2013/03/28

小雨

久しぶりに涼風号でマムシ沼と人丸神社に行ってみた。
雨が少ないので、沼は極端に水が引いているが、涸れきってはいない。

この景色……モリアオガエルの卵がぶら下がりそうに見えてしまうが、ここにはいないのよね


人丸神社のはじめちゃんたちは元気

2013/03/29

ツチガエルご招待計画

うちの前に空き家がある。その空き家の庭がこれ↑
ひょんなことから、この庭を自由に使えることになった。
当然、やることはひとつ。カエルの池を造る……それしかないでしょ。
川内村の環境(自分の土地が1400坪あった)とは比べるべくもないが、カエルのための池はそんなに大きい必要はない。このへんのカエルの数が少ないのだから、浅いひょうたん池みたいなものでも十分カエルたちにとってはオアシスになるはず。
なにせ、この隣の畑に放りだしてあったトロ箱に溜まった雨水にトウキョウダルマガエルが何匹も集まっていたくらいだから。
背後は暗い林(檜)。暗くて寒々としているのはオタマの成長にはマイナスだが、人目に付かないのはいいことだ。
3.11前のようなエネルギーはもうないが、どこまでやれるかなあ。
ま、無理せず、ゆっくりじっくりやりましょう。
しかし、燈籠とか石のテーブルセットが邪魔だ。趣味じゃないし。処分したいが、ちょっと動かすにしても重すぎる。

2013/04/01

腐乱死体事件

4月になった。
朝、うちの玄関前に不動産屋のもろさんのセルシオがバックでスルスルッと入ってきた。
顔を合わせるなり「たくちゃん、事件です! 人が死んでます!!」ときた。
今日はエイプリルフールだが、冗談にしてはセンスがないし、……え? どういうこと?

すぐそばの草むらの中で腐乱死体が見つかって、今、警察を呼んだところだという。

もろさんに案内されるまま、僕が家を出たとき、パトカーがサイレンを鳴らしながらやってきて、たちまち立ち入り禁止の処理を開始した。
「事件の可能性が大きいので、DNAなどの検査で捜査の邪魔になりますから近づかないでください」と言われ、遠ざけられた。

もろさんの説明だと、彼はこのへんの分譲地の多くを管理しているので、地主に依頼されて草刈りなどもしているのだが、草刈り状況を写真に撮るためにこのへんを回っていたところ、近所のFさんが青い顔であたふたしているのに遭遇。
何があったのかと訊くと、草刈りをしていたら死体があった、と。
場所はFさんの家のすぐ前の草むら。その横は、「復活の沢」に降りていく道なので、僕も何度も通っている。
Fさんと一緒に現場を見たもろさんによれば、死体は相当傷んでいて、あちこち骨が露出していた、と。身長は150cmもなさそうなので、子どもかおばあさんではないかという。

日光市では2005年12月に、吉田有希ちゃん誘拐・殺人・死体遺棄事件というのが起きていて未解決。
連れ去られた現場は、よく知らなかったのだが、もろさんの話では、松尾神社のすぐそばらしい。
そういえば、松尾神社の狛犬を撮っていたとき、パトカーが停まって、しばらくこっちを観察していたことがあったなあ。結局そのときは何もなかったけれど。

もしこの遺体が子どものものだったりしたら大騒ぎになる。
僕は「復活の沢」のメンテのためにそのすぐ横を何度も長靴にレーキを持って通っているし、これから何度も何度も聞き取りされるのだろうか。ワイドショーやらなにやら、マスコミの取材陣がやってきて、うちの前で弁当食うやらカメラ回すやらして大騒ぎになるのだろうか……たまらんなあ……。

とにかく立ち入り禁止になってしまったので、一旦もろさんと一緒に家に戻り、珈琲を飲みながら話をしていた。
そうしている間にも次々に家の前を警察車輌が通り過ぎ、ついには現場前の規制線からうちの前までずらっと警察車輌が並んでしまった。
勘弁してくれよ、おい〜……という心境。
次の仕事に向かうというもろさんと一緒に家を出て、もう一度規制線のところまで行って、見張りをしている警官に話しかけてみた。

