2014/06/30の2

宇都宮にもいたオオカミ(2)宇都宮市篠井町高尾神社


県道77号線(船生街道)を南下していくと、左手に「うつのみや平成記念こどものもり公園」というのがある。
宇都宮市冒険活動センターという看板も。入り口にはうどん屋。月曜休園なのでひとけはなかった。
地図上では池(沼?)みたいなものも見えている。今度チェックしてみようかな。

それを通り過ぎてさらに南下して、左(東)側に入っていく農道の脇に高尾神社(宇都宮市篠井町1948)がある。
1本下の道を入ってしまったので、神社の鳥居は農家の庭を通して向こう側に見えた。その農家の主らしいおじさんに声をかけて訊いてみる。
「あの神社はそこ(農家の庭先)を通ってしか行けないんですか?」
「いや……あそこを左に入れば……」
「狛犬はいますか?」
「あるよ」

自信たっぷりの「あるよ」という言葉通り、立派なのがいた。

ほお~、これはまた面白い顔だ


尾は完全に江戸風なのだが、顔は大正期によく見られたような感じで江戸でも畿内型でもない


目はまん丸ででかい。強いていえば畿内型の顔に近いが、近代的というか、大正期の香り


吽像の顔。しかし、台座にはなんにも刻まれていない。石工名も年号も奉納者も……


非常によくできている。台座には牡丹などもあしらわれているのだが、一体いつのものなのか


念のため社殿を一周したが、他にはいなかった


燈籠や五重塔もあるが、そんなに古いものではない
Googleの地図だと、この神社の「たかお」は「高尾」と表記されている。
このへんにはたくさんの「たかお」神社がある。
元々は高靇と書く。この字(雨冠の下に龍)がJIS漢字にはなかったために、高尾、高雄、高男などと表記されていることもあるが、全部、もとは高靇神社だったはずだ。
さらに古くは、雨冠の下は口が3つ横に並び、その下に龍の字だそうだ。
⇒ここにタカオカミ神社専門で調べている人のサイトがある。

高靇神社の祭神は「タカオカミ」。大山祗とかヤマトタケルとかとしているところもあるようだが、そもそも祭神って、明治以降はかなり適当に変更されたりしているので、絶対視しても仕方がない。

で、タカオカミだが、⇒ここを参照すると、
ミズハノメ神と同じような出生で同様に水の神で女神。イザナミとイザナギが八百万(ヤオヨロズ)の神を産んだ最後に火の神カグツチを産みました。しかしそのせいでイザナミの産道…女性器は焼けただれ、苦しみのたうちまわって死にました。妻を亡くした怒りからイザナギはカグツチを一刀両断切り殺します。カグツチの身体からは幾つかの神が産まれました。タカオカミはカグツチの首をはねたときに噴出した血から産まれた神です。
タカオカミが産まれたときに同時に産まれたのがクラオカミ神。二柱はいわばセットで、同一神のように扱われます。
水の神ですが、水の神、と一口にいっても水が持つ性質はいくつもあります。その中でタカオカミは「高」いところから降ってくる雨をイメージしたものです。そのために水・雨の神であると同時に山や雷の属性を合わせ持っています。対してクラオカミは峰の間を流れる谷川をイメージしたものです。
雨乞いの神
山に降る雨。谷を走る川。二つの神はセットです。二つの神は古来から雨乞いの神として祀られてきました。
……だそうだ。

帰り道にまた同じおじさんの前を通ったので、訊いてみたら、この神社は昭和12年くらいに、他の神社と併合して移設・新設したものだという。
ということは狛犬の建立もそのくらいだろうか。昭和12年ならまあ納得できる。もう少し古いかなと思ったのだが。
戦後ではないだろう、という印象。戦争直前のいかめしい作風でもない。

もしかしたら他の神社にあったものを移設したのかもしれない。それで台座に何も刻まれていない……とか?

さて、地図を見ながら、もう少し先にある別の高靇神社に向かった。







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