2018/03/03
マイウクレレをじっくり見てみる
届いたばかりのマイウクレレだが、イメージしていたのと同じだったか。はたしてこのウクレレは当たりなのか外れなのか? 気になるととことん調べてしまう性格ゆえ、今回もまたあ~でもない、こ~でもないと書いてしまうのだった。
親父の2500円ウクレレ(ソプラノサイズ)と並べてみた。コンサートサイズとの大きさの違いは結構あるね
Kmiseってなんて読むの? 英語圏の人たちは「ケーマイス」って言っている人が多いみたい。中には「クミース」って言っている人もいた
これはモデルナンバー? 製造ナンバーはなし? まさか規格外品じゃないよね
ウクレレとしては珍しくエンドピンで弦を留めている。ところがこれが後から大きな問題発覚につながるのだった……
バインディングと1か所だけ入れた象嵌のポジションマークがお洒落。これが気に入って決めたのよね
指板部分には12フレット位置にでかいマークがあるが、他には入れてない。その代わり、ネックの横にポジションマークが入っている。これはとてもいい。お洒落だし実用的
表、横裏はアカシアの合板。木目がきれい
ウクレレの「コア材」って?
ウクレレの材については、今回いろいろ勉強してしまった。
国内メーカーも含めて「ボディはコア材」みたいに謳っているウクレレのほとんどはこれと同じで、アカシアの合板のことらしい。コア材というのは本来はハワイでしか採れない「アカシアコア(ハワイアンコア)」というマメ科アカシア属の木のことだけれど、現在では稀少になって伐採制限が厳しい。Martin社のウクレレなどは本物のハワイアンコア単板で作っているらしいが、値段は20万円以上する。5万円以下で売られているウクレレにハワイアンコアの単板を使ったものなどはないのだ。だから「コア材=アカシア合板」と覚えておいたほうがいいみたい。
↑例えばこれはAmazonで9712円で売られているS.Yairiのコンサートウクレレだが、「トップ/サイド/バック全てにコア材を採用し、グロスフィニッシュで高級感を漂わせた……」と謳われている。
でも、仕様書には、
●SPEC
TOP:Koa Plywood
SIDE:Koa Plywood
BACK:Koa Plywood
NECK:Okume
FRETS:18F
FINISH:Gloss
……とある。
Plywood(プライウッド)というのは「合板」を意味する英語。ちなみに合板のことを日本では「ベニヤ」というが、ベニヤ(Veneer)というのは薄い単板を意味する言葉で、合板をベニヤ板というのは日本での誤用だそうだ。
この「コア」材は、ハワイで採れるアカシアコア(ハワイアンコア)ではなく、オーストラリアやアフリカで採れる。単板もあるのかもしれないが、数万円クラス以下のウクレレに使われているのはほとんど合板だ。
合板は丸太を桂剥きにして薄いシートを作り、それを重ねて接着・圧着して作る。建築材としての合板は強度を得るために、ほとんどが木目を縦横交互になるように重ねて作るが、楽器用のは木目を同じ方向にして重ねるらしい。
合板だからダメということではなく、最近ではこのオーストラリア産アカシア材の合板で質のよい板がずいぶん出回っているらしい。
今回届いたウクレレ、表も裏も木目がはっきりしていて、それだけでも嬉しい。
ウクレレのような「愛玩」的要素が大きな楽器は、見た目は無視できないね。
ペグ(糸巻き)はシールドタイプ。歯車が露出しているペグよりちょっとだけコストがかかっているのかな? もちろん音には関係ない
ギアが剥き出しのタイプ(親父のウクレレ=左)と並べてみた
いつまでも1弦が合わないのでペグ側を見てみたら、弦をただ通しただけで巻いていた。これだとどんどん緩んできてしまい、最後はスポッと抜けることもある。弦を緩めて輪っかを作って巻き直した
こう言う風に、ギュッと締め付けるように巻き始めないといけない。これはギターでも同じ
サドル側の弦を留める部分にはエンドピンが使われていて、これはウクレレでは珍しい。鉄弦のアコギなんかはみんなこれだけどね。で、この「ウクレレでは珍しい」留め方のおかげで、思いもよらないことが起きていた……
これは親父のウクレレのサドル側。ウクレレの場合、こういう風に取り付けるか、クラシックギターと同じように巻き付けて取り付けるかのどっちかがほとんどなのだが……
買ったばかりのウクレレを番外編としてリポート。はしゃいでるねえ
思わぬ状況があって、翌日、こんな風に調整することに……
さっそくマイウクレレでレッスン8を……
……とまあ、5400円ケース付きの中国製ウクレレはよい買い物だったと思う。これよりもいい楽器となると、いきなり10万円クラスになるんじゃないだろうか。3万円くらいのウクレレだとあまり変わらないような気がする(あくまでも推測だけど)。
というのは、今ではアメリカのメーカーだろうが日本のメーカーだろうが、数万円クラスのギターやウクレレはほとんど中国工場で作っている。もちろん、高い楽器はそれなりに工場側に対して高い要求を出し、検品などもしっかりしていると思うが、根本的な部分(ボディの材質や製造精度)はそれほど変わらないんじゃないかな。
ウクレレは気軽に楽しむ楽器だと思っているので、ハワイアンコアの単板だからどうとか、どこそこのブランドのビンテージものだからどうとか、いきなりそういう買い物をする必要はない。十分に弾けるようになって、ウクレレという楽器にどんどんのめり込んでから後に考えればいいことだ。
この歳までウクレレを手にしたことがなかった僕には、数千円の楽器で十分だし、そういう楽器で始めるのが正しいのだと思う。
……な~んてのたもうてみたものの、コンサートウクレレを弾いたら、テナーウクレレもほしくなってしまって、あっという間にAmazonでポチしてしまったのだった。
あ~、なんてこった。あ~んがあんがあんが驚いた。
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