最初のパトカー。近所の交番のミニパトか。すぐに規制線を張られ、追い出された


続々と警察車輌が来て、鑑識スタッフなどで慌ただしくなる


二階の窓から見た光景。うちの前まで警察車輌が並んだ


この車列の先が現場

……で、人のよさそうな警官が教えてくれたところでは……、

遺体は老人(男性)で、1月に捜索願が出ていた人と断定できたらしいとのこと。
徘徊老人の行き倒れの可能性が高くなったので、事件性はないのではないか、と。
ほっとした。
人が死んでいるのにほっとした、はないかもしれないが、実際、ほっとした。
殺人事件や死体遺棄事件だったら、本当に大変なことになっていただろう。
夕方にはすっかり人も車もいなくなった。
現場に行ってみると、もはや何一つ残っていなかった。すぐ近所の人も、ちょうど昼間は留守にしていたのでまったく気がつかなかったとのこと。
静かなスカスカの住宅地には、すぐにまた平穏な静けさが戻ったのでありました。

ここが現場。夕方にはもう何の痕跡もなくなっていた
でも、そのおじいさんにも当然のことながら人生があって、いろいろなドラマがあって、最後はこういう死に方になって……と考えると、死に場所の近所の人(僕とか)が「事件性がなくてよかった」だの「報道陣が押しかけてこなくてよかった」だのと気楽なことをこうしてネットに書いているのも、なんだかなあ、と思う。
人間は死ぬときはひとり……そこでその人にとっての「世界」は消滅する……そんなことを考えてしまう。

最近、「世界」というのは、世界を意識して生きている人の数だけあるのではないか、なんてことを考えていたところだった。
Aという人間とBという人間が、同じCという大きな世界の中で生きている。
しかし、その場合、Cという世界は「同じ世界」とは言えないのではないか?
Aにとっての世界は、Aが生きた時間の中でAが意識しきれた分量だけの「世界」でしかない。
Bにとっての世界も同じこと。
Aが日本人で、Bが台湾人で、それぞれ一生の間、日本や台湾から一歩も外に出ないままだったとすれば、AとBは「同じ世界」に存在していたことにはならないのではないか?
AもBも、世界はひとつの共通したものだと思い込んでいるけれど、実際には両者の接点は共通した知識やメディアなどから伝わってくる情報を介した疑似体験の中にしかない。
であれば、AにとってのCという世界と、BにとってのCという世界は、実は違うものなのではないか?

しかし、「世界」は自分が意識する世界しかなくて、それ以外の世界は意味がない、と考えていくと、テロリストの思想にも通じる。
強大な権力を持った支配者が自分の死後のことなどどうでもいいと思ってしまったら、核戦争だろうが細菌兵器ばらまきだろうがやってのけるかもしれない。
自分が死んだ後の「世界」を、自分が意識しうる今の世界と同じように愛せるのか……というテーマにもつながる。

近所で腐乱死体として見つかったひとりの人間の死をめぐって「ああ、よかった」と言っている自分にとっての「世界」を、この場所で亡くなった彼はもう認識することができない。つまり、彼にとっての「世界」は、僕にとっての「世界」とは違うものになってしまったのではないか……。

もっと簡単に言えば、要するに立場を入れ替えてみればいい。
僕もそのうちに、この格差社会完成の中で、収入や信用を失い、死に場所を求めて徘徊した果てに、ようやく命がついえる。それがどこかの草むらの中だったら、むしろ幸せなことかもしれないけれど、その近所に住んでいる人は、ああ、この男がただの徘徊老人で、事件性なく死んでくれていてよかったと思う。

そのときはもう、自分にとっての「世界」は終了している。
事件じゃなくてよかった、と思っているその誰かの「世界」は、僕とはまったく関係のない「世界」になっている。


……そんなことを考えた一日だった。


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