タヌパック阿武隈日記 05/01/04の2
この風景が消える!
大雪(このへんではこの量は「大雪」に入るらしい)のため、車は倉庫の中に避難したまま。
しかし、スタッドレスタイヤを履いていれば、結構な雪でも走れることが分かった。
道路の除雪状態は越後よりずっと悪い。正月はほとんど除雪していないし。
このスタッドレスタイヤもヤフオクで購入。これがなかったら今回は本当に危なかった。このまま、スタッドレスで川崎に戻らなければならなくなりそうな公算が大きい……。
ようやく見つけてヤフオクで競り落としたこのホイール、ハブの直径が大きすぎ、オフセットは内側に入りすぎ、なによりも内径が小さくて前輪はブレーキパッドとの間が5mmくらいしかない。おかげでアルミのバランサーを剥がす羽目に。
しかし、タイヤは新品をつけてくれたので快調。ヤフオクは本当に助かる。これをオートバックスあたりで新品で全部揃えたら、確実に倍以上のコストがかかる。(そもそも、このへんにはオートバックスもイエローハットもないし……)
ゴロは元気。歳を取っているのに、気分次第で外でもぴょんぴょん嬉しそうに跳ねている。
窓から見える風景。この林は本当に宝物。
道路側の林。葉が落ちた後の寂れた風景がとてもいい感じ。
ところが、この林が大ピンチであることが判明。
1月3日、後に何台ものチェンソーを積んだ四駆がやってきた。
訊くと、この林を伐採するという。しかも、間伐ではなく、丸裸にするのだとか。
「なんでそんな馬鹿なことするの?」
「知らね。俺たちは言われて伐るだけだから」
「意味ないでしょ、そんなことしても」
「意味はないねぇ。材木として価値のある木じゃないし。なんで伐るのかは分からんねえ。今日は伐らないよ。雪が消えてから」
間伐は面倒だから全伐採? それとも、業者に仕事を与えるための意味のない行為?
すぐに、農林水産省と福島県の国有林管理事務所にメールで問い合わせた。
村の神社に初詣。すでに誰もいなかった。
狛犬は太平洋戦争開戦時期によく建てられた爬虫類顔のもので風情はなし。小林和平の作品が双葉郡にもあるはずなのだが、この村にはなさそう。
その代わり、社殿の木彫はかなり見事だった。
ついこの前、ここに来た途端に震度4の地震があったばかり。こういう雲を見ると、まさか「地震雲」では……などといぶかってしまう。
雪はなかなか溶けない。このままだとやはりスタッドレスタイヤつけたまま戻るしかないかなあ。
そんなこんなで、いろんな不安を抱えたまま、スタートしたばかりのタヌパック阿武隈の夜は更けていくのでありました。
一つ前の日記へ
次の日記へ