2012/04/15の3
片付かない本の山

本が片付かない。
捨てるには惜しいし、資料としてとっておくか……というものだけを持ってきたつもりなのだが、もう読まないだろうなあと思うようなものばかり。

こんな恥ずかしいのまで出てきて……中身見たら大赤面。1992年のやつ

こんなのも出てきて……ああ~、いちばん辛かったときだなあ。この頃って

テレビドラマでシリーズ化してくれないかなあと思いながら、奇術師幻治郎シリーズというのを書いてみたときのもの。
食えなくて、もう、謎解きものでもなんでも、需要のあるものにも……と思ったのだが、そういう根性がそもそもダメなんだわね。
抗欝剤飲みながらこんなの書いていたんだな、あの頃。1998年頃。

しょーもないものに混じって、違う意味でため息が出るものも出てくる。
原子力資料情報室通信の山とか、原発関連の書物、リーフレット、記事の切り抜きファイルなどなど。

朝日新聞の論壇に故・高木仁三郎氏が寄せた一文。
こういうものを、ここ十数年、マスメディアで目にしたり耳にしたりすることがなかった気がする。それだけ飼い慣らされてしまったということなのだろう。メディアも我々も。
↑こんなものも出てきた。
別冊宝島からの依頼で、槌田敦氏にインタビューしたときの原稿みたいだ。
もしかしたら、宝島社に送った原稿とは別に、自分でまとめた未発表?の文章かもしれない。そのへん、記憶が定かではないのだが……。
今読むと、ちょっと外しているところもあるが、あの頃、とにかくいろんな人がエネルギー問題の本質について、しっかり発言していたことが分かる。
核燃サイクル計画は核兵器開発目的以外のなにものでもないと指摘する人たちがたくさんいた。
でも、今は、小出さんがそう発言するのを聴いて「お、小出さんもここまで踏み込んで話すようになった」とびっくりするくらいで、それだけ我々の感性、思考が麻痺させられていたってことなのだろう。
いっぱい出てくる資料にぱらぱらと目を通しているだけで、ちっとも掃除は進まない。ああ、この20年、何にもできないまま、やつらのやりたい放題だったのだなあ、その結果が今の日本なのだなあと知らされ、虚しさだけが残る。

↑多分、この一環として書いたものだと思う
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