2011/05/20

オリンパスXZ-1とパナソニックLX3の比較 (4)


XZ-1


LX3

引き続き、いろいろ撮り歩いてみる。
青がきれいに出るのはどっちか……という比較。
きれいなのはLX3。XZ-1は空がいつも濁った感じの青になる。でも、本当はこっちのほうが正しい色なのかもしれない。

XZ-1


LX3


XZ-1


LX3

色味の違いは分かったのだが、気になったのは解像感の違い。
何度撮ってもLX3のほうが解像感が高いと思えるのだ。
上の写真では、ビルの外壁の煉瓦ひとつひとつの区切りや、下に並んでいる楕円形のレリーフ?みたいなものを見ると、よく分かる。
一部を拡大してみるとさらにはっきりする↓ これは拡大したのではなく、トリミングして原寸で出したもの。元画像の解像度のままで表示したときの比較。

XZ-1


LX3


LX3の解像感が高いことがはっきり分かる。


XZ-1


LX3


こちらも同じ。LX3のほうがアスファルトの表面などの質感がはっきり分かる。
XZ-1とLX3は同じCCDを使っている。レンズが悪いとも思えない。なぜこういう差になってくるのか、とても不思議だ。映像エンジンの作り込みが甘いのだろうか。
XZ-1は、一眼用の映像エンジンを採用しているという点をPRしているので、相当期待していたのだが、操作性の問題とも相まって、かなり期待外れと言える。
画質は、昔のC2000系列のデジカメを思わせる。ざらっとした感じながら柔らかく明るい絵作りで、色味も似ている。
別の表現をすれば、LX3はCCDの画質を突き詰めたあまり、少し色味などが人工的になりすぎたかもしれないのに対して、XZ-1は色の階層などは深いのだが、画質がCMOSっぽいというか、大味な感じだ。
もしかすると、ファームウェアのバージョンアップで劇的に性能が向上する可能性もありそうだ。そこに期待して、もう少し所持し続けてみようと思う。
上の写真の一部をトリミングで原寸表示したもの↓

XZ-1
1/2000 秒、F1.8、ISO 1000、-1/3補正、6.00 mm(28 mm)
オート(P)モードで撮っているが、なぜかISOを1000にまで上げていた
なぜ1/2000秒にまでしなければいけないのか、このへんもプログラムの煮詰めが甘い感じ


DMC-LX3
1/250 秒、F2.80、ISO 80、-1/3補正、5.90 mm(28 mm相当)
ISOは80で撮っている。Pモードの煮詰めがしっかりできているのだろう


XZ-1


LX3


XZ-1

1/2000 秒、F2.00、ISO 800、-1/3補正、6.00 mm(28 mm相当)

LX3

1/640 秒、F4.00、ISO 125、-1/3補正、5.40 mm(26 mm相当)

上の写真の一部をトリミングしたもの↓

XZ-1


LX3
上の葱坊主の写真でもよく分かるが、Pモードでお任せ撮影した場合、なぜか明るい屋外なのにXZ-1は手ぶれを恐れるのかISO感度を平気で上げてしまい、結果として解像感が落ちる。せっかくのF1.8レンズを生かしきれていない。
LX3はシャッター速度を落としてちゃんとISO感度を低く設定するから、撮れた写真の解像感が高い。
XZ-1はISO感度をオートにしたとき、感度上限値を決められない(それ以上は自動的に上がらないように設定できない)ようなので、オートが高い感度を選ぶことを阻止したいなら、ISOを固定で使うしかない。 これまた困ったことだ。




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