さいもんくんももう中学生

今日は一転して暖かい。ミニ池でメダカが2匹とも無事に越冬できたことが確認できた。よかったよかった。

近所のさいもんくんが、愛犬レイチェル＆なんだっけかな（なんか貴族のお嬢様みたいな名前。ダイアナとかチェルシーとかなんとか、そんな名前。そう名づけられた二匹とも日本犬系の雑種。１匹は警察に保護されていたのを保健所に連れ込まれる直前にもらいうけて、もう１匹は野良犬が勝手に住み着いたらしい）……を連れて散歩。
さいもん「こんにちは」
あたし「おう」

……そのまま通り過ぎると思っていたら、なんかそのまま黙って突っ立っているので、ん？　しばし立ち話。

「今年から中学生だっけ？」
「そうです」
「どこ行くの？」
「うたんふです」
「？」
……というようなやりとりから始まり、（「うたんふ」は栃木県人なら分かるらしいのだが、あたしゃ初めて聞いた）
「そこって男子校？」
「いえ、共学です。中高一貫の」
「女の子いるのか。よかったなあ。男子校だと、入った中一くらいはまだいいんだけど、色気づいてくる中２、中３くらいから先は地獄だぞ～」
「そうなんですか？」
「きみは知識は早熟だけど、身体は晩稲っぽいからなあ。まだ実感できないか。大変だぞ～、中２くらいからの変化は。でも高校も続いてるんなら次の受験は大学受験か」
「大学受験のとき東京オリンピックなんです」
「2020年？　そっか。まあ、このまま順調に行けば、ってことだな。世の中もどうなるか分からんし」
「そうですね。その頃には経済なんかボロボロでしょうね。ギリシャみたいになっているかもしれません」
相変わらずおもろいやっちゃな～、さいもん。
えなりかずきに顔も喋り方も似ている。

ここであまりの長話に犬が喧嘩し始めるわ、ウンコするわ……。
そのウンコを道の横にちょいちょいとよけながら、
「このウンコは放っておいてもバクテリアが分解したりして跡形もなくなるだろ。もしウンコが分解されなかったら今頃地球上はウンコやら死骸やらでゴミだらけになって、生物は生きていけない環境になっているわけだけど、なんでそうならないか分かるか？」
……と、最後はエントロピー環境論を吹き込んでやった。
わっかるかな～。わっかんね～だろ～な～。（松鶴家千とせ）
ま、きみが高校生になってもまだ素直な子だったら、また教えてやるよ。『資源物理学入門』も貸してやろう。

わっかんなかっただろうけど、「ありがとうございました」って頭下げて帰っていった。
いつまでこうなのかなあ。あと１、２年もすると挨拶もせずに無視して通り過ぎるようになるんじゃないかなあ。
せめて悪い大人にはならんでくれ。
おじさん、昨日も今日も、気持ち悪い大人の対談やらブログやらを見てずっと気分が悪くてさ。
別に哲学者や芸術家になる必要はないけど、ああいう変な大人や悪党にはなるなよ。