08/01/18

タヌパックスタジオの大掃除

9日に仕事場に戻って以来、毎日掃除をしている。でも、まだまったく片づかない。
四畳半スタジオの機材を片っ端からヤフオクで売り飛ばしているところ。今日現在まで、14品売った。

大型のチャンゴ (チャング、チャンガ~朝鮮の太鼓)
テクニクス アナログ・グラフィックイコライザー SH-8045
サンスイ ステレオCDデッキ CD-U550R
オープンリールデッキ SONY TC-7850(ジャンク)
単体MIDIシーケンサー YAMAHA QY700
E-muサンプラー ESI4000 純正CD15枚とCD-ROMドライブ付
フィルムスキャナー ミノルタ Dimage Scan Dual F2400
AKAI MPC2000 8パラアウト、エフェクトボートEB16付
未使用AMPEX456オープンリールテープ7号2本+空リール4本
ティアック ステレオカセットデッキ V-770 (ジャンク)
ZOOM ギター用マルチエフェクター GFX-5
Roland MIDIシーケンサー MC-50
ハードディスクレコーダー AKAI DR4d VR 増設HDD付
オープンリール8トラックMTR FOSTEX R8(ジャンク)

ヤフオクは今まで買うばかりで、売りに出したことは一度もなかった。しかし、今回は気合いを入れて一気にやっている。
面白いもので、動かないオープンリールデッキが1万円を超えた値段で落札される一方で、動くCDデッキは500円でも売れ残る。
あとは、大物・デジタルミキサーのYAMAHA O2Rが売れてくれれば……。
これはさっき、必死の思いでラックから引っぱり出し、メーターブリッジを外して、2つに梱包し終わったところ。これで売れなかったら悲惨だ。
定価は68万円くらいだったと記憶している。メーターブリッジだけでも12万円くらいした。それにadatオプティカルの8チャンネルIN/OUTインターフェイスカード2枚。
タヌパックスタジオの卓は、スタジオマスターから始まり、サウンドトラックスのPC-MIDI24という200万円くらいする重量級の卓の時代があり、その後、YAMAHAのO2Rになった。
サウンドトラックスのPC-MIDI24は、楽器屋さんに売ったのだが、なんと2万円だった。代理店が倒産してメンテナンスをする会社が存在しなくなったことが大きかった。音質はO2Rなんかよりずっとよかっただけに、手放すときは泣けたものだ。
しかし、O2Rも、現在のデジタルコンソールの中では相当な高音質という評価がある。つまり、音楽録音の世界は、どんどん音質が悪くなっているのだ。
便利になればなるほど音はひどくなる。しかし、便利さに負けて、音が悪くても、楽なシステムに移行していく。
上の写真は、さっき、必死の思いでO2Rを一人で引っぱり出した後、抜け殻のようになったラック。
O2Rになって、接続ケーブルの少なさに感激したものだが、それでもこれだけのケーブルが後ろからずらずら出ていたのね。

今回のスタジオ大掃除は、音楽をやめるからではない。逆に、音楽活動を本気で再開したいと思ったから、重い腰を上げたのである。
今度は、Cubaseでやる。音源もレコーダーも全部コンピュータ+HDDの中にまとめる。ただ、ミックスダウンまでCubaseでやると、あまりに音がよくないので、YAMAHAのn12を買おうと思っている。
悩んだ末に残した機材は、ローランドのU-110とS330。昔のエスニック音源が使いやすかったから、売ってしまうよりは、残しておこうかと。
あとはローランドのシンセサイザー D50。オルガン鍵盤のキーボードが一台もなくなると入力に困りそうなので残すことにした。D50は音源としても使いやすかったし。
チャンゴ
これも売った。さっき売れたばかり。買う人がいるのかな、と心配していたのだが、ちゃんといるのね。
アルバム『狸と五線譜』に入っている『無言歌』では、このチャンゴを叩いている。ジャンベみたいに素手でボコボコ叩いた。サンプラーに入れて使ったりもした。
しかし、とにかくでかすぎる。引き取ってくれる人がいてほっとした。
カワセのMaster
これは親友というか、かつての戦友・てっちゃんにあげることにした。
20歳のとき、成人式の記念にと買ったギター。カワセという、とっくの昔に楽器製造はやめてしまった小さなショップのモデル。Martin型の大きなウェスタンギターだが、音はMartinのDシリーズよりいい、という人もいる。
1975年当時、10万円だった。音量が凄い。特に高音が太く伸びるのが驚異的。ディランIIIとかいう男性フォークデュオがいて、その一人がこれを弾いていた。それを見て知ったのだが、実際、河瀬楽器店の中に並んでいるすべてのギターを弾き比べてみた結果、いちばんでかい音がしたのがこれ。
買ってすぐの頃、てっちゃんにギタリストとしての仕事が来たことがあり、「あれを貸してくれ」と言われたのだが、断った。そのことを、その後ずっと後悔していた。なんてけちくさいこと言ったんだろう、と。
レコードはパカパカ買うくせに、いっこうにいい楽器を買おうとしないてっちゃんを諭すつもりだったのだが、30年以上経った今も、心の傷になっている。
50年以上生きてきて、本当に信頼できる友というのは何人もいない。てっちゃんは間違いなく筆頭。
罪滅ぼしのつもりで、このギターだけは他人には売らず、てっちゃんに引き取ってもらうことにしたのだ。
僕のデビュー作『プラネタリウムの空』の付属CDに入っている『シリウス』という曲は、てっちゃんの物凄いギターソロが入っているが、あれはこのギターで弾いている。他にもいっぱい、てっちゃんがこのカワセを弾いている録音はあった。このギターはてっちゃんのもとにあるべきなんだと思う。
長い間、机の下に押し込んであり、ケースから出すこともなかった。ようやく息を吹き返すときが来たか。

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