2012/07/29

講演 「カエルたちの今とこれから」

栃木県立博物館で、「カエルたちの今とこれから」(慶應義塾大学教授・福山欣司氏)という講演があるので行ってきた。
今回は、博物館の学芸員さんに教えてもらった蕎麦屋で食事をしてから。

めん房 匠屋 というお店


おろし蕎麦を注文した


こんな感じ。蕎麦はシャキッとしていておいしかった



福山教授の話は非常によかった。
フランス人は年間5000万匹のカエルを食べる。ヨーロッパにカエルを輸出していたインドでは、カエルが激減して蚊が増え、マラリアによる死者が急増したため輸出を禁止した、という話などは、今まであまり考えたことのない視点での話で、すごく勉強になった。
ツボカビ病の実際とか(生きた標本のような姿で死ぬとか)、奄美大島では1979年に放されたマングースが増えてカエルを食べ尽くしてしまい、森があってもカエルがいないという異様な自然風景になっているという話も、びっくりした。

いちばん印象に残ったのは、カエルをどう守るかという結論部分で、
トキは自然絶滅して、日本では今必死で繁殖させて、それを自然に戻している。そのニュースは大々的に報じられるが、では、トキがいなくなると人間は困るのか? 多分、全然困らない。トキを守る最大の理由は、トキがいないと寂しいから、悲しいから、トキを愛する人がいっぱいいるから。
では、カエルはどうか。絶滅に瀕しているカエルを守ろうという動きはなかなか共感されないし、報道も無関心。しかし、カエルがいなくなったら里山生態系が根本から壊され、人間も困る。
そういう理屈を説明しても世の中は動かない。
であれば、カエルを好きな人を増やすのが手っ取り早い。
好きなものは守りたい。その気持ちに理屈はいらない。トキと同じように守ればいい。
……というような話。
なるほどなあ、と思った。
そうなのよね。好きじゃないと人間は一生懸命にならない。
圃場整備を担当している人の中にカエル好きの人がいないからこういうことになるんだろう。

日光市にヌマガエルが進出しているのかどうか。
この前、一瞬復活した沢で見たカエルはツチガエルだったのか? もしかしてヌマガエルだったのではないか? というのがずっと気になっていたので、帰宅後、沢に下りていった。
水が入ってこないので涸れたままだ。
農家の人たちと話し合って、用水路の水を沢側に入れてもらえるようにしないとどうにもならない。


最近このへんで必ず見る黒いイトトンボ。ハグロトンボ?


多分ニホンアカガエル。これも少なくなってきている


水滴をつけた稲。きれいだが、この下、すでに「中干し」が始まり、水がすっかり抜かれていた


オオハンゴンソウ?


沢は涸れたまま


誰かが除草剤を撒いたらしい。簡単だけど、これは生物たちにとってはもちろんよいことではない


劣悪な環境の中、生き延びているツチガエル


これは見まごうことなきツチガエル


では、7月5日に見たこれは↑なんだったのか? やはりツチガエルだったのだろう


栃木県立博物館の林研究員(イモリが専門)に写真を送って同定してもらった。どちらもツチガエルに間違いない、とのことだった。
栃木県内でどんどん生息域を広げているというヌマガエルだが、まだ日光にまでは来ていないらしい。

さて、沢を再復活させる手立てはあるのだろうか。
農家の人たちとの連携が必須だが、どれだけ理解してもらえるのか……、難しいだろうなあ。
沢が復活すれば、下水が下流まできれいに流れていくから、田んぼも汚染されず、農家にとってもいいことなのだが。
それこそ、そういう理屈を言ってみても動いてもらえるかどうか……。農家の人たちがみんなカエル好きならいいのだが、そうではないのよね。これは川内村に7年間住んでみてよ〜く分かったこと。
カエルに興味を示す農家の人は誰一人いなかった。
おそらく、シュレーゲルアオガエルとモリアオガエルの区別をしている人はほとんどいなかったと思う。
まあ、自分も何年か前まではそうだったから、偉そうなことは言えないのだけれど。

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