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のぼみ~日記 2015

2015/10/16

一夜明けた「ヘ池」


一晩経ってもこんな感じで、水が抜けたりはしていない。よかった。




一晩経った「ヘ池」。水位の低下は予想の範囲内。水漏れはしていないようだ。
まだ水が濁っているが、早くもめざとい?トウキョウダルマガエルがやってきていた。

「へ」の曲がり角部分がちょっと凹んだな。



その凹み部分に早くもトウキョウダルマガエル1号発見。



一番乗りだね。気持ちいい? 1号。



おや、1号の横にも、よく見るともう一匹。これはツチガエルだな。



ここにも。



1号よりも早く?、クモが巣を張っていた。


ツッチー救出作戦に出動

オオカミ池のトウキョウダルマガエルの数もめっきり減った。みんな冬眠準備に入っているのだろう。まだ池にいるやつはのんびりした性格なのだな。
もうすぐ生き物の姿が消える、長い冬が始まる。そうなると来春、アカガエルが産卵しに来るまでは池は静まりかえる。
で、「ヘ池」にやってきたツチガエルを見て思いだした。
そろそろ復活の沢そばのU字溝に小さいツチガエルが落ちて登れなくなっている季節ではないか。
2年前はいっぱいいた。昨年は激減した。冬の間、復活の沢に水が流れているかどうかで、翌シーズンのツチガエルの数が大きく左右されるようだ。
沢に水が流れていれば、見えないところに水が溜まっていて、ツチガエルのオタマがひっそり越冬できるのではなかろうか。

去年は頑張って冬の間も少しずつ水を絶やさないようにしていた。その甲斐あってか、今年はミニツチガエルの数が多い。
数が多いということは、今頃、U字溝に落ちているやつも多いのではないか。

池も完成したことだし、ツチガエル救出パトロールに行ってみることにした。

干上がったU字溝の中に、小さなものがぴょんぴょん跳ねている。
ツチガエルだ。今年生まれたやつが多いようで、みんな小さい。
案の定、壁を登れず、閉じ込められている。このまま冬が来ると土にもぐれず、死んでしまう。



6匹救出。このままここに放すとまたU字溝に落ちてしまうので、家に持ち帰る。


人間の目から見れば、たかだか20cmかそこいらの壁を登れないはずがないと思いがちだが、ツチガエルやヒキガエルなどにとっては命取りなのだ。
トウキョウダルマガエルは体力があり、ジャンプ力もあるので大丈夫。アマガエルやサトアオ(シュレーゲルアオガエル)は吸盤が大きいので垂直の壁でも登れる。
しかし、ツチガエルも産まれて1年目の小さいやつはこの壁を登れない。ヒキガエルは多少図体がでかくても吸盤がないので登れない。
圃場整備の後、まっ先に地域絶滅するカエルがこの2種なのだ。
イモリもそう。特に産まれて間もないやつは3cmくらいしかないから、10cmの壁でも登れない。

水が流れているときなら、途中の草の根っこなどに引っかかって、そこからよじ登ったり、流された先でうまく脱出できる確率も高いが、水がなくなって空っぽになったU字溝は死の谷と化す。

だからこれは「捕獲」ではなく「救出」なのだ。


環境省、指定廃棄物の処分場候補地の冠水を確認

で、U字溝が死の谷と化すのも悲しいが、環境を守るのが仕事の環境省が、これ以上ないというくらい馬鹿げた環境破壊を押し進めるこの国はどうなっているのか。
Our Planet TVの記事をそのまま紹介。
環境省は14日、栃木県の指定廃棄物の最終処分場候補地について、先月の関東・東北豪雨による影響の調査を行った。調査は、塩谷町から候補地に冠水の被害があると報告を受けて実施したもの。この日の調査では、環境省から依頼された専門家が冠水の跡を確認。環境省の熊倉計画官は「少し水を被ったから駄目というわけではない。対策をつめていかないといけない」と述べた。

どこまで馬鹿なのか。馬鹿というよりは、「個」を捨てきった人生を選ぶ「ちょいエリート」があまりにも多すぎる。
この記事をフェイスブックでシェアしていたYukaさんのコメントがうまく言い当てているので、これもそのまま紹介。
環境省の熊倉計画官は、ご自分の仕事は何が何でも最終処分場を作ることで、そのためなら冠水しているという事実は無視することにしているようですね。この人のように、解決できない問題を与えられて、思考停止している行政官が、たくさん居る国。学校の成績が良いことと、思考力があることが全く関係ない教育を受けてきた世代が働き盛りなのが、この国の不幸の一つの原因に見えます。


本当に悲しい。



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