2012/11/26

選挙前のメモシリーズ その3 未来の党と「電力化亡国論」


ほんとに毎日ころころと変わる選挙前の政党離合集散。
見やすく↑この図を作った直後、今度は「未来の党」だそうだ。
その「顔」となっている人物を見て、もういいや、という気になった。

この新党を立ち上げたことが吉と出るか凶と出るか。今はまだ分からない。
足下を掬われるのでは? という気もする。
ばらばらなまま、選挙協力だけしていてもよかったのではないかという印象もある。

こんな便利な図を作ってくれた人もいたのだが、これもWEBにアップされた翌日には古くなってしまった。

そんな中、近藤邦明氏の『電力化亡国論』が送られてきた。
「電力化」というのは、薪や石炭や石油、天然ガスといった「一次エネルギー」を電力に変換してやることをさしている。
例えば、薪をそのまま燃やして暖を取ることと、薪を燃やした熱で発電して、その電気を離れた場所まで送って、そこでエアコンや電熱器で暖を取ることを比較したら、当然のことながら後者のほうがエネルギーの変換効率は落ちる。同じ目的に使われるエネルギーなのに、「電力化」すると一次エネルギー資源という元手がより多くかかる。

//電力を使えば使うほど、最終エネルギー消費で同じ高価を得るために必要な一次エネルギー量が増大する。

社会全体の総合的なエネルギー効率を高めるためには、できる限り電力に頼らない社会システムを作ることが必要。(114ページより)//

つまり、電力化しなくていいものをわざわざ電力化してしまうことは、一次エネルギー資源の浪費になる……というのが、この「電力化亡国論」の意味するところだ。

エントロピーという言葉が何十年経っても疎まれ、多くの人から敬遠されてきた歴史があるので、近藤氏は敢えて「電力化」という言葉を出してきたのだろう。苦労が忍ばれる。

下の図はこの本に収録されているものをそのままコピーさせてもらったものだが、これを使って近藤氏は次のように主張する。

//図から分かるように、最終エネルギーに占める電力の割合は20%程度です。仮にこの電力をすべて火力発電以外で代替したとしても、最終エネルギーの60%程度は石油に支えられていることに変わりはありません。現在言われている「石油代替」あ、単に発電用燃料の脱石油化にすぎないことは押さえておくべきです。(112ページより)//

とりあえず、次の選挙では原子力政策をまだ進めようという政党・勢力を阻止することに全力を傾けなければならない(それでも、自民党が勝つのが目に見えているのはやりきれないが……)。
で、万が一、奇跡が起きて、核燃サイクル中止、原発新規建設停止というような方向に持っていけたとしても、その中にペテン師が多数紛れ込んで、世論をミスリードしていけば、原子力政策と同じ間違いを繰り返し、日本の国土や経済、文化はますます荒廃することになる。
そうならないためには、こういう「そもそもエネルギー問題とはなんなのか」という視点を多くの人たちが持ち、正しい議論の出発点につくことが絶対に必要だ。

最後にこの本の帯↓ まさにこの通りのことが今目の前で起きている。とてもつき合いきれないよ、という心境になってしまう。
もちろん、どちらかを選ばなければいけない局面では、棄権はせず、入れるけれどね。それこそ苦渋の選択というやつ。

(鈴木宗男や小沢一郎がこんなにまともな人間に見える日が来るなんて、10年前には予想もできなかったよなあ……)




選挙が終わってからでもいいから、こうした主張と先入観なしに、ていねいに向き合う人が増えることを心から願っている。


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