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のぼみ~日記2017たくき よしみつの日記2017


2017/12/20

ここは「観光地」なのだろうか?



だいぶ前に録画してあった「日本人なら一度は行きたい! 特別天然記念物を巡る旅」という番組を見た。
タレントが降りる駅はうちからいちばん近い「最寄り駅」だし、「わ~、気持ちいい」とか「すごい」とか歓声を上げてオープンカーで走っている道は、いつも買い出しにいくために通らねばならない「生活道路」。
日光杉並木は3本あるのだが、日光街道がほとんど脇に新しく道ができているのに対して、例幣使街道はまだかなりの部分がそっくりそのまま生活道路なのだ。
荒れた天気の後は杉の枝が落ちて大変だし、狭いのにダンプもバンバン飛ばすのですれ違いが怖いし、大木が倒れてJR日光線が止まったりすることもある。
若いとき、原付バイクでここを通ったときは感動したものだが、今ではすっかり「通りたくない道」になってしまった。
それなのに、しょっちゅうテレビでは芸人やタレントが歩いたりする図が映し出される。立ち寄る店も、地元の人間からすると「あらら、よりによってあの店に入っちゃったよ」みたいなシーンがよくある。

でも、何度も書いたように、暮らすにはいい場所なんだよ、ここは。

いつもの生活道路。そういえば去年「例幣使街道を再検証」という特集?をこの日記でやった



最寄り駅


2017/12/22

日本企業をダメにしたのは誰だ



初代iPadを今でも使っている。寝室の枕元に置いてあって、夜寝る前にお笑いサイトみたいなのを軽く見て、眠気を誘うのに使っている。
ハード的にはまったく壊れないし、内蔵バッテリーも全然問題ない。しかし、OSのアップデートがだいぶ前に止まり、その後は、更新ができないアプリがどんどん増えた。
WEBブラウザも更新できないので、今では正常に表示されないサイト、ログインできないとかリンク先に行けないといったサイトが増えた。
で、ついに諦めて、これまただいぶ前に買ってあったiPad miniを枕元に持って来たのだが、iPad miniと初代iPadではUSB端子の形状が違う。miniはライトニングケーブルというやつなのだが、これを一般的なUSB充電器につないでも充電されない。
調べたら、iPhoneやiPod touchはできるのだが、iPadのようなタブレット類は電圧が高くないとダメらしい。(正確には、「充電されていません」と表示されても、じわじわとは充電されているので時間をかければ満充電できるらしいのだが)
充電器をいちいち外して移動するのは嫌なので、電圧の高いものを買った。
電圧の高い充電器を取り寄せたのだが、この手の機器、いちばん安いのを探すとAnkerというメーカーが出てくる。USBハブとか、なんか最近このメーカーのものをずいぶん買っているなあ。
で、届いたのに入っていたカードがなんかAppleっぽいなあと思って調べたら、アメリカのメーカーなのね。Googleのスタッフが独立して起業したらしい。
なんか、こういうのばかりだなあ。
頭脳はアメリカ、製造は中国。
日本はそこに入り込めない。新しいものを作る頭(発想)はアメリカに負け、安い工業製品をしっかり作る底力では中国に負ける。このままではどんどん「経済敗戦国」になっていくだろうなあ。
一体誰がいけないの?

イノベーションだのグローバルスタンダードだのガバナンスだの、横文字用語ばかり並べているスーツ姿のおっさんたちは、その本当の意味を全然理解していないんじゃないか。
そういうおっさんたちが引退した後、若い世代が奮起するのかというと……そうも思えないんだよね。
受け身の情報や器用さばかりで、自分たちが新しいものを創り出すという気概が感じられない。
そもそも、若い世代がもっとしっかりしていれば、現政権はとっくに退陣しているはずだ。

若者よ、スマホをしまい、コンピュータに向かおう。スマホの小さな画面から得られるものは限られているし、スマホで未来は切り拓けない。

↑Appleがこういうの始めたんだよね。 ↓バッテリー充電関連だけでこれだもんなあ。不自由な現代人


孤独死のすすめ


『医者には絶対書けない幸せな死に方』の「医者には絶対書けない」という部分は僕がつけたわけじゃないのだけれど、介護業界の人たちなどは「本当は書けなくないんだけどね」と言う。
もし、続きを書けるくらいに売れてくれたら、『孤独死のすすめ』というコンセプトはどうだろうと思って調べたら、そのものずばりのタイトルの本がすでに何年も前に出ていた。
他にも「孤独死」というキーワードで書かれた本は多数ある。
いかに孤独死を減らすかという本と、孤独死は全然悪くないよ、むしろ孤独死をうまくやろうよ、という本が半々くらいだろうか。
後者の代表というか、いちばん興味を引かれる(共感できる)内容らしかったので、これを買ってみた。
著者は現役の医師だが、北大文学部卒業で、翻訳業を十数年経験した後に千葉大医学部に入り直して医者になったという変わった経歴の持ち主。

ほぼすべてに同意・共感できる。
医師が書いている感じがしなくて、宗教者や文学系の人が書いているエッセイを読んでいるような……。よくある「医者が書いた本」とはテイストがかなり違うので興味深かったが、内容的には「心構え」みたいな話が多くて、ちょっと物足りなかった。特に認知症や介護施設のところは「情報」や「具体的な技術」が足りないと思った。
医療の現場と介護の現場は、近いようでいて遠いのかな。似て非なるものなのかな。
この著者は、親が介護施設に入る際の施設探しや手続きをほとんど姉にまかせきりだったと書いているので、そのへんも関係しているのかもしれない。
最後のほうに出てくる、「孤独死援助ビジネス」のアイデアは、ぜひ実現に向けて動いてほしいと思う。企業がやるととんでもないことになりそうだから、志のある人たちが小規模に多発的にやって、広げていくしかないんじゃないだろうか。
そういう流れが出てくれば、国も考え方を今より柔軟にしていくかもしれない。
いずれにせよ、今のままでは介護も医療も破綻へまっしぐらなのだから。

参考図書の一部。なんか関係ないのが1冊混じっているけど……。こういうのばかり読み続けた1年だったのかな。よく嫌にならなかったな……

医者には絶対書けない幸せな死に方
「医者には絶対書けない幸せな死に方」(講談社プラスα新書)
2018年1月18日発売  内容紹介は⇒こちら

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