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のぼみ~日記2016

2016/12/09

生き方の本 と 死に方の本



助手さんが母親の介護から戻ってきた昨日(9日)、「死に方の本」を書き上げ、コピー印刷・製本に出した。
今年はすでに「生き方の本」も書き上げたのだが、本にはしてもらえなかった。
いくら内容が面白くても、今の時代、健康とか金儲けとかの直截なテーマ、「○○の方法」みたいな本じゃないと売れないから、という理由でだった。
生き方は人それぞれで、抽象的な話や哲学的な話になりがちだが、死は誰もが必ずたどり着くものであり、その時期も分からないから、その意味では「死に方」の本のほうが切実なテーマではあるかもしれない。

書き上げた時点ではスッキリした気持ちで、自分なりに手応えもある。編集者に年内は読んでもらえないだろうから、来年、早い時期に読んでもらえるといいのだが……。

これを書くために、短期間にいろんなことを勉強した。
例えば↑こんなグラフ。
厚労省が出しているものを見やすくしたものだが、年代別の自殺率のデータ。男女でこんなに違うとは思わなかった。
女性は歳をとるに連れ少しずつ自殺者が増えていくのに対して、男性は50代に突出したピークがある。
その辛い時期を乗り越えると、60代から楽しい人生があって、でも、80代の壁が待ち構えている……という図。
僕は今、お金も仕事もなくて大変な時期だけれど、幸せを感じることはできている。60代は楽しいのかな。
でも、60代で癌死する人もまた、異常に多い気がする。

日本の生産性は、先進国でいちばん低い(D.アトキンソン)


ついでに、日本はよく「世界第3位の経済大国」なんていっているが、実は「1人あたり」の生産性では世界27位で、これは先進国最下位なのだ、という指摘を小西美術工藝社社長のデイビッド・アトキンソン氏がしているのを読んだ。
・日本は「GDP世界第3位」の経済大国である
 ⇒ 1人あたりGDPは先進国最下位(世界第27位)
・日本は「輸出額世界第4位」の輸出大国である
 ⇒ 1人あたり輸出額は世界第44位
・日本は「製造業生産額世界第2位」のものづくり大国である
 ⇒ 1人あたり製造業生産額はG7平均以下
・日本は「研究開発費世界第3位」の科学技術大国である
 ⇒ 1人あたり研究開発費は世界第10位
・日本は「ノーベル賞受賞者数世界第7位」の文化大国である
 ⇒ 1人あたりノーベル賞受賞者数は世界第39位
・日本は「夏季五輪メダル獲得数世界第11位」のスポーツ大国である
 ⇒ 1人あたりメダル獲得数は世界第50位

……なんだそうである。

アトキンソン氏は「日本の実力はこんなものじゃない」と言いたいようだが、見方を変えれば、日本という国は、

……ということだろう。
できる人間に任せれば1人で1時間でできてしまうようなことを、高額年俸をもらって実際の現場ではほとんど労働していないような役職者たちがうだうだとしょーもない会議をしてやるかどうか決めて、それを受けた部下が稟議書だの計画書だのを作らされて、それにハンコをもらうために何日も費やして……というようなことが、いつまでも行われているとしたら、IT時代についていけないのはあたりまえだよね。

さらには、今の日本は世界に類を見ない超高齢社会なんだから、今後も国民1人1人が最低限度の生活水準を保ち、幸福感を失わずに生きていくためには、
「老人が合理的発想で資源を使わず新しい価値を創り出し、世界に売る」が正解だろう。
ただし、自然エネルギーだのエコカーだのには裏で資源浪費している「似非エコ」が多いので、これ以上騙されてはいけない。
騙されないために、小学校から資源物理学やエントロピー環境論を教える。リサイクルよりもリユース・リフォーム。イメージだけの自然エネルギー万歳ではなく、エネルギー効率とトータルでの省資源を考えることの大切さを周知させる。
例えばエネルギー分野では、必死で原発廃炉技術を追求し、実績を作り、その技術と経験を世界に売る。
何万年も毒性を持ち続ける廃物を捨てられないことが分かっている原発をこれ以上続けるなんて、狂気の沙汰だ。
省エネ技術も依然世界のトップレベルにあるのだから、そっち方面で頑張る。多価値時代なのだから、注文1つ1つに応じて作るオンデマンドの生産・流通システムもいけるだろう。
地道なところでは、伝統工芸的な分野での新たな商品価値の発掘。

そうした改革のためには、金銭感覚も倫理観も品性もない政治家や官僚をこれ以上放置しないことが先決だけれど、これがいちばんの難題。代わる人材がいないからなあ。

巨大数に麻痺している庶民


ついでに、ちょっと古いけれど ⇒こんなブログも面白かった。「日本の国家予算の使い道なんてあまり考える余地はないんだよという話(エルの楽園)」

庶民にとっては兆も億も、自分の生活感覚にはない数字なのでピンとこないのだろうが、オリンピックに兆の単位の金を使うなんていう感覚がまず狂っているのだということをもっとしっかり知る必要がある。

「死に方の本」の中に、こんなことを書いた。
本文は「ですます」で書いてあるので、要点だけ抜き出してみる。
 団塊の世代が75歳を超えることで起こる様々な問題は「2025年問題」と呼ばれ、有効な対応策がないままそのときを迎えようとしている。東京オリンピックだのなんだのと言っている場合ではないのだ。
 父の介護問題を通して、医師、看護師、介護士、ケアマネージャー、介護保険の認定委員、特養の施設長や介護責任者など、多くの人たちと接した2016年だったが、彼ら全員、異口同音に「今、80代の人たちは幸せですよ。私たちが介護される年代になったときは、今のような医療や介護、年金は到底無理なんですから」と漏らしていた。
 医療や介護の現場で働いている彼らは、自分たちが歳をとったときはこんな風には面倒みてもらえないということをいちばんよく分かっているのだ。それを承知の上で、笑顔で認知症老人たちに接する姿には本当に頭が下がる。
 一方、介護されている老人たちのどれだけがこの悲しい現実を理解しているだろうか。







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「福島問題」の本質とは何か?


『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ)
『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言。
複数の中学校・高校が入試問題(国語長文読解)に採用。大人にこそ読んでほしい!

第1章 あの日何が起きたのか
第2章 日本は放射能汚染国家になった
第3章 壊されたコミュニティ
第4章 原子力の正体
第5章 放射能より怖いもの
第6章 エネルギー問題の嘘と真実
第7章 3・11後の日本を生きる

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裸のフクシマ  『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ)
ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。

第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛

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