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のぼみ~日記2017たくき よしみつの日記2017


2017/08/15

清須邦義さんのCD一気に3枚完成




終戦記念日とされている日、ポストに大きな封筒が入っていた。中には清須邦義さんのCDが3枚。
「過去の作品をCDにまとめておかないと先に進めないから」とのことだが、一気に3枚とは……すごいな。
およそ40曲を一人でまとめて、CDはCD-Rで、盤面印刷もスリーブもプリンターで製作。でもその品質の高さにまずビックリ。
同じようなことをやっている身としては、それがどれだけ大変な作業か分かる。

清須さんのことは前にも日記に書いた気がするが、最初の出会いは僕がソニーの高久さんを裏切るような形でビクターを選び、ビクターでデビューアルバム録音中に相方の側についたマネジャーの陰謀?にはまって解散し……失意のどん底で、レコード会社にソロでのデモテープを送り続けていたとき。
当時、清須さんはNEWSという新しいレコード会社で松山千春のディレクターをしていた。すぐにコンタクトがあって、鷺沼の小さなアパートまでハイラックスに乗ってやってきた。
その後、実家にあった宅録スタジオ?に案内して、そのときお袋にも会っている。
清須さんはディレクターとして僕をデビューさせようとしてくれたけど、上司のOKが出ずに実現せず、その後も、音楽出版社のプロデューサーを紹介してくれたり、自分が育てている若い作詞家志望の青年の作品を回してくれたり、デビュー予定の歌手志望の女の子のために曲を書かせてもらったり、いろいろあったけど、どれも世に出ていかなかった。
いちばん惜しかったのは、紹介された田辺音楽出版で、ペギー葉山の「芸能生活30周年記念曲」というのを作曲して(作詞は湯川れい子、編曲は信田かずお)、レコーディングがほぼ完成していたのに、田辺音楽出版とペギーさんの事務所で原盤権のことで揉めたかなんかしたらしくて、お蔵入りになったやつ。いい曲だったんだけどなあ。もうマスターテープも残っていないのだろうな。

それから長い間、会うことはなくて、数年前、日光に来た後でフェイスブックで再会した。

清須さんは僕よりいくつか年上だけど、還暦を超えてからはシンガーソングライターとしての自分に回帰して、自宅でMacを使ってひとりでレコーディングを続けている。
作詞家の伊藤アキラさんに紹介されて二度ほど会った岡田謙さん(元コロムビアのディレクター)も同じで、ディレクターを辞めた後、自分が本当にやりたかったのは作編曲だ……と思い直して……という人生。

清須さんは生粋の?ギタリストでもあるので、フェイスブックではギターのオタク話をすることもある。僕はギターを弾くけれど、根本的にギタリスト向きではないと自覚していて、EWIを知ってからは、EWIのほうがしっくりくる、というか、EWIのほうが自分にしかできない演奏ができると思っている。
清須さんはサウンドプロデューサー、アレンジャータイプ、僕は鼻歌メロディメイカーが基本という、そのへんの違いがある感じだけど、やっていることはとても近いので、人に説明しても伝わらない悩みやら苦労やらはお互いよく分かっている(はず)。
これをやるためにはどれだけの作業が必要で、どれだけ肩が凝るか……とかも、ね。
だから、3枚一気に仕上げたというのは驚愕するしかない。

自宅録音、しかも演奏・歌・録音・ミックスダウン……すべてひとりでやってどのくらいのクオリティが確保できるか、というところにも興味は向く。CDをPCで再生すると、再生ソフトのスペクトラム表示(周波数帯域別の出力がリアルタイムでグラフになる)で、いちばん上の23kHzまでしっかり出ているのが分かる。

foobar2000で再生しているところ。23kHzのグラフがときどき表示される

これも驚いた。うちで録音した作品だと、20kHzもたまにしか出なくて、23kHzはまず表示されない。何が違うんだろなあ……。

清須さんの道具選びは確かで、よく参考にしている。そもそも、僕がWindows+CubaseからMac+Logicに制作環境を変更したのも清須さんの宅録作品の音質がきれいで、「リバーブは何を使っているんですか?」「Logicの内蔵エフェクトだよ」というやりとりがきっかけ。うちのCubaseではリバーブをソフトエフェクターでやったりしたらビリビリバリバリとなってしまい、PCの負荷を下げるためにエフェクターラックは外部に持っていて……というスタイルだったから、ビックリした。え? Mac miniでソフトエフェクターが問題なく動くの? って。
ミニアンプのランチボックスやFocusriteのオーディオインターフェイスを買ったのも、清須さんの影響だったような気がする。Focusriteは自分で決めて買ったんだっけかな。そしたら「うちもそれの赤いやつです」とか言われて、清須さんが使っているなら間違いないだろう、なんて思ったのかな。

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