09/06/01

十割蕎麦の店 天山開店

村内に2つめの蕎麦屋「天山」がオープンした。阿武隈地域では非常に珍しい10割蕎麦の店。さっそく行ってみる。

古民家を移築したそうだ。


「お通し」? 代わりに出てきた蕎麦を油で揚げたお菓子。塩味


おしながき


営業は基本的に昼間(11.30〜14.30)のみで、水曜日が定休。夜は予約のみ。蕎麦だけの予約は5人以上から。
メニューは極めてシンプルで、更科(白)と田舎蕎麦(黒)のざるだけ。天麩羅をつけることもできる。
初回なので、すべての味を確かめるべく、白と黒の天ざるを注文してみた。

これが「白」(更科)↑


これが「黒」(田舎蕎麦)↑


天麩羅↑

上の写真では、白と黒が逆のように見えるかもしれない。色は実際、その程度の差でしかない。「黒」はもっと蕎麦の実の外側まで使って蕎麦の「えぐみ」を出してもいいんじゃないかと思う。
違うのは太さで、「白」のほうが細い。
麺の味はどちらも上等。この界隈、というか、阿武隈エリア一帯で食べ歩いた蕎麦屋の中ではいちばんおいしいと思う。
そもそも、このへんでは十割蕎麦をやっている店が少ない。やっぱり蕎麦は十割じゃなくちゃなあ、という人には待望の店だ。
つゆは江戸風で、かなり味が濃い。そのため、おちょこには最初からあまり入れないほうがいい。入れすぎると後でそば湯を飲むときに困ることになる。
変に甘くしていないところはとてもよい。このへんの店(だけでなく、一般家庭も)は、とにかく味付けが甘すぎるのだが、そういうことはない。でも、地元の人には、甘みがないことが不満になるのかもしれない。むずかしいところだが、こんな店を僕は待っていた。

麺の量は少ない。僕ら中高年にとっては、あるいは、腹を膨らませることが目的ではなく、うまい蕎麦を食べにわざわざ足を運ぶ者にとっては、これは必ずしも悪いことじゃない。
ただ、この量でこの価格だと、地元の人がしょっちゅうお昼を食べに来る感覚ではないだろう。工事労働者や外回りの営業マンなどが腹を膨らませるためにやってくるという感じのものでもない。観光客か蕎麦通相手の本格的な蕎麦屋というコンセプト。
こういうコンセプトのほうが、僕にはありがたいが、この地の利の悪い場所で続けていくには相当我慢して評判を浸透させなければならないだろう。蕎麦屋は頑固なほうが信頼される。「俺の味が分からないやつは来るな」くらいの気概を持ってやらないと、名店は生まれないのかもしれない。
川内村で蕎麦を食うなら……いや、もっと範囲を広げて、阿武隈地域でうまい蕎麦を食べたければ川内村の天山に行け、というくらいの口コミが早く広がってほしい。
本格蕎麦ファンとしては、うまい蕎麦を食いたくなったときに行ける店が、末永く繁盛してくれることを、心から願うのであった。


Data:
十割蕎麦の店「蕎麦酒房 天山」(そばしゅぼう・てんざん)
店主:井出健人
福島県双葉郡川内村上川内町分211
旅館小松屋敷地奥
TEL:0240-38-2033

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