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のぼみ~日記 2015

2015/09/11の2

 川内村野良猫日記(1) 


スンタ
2006/08/03



写真を整理していたら、スンタの写真が変なフォルダに入っているのを見つけた。
あれ? スンタって茶虎だったんだな。み~にそっくりじゃないか。あの頃のこと、すっかり忘れているなあ……寂しいね……。

その後、洪水被害の報道を見ているうちに、なぜか川内村で関わった野良猫たちのことを思い出してしまった。
川内村で暮らし始めた当初は、タヌキやキツネ、アナグマなんかが夜な夜な訪ねてこないかなと期待していた。
ところがやってくるのは野良猫ばかり。
正直にいうと、ガッカリした。
こんな山の中にまで来たのに、来るのはネコかい、って。

でも、田舎の野良猫には都会の野良猫とはまた違った事情があったりする。
最初のうちは淡々と、そのうちにどっぷりと野良ネコたちの世界に関わるようになっていった。

時間が経った今、あの頃とはずいぶん違う気持ちで思い出す。
まとめて振り返ってみる。

NIKE


NIKE
2006/05/02


確か、最初に野良猫を意識したのはこの子だった。
「なんだ、ネコか……」って思ったくらいで、名前はつけなかった。
ものすごく臆病で、人間の姿を見るとさっと逃げる。だから、なかなか全貌が見えない。
これだけ警戒心が強いというのは飼い猫ではない。哀れになってご飯を出しておくようになった。
何度か来るうちに、1秒、2秒と見る時間が長くなり、ようやく全身像を把握できるのに1か月くらいかかった気がする。上の写真は2006年5月2日の昼間に撮ったもの。ようやくこの距離で撮れた。それも室内の奥から望遠で。

このネコは2006年5月21日にウッドデッキの下で枯葉にくるまれるようにして死んでいるのを見つけた。最近見ないなあ……と思っていた矢先だった。異臭で気づいたので、死後数日は経っていた。

死んでから名前をつけた。
NIKE (ニケ)。

スンタ


2006/08/02 17時27分
スンタはきれいなネコだった。毎日のようにやってくるのに、なかなかご飯を食べようとしない。少し離れたところからじっと見ている。
人間のそばにいたいくせに、数メートルの距離を必ず守る。それ以上こちらが近づくとさっと逃げる。
少しずつ少しずつその距離を縮めていったが、最後まで触れることはできなかった。
あるときからふっと姿を現さなくなった。死んでしまったのだろう。
今うちにいるみ~の姿とどうしても重ねてしまう。
多分♂だったと思うが、喧嘩が強そうには見えなかった。喧嘩に負けた傷が化膿したのか、それとも車に轢かれたのか……来なくなってからは、いろいろ想像しては辛くなった。

スンタ
こうしてウッドデッキの上に乗ってくるようになるまでにもずいぶん時間がかかった。
NIKEとスンタの間にも何匹か来ていて、ウッドデッキの下で死んでいたりしたのだが、写真が残っていないみたいだ。




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