10/02/25

かすかに春の兆し

ジョンのお散歩の途中、田圃の畦を歩いていると、あちこちにこんな↑緑が芽吹いているのに出くわす。
寒の戻りがあったりして、まだまだ春は遠いけれど、これから少しずつ緑やピンクや黄色が散歩道の周囲に出てくるはず。

この赤い葉っぱの植物も、あちこちに出ている


ジョンは風流が分からないので無関心


昨夜は煌々と照っていた月。欠けていく途中


毎年、最初に咲くのはこれ


山の西側はこんな風になかなか雪が溶けない

10/02/27

バンクーバーオリンピックも終わる。
日本中を熱狂?させた、キムvs浅田のフィギュアスケートは、ハリウッド映画とロシアの重厚長大芸術志向のぶつかり合いという様相を呈していた。
それにしてもラフマニノフはないでしょうに。オリジナルのピアノ曲も陰鬱な曲想だけれど、オーケストラに演奏させたものだから、低音部(あれはチューバかな?)がたまらなく暗くおどろおどろしい。葬送行進曲で新郎新婦入場をしているようなもので、音楽が気になって、演技の内容を堪能できない。なんと馬鹿なことをしているのだろうか。
ラフマニノフの音楽がいいとか悪いとかではなく、単に、フィギュアスケートの演目に使う音楽ではないでしょう、ということ。
タラソワコーチの趣味だとしたら、それを十代の少女に課題として与えるのは酷というもの。誰かが止めなければいけなかっただろう。
浅田真央本来の個性というものもあるわけで、それとまったく合致していない。むしろ女優的才能を持っているキムのほうが、ああいうものも演じきれるかもしれない。
今回とまったく同じ振り付けで、音楽だけを差し替えたら、印象はまったく違ったものになる。点数も上がるだろう。
審判員の中で、カナダ、韓国、東欧某国の3人が特にキムに異常な高得点を与えていたという話だけれど、そういう事前工作のようなものも含めてオリンピックというショービジネスなのだと思うしかない。
あらゆるマイナス要因の重圧の中であれだけ演じきった浅田真央はすごい。

再び「カエル神社候補地」に行ってみてびっくり。一度掘り起こされたゴミがまた戻されているようだ。
林道舗装化工事の下地作りのために、捨てられていたゴミを浚渫し、ダンプの荷台いっぱいの量を山の上の方に運んでいったのは目撃したのだが、どこかに捨てて(山盛りに?)おいたゴミの山をまた積んできて埋め戻したのだろうか。
浚渫した直後はきれいになっていたのだが、日に日に、工事の人間が捨てる空き缶などで汚くなっていき、ついにはまたこの有様。埋めてしまえば分からなくなるという発想なのだろう。
しかし、この沢水が集まる先にはわが家を含む人家があり、わが家ではその沢水を飲料水として飲んでいたのである。田舎の人たちの、水に対する無神経ぶりは、ちょっと信じがたいものがある。
ゴミの中には、薬品や化粧品、洗剤などの空き瓶、空き容器なども見られる。
なんのために工事をするのか。自然と人の関係をよりよくするためではないのだろう。
工事のたびにゴミが増える。人が見ている前でも平気でぽいぽいゴミを捨てているから、それがどれだけひどいことなのか、分かっていないのだ。
基本的な心の問題。
それがいい加減なままなら、よりよい「ふるさと」は作れない。

その先のもうひとつの水たまり。ここも候補地なのだが
工事が進むにつれ、捨てられた空き缶などが増えていく


ふたつ目の水たまりには山からわき水が流れ込んでいる
こうした自然な形での水たまりを極力残したいのである


山からしみ出した水が林道の縁で遮られて水たまりを作り、その下に浸透して道の下を横切る形で向こう側の沢にまで流れ出している。
ここにトンネルを造ってストレートに流してしまうと水たまりはなくなり、カエルや水棲生物の住処がまた一つ失われる。かつては天然の水たまりがあちこちにできていたはずだけれど、道が整備され、水路がU字溝などに置き換わるたびに水たまりは失われてしまった。
オタマのまま冬を越すツチガエルは、かつては道を歩けばどこにでもいるカエルだったが、越冬場所がなくなってしまったため、福島県では準絶滅危惧種になっている。
この水たまりを覗き込むと、まだ気温は0度近いというのに、アカガエルが動いていた。

道を挟んだ沢。ここにもビニールゴミが溜まっている


こうした水の経路をいかに自然、かつ、安定して保てるかが、「ふるさと保全」にとって腕の見せ所のはずだが、工事をすることが目的のような工事が多い。できあがった後の風景がいかに自然と溶け込むか、生態系に悪影響を与えないか、という視点が完全に欠落しているのが問題。


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