のぼみ~日記

2013/09/06

東照宮へ狛犬を撮りに行く(9)唐門



坂下門まで戻り、祈祷殿から拝殿へ。ここは撮影禁止エリアなので写真なし。
拝殿を出てから、拝殿前の唐門や透かし塀を改めて見る。ここも木彫の宝庫。
屋根には鰭切れの龍(昼の守)と恙(つつが)(夜の守)が飾られている。屋根の上にある鉱の獅(かねのしし)は寛永年間、江戸幕府の鋳物師椎名兵庫の作。
獅子に見えるのが「恙(つつが)」で、夜の守護獣。東西の龍は昼の守護獣。どこかへ行ってしまわないようにと、恙の足 は金環で留め、龍もその鰭(翼)を切って飛んで行かないようにしてある、という話もあるが、どうなんだろう。


なるほど、脚に金の環がついているが、要するに転落防止では?


こういう配置


こちらは龍


こちらが恙(つつが)


白い部分は胡粉塗り。貝の粉をニカワで溶いたもの


陽明門よりこっちのほうが芸術性は高いのかもしれない


漆や金箔もふんだんに使われている


鹿沼の彫刻屋台を思い出したが、やっぱり逆で、こっちが本家ではありますね


獅子ではないよ「つつが」だよ


下地は胡粉塗り。その上に黒檀や紫檀で寄せ木細工


風雨に曝され、スギみたいに荒れてしまったが、当初はピッカピカだったのだろうな


これ、どこかで見たことがあると思ったら日航のマーク。実際これが元になっているそうだ


透かし塀の彫刻群。可愛いという感じのものが多い


実に細かい彩色




職人さんたち、腕の見せ所だったんだろうな






こちらは1つだけの銅製燈籠。この下にも獅子が彫られていた↓



唐門は陽明門に比べると小さいが、本殿前の正門にあたる。江戸時代は将軍に拝謁できる身分である「御目見得」以上の幕臣や有力大名のみが通れた。今でも正月や大祭などのときと、国賓に相当する参拝者だけしか使えない。
初詣でごった返すときは、ここを開けないと人がさばけないんだろうね。




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