ガバサク日記 06/12/22

コンパクトデジカメは滅亡したか

PentaxのOptio X を阿武隈に忘れてきてしまった。
で、U50が完全に壊れてしまい(電源入らず)、手元にコンパクトデジカメが1台もなくなってしまった。これはまずいと思い、ヤフオクで適当な中古を探す。
しかし、ないのである。何度も書いてきたが、
この条件に合ったポケットサイズデジカメは、現行商品にはまったくなくなってしまった。
そこで、前から気になっていたCanon製品を1つくらいは持っていようということで、モニターが回転しないことは不満だが、IXY Digital Lというのを買ってみた。ヤフオクで1万円。高い!
1/2.5型CCDで400万画素。これは画素数ありすぎ。200万画素程度に抑えていればいいのに。
レンズはF2.8で固定焦点。焦点距離は6.4mm(35mmフィルム換算:39mm)。
通常撮影:10cm〜∞ マクロ撮影:3〜10cm
いろいろ不満だが、これより後のIXYはどれも解像度が高すぎるし、レンズも暗すぎる。まったく買う気がしない。
ところが、修理に出したU50がすぐに戻ってきて、結局、IXY Digital Lが来るより前にU50が復活してしまった。
IXY Digital Lの欠点はたくさんあるのだが、まずはシャッタースピードの歯止めが効かないこと。
U50は1/8秒以上長いシャッターが切れないので、1/8秒で無理な場面では写真が黒くなるだけ。でも、1/8秒というのは、頑張れば手ぶれしない限界。
IXY Digital Lは1秒くらいまでは平気でシャッター速度を伸ばしてしまうので、いくら頑張っても手ぶれする。このへんの設計思想が「分かってないな〜」なのである。
ロングシャッターモードというのが設定できるのだから、通常撮影では1/8秒を最長にして歯止めをかけておいてくれればいいのに。
次に、ストラップを通す穴が右側というのが気に入らない。操作する右手の側にストラップがくるので、めちゃくちゃ操作性が悪い。何度も書いてきたように、コンパクトデジカメにとって、首からのストラップは最大の「手ぶれ防止機能」なのである。これも、分かってないな〜。
フラッシュ発光禁止がすぐに解除されるのも問題。解除しないためにはマニュアルモードというのにしておかなければならない。U50はフルオートでも、フラッシュ発光禁止はなによりも優先され、電源を切った後も記憶されている。このへんも、全然分かってないな〜、なのである。
上の写真は、発光禁止での室内撮影。シャッター速度は1秒になってしまっている。これじゃあどう頑張ってもぶれる。

IXY Digital L 1/320秒 F5.6

U50 1/500秒 F4.5
同じ位置から撮った。U50のほうが画角が広い。
色味はIXY Digital Lのほうが濃くてきれい。U50はCCDのリコールということで、修理代無料で戻ってきたのだが、色味が薄いのは相変わらず。
しかし、どっちが使いやすいかといえば、圧倒的にU50である。

解像度の違いで、トリミングするとこれだけの差が出る。IXY Digital Lはそこそこきれい。

IXY Digital L

U50
マクロで同じものを同じときに撮影。IXY Digital Lはかなり背景がぼける。小さくてもそれなりのマクロ撮影が可能。
U50は単に近づくけるだけで、正確にはマクロ撮影とは言えない。
そんなわけで、操作性は圧倒的にU50、画質などはさすがにIXY Digital Lのほうが上、ということになりそう。
問題は、やはりSONYもCanonも、このタイプのデジカメにもはや熱意を失っているということ。U50がこのコンセプトのまま今のレベルの性能を持てばすごいカメラになる。
あるいは、IXY Digital L程度の性能でいいから、バリアングルモニターにして操作性をもっと煮詰めれば、万能なポケットデジカメとして使い続けられる。どちらもそうならず、暗いレンズとバカみたいな画素数の新機種競争を続けている。まったく残念なことだ。


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