2013/08/12

追分地蔵

いよいよ暑さがとんでもないことになってきた。あちこちで40度超えなんていうニュースが流れる中、今日は昼間の一食目がこれ。汗がだ~だ~だ~。

ミニ池、今日も混雑している


板池


相似形ののぼみ~


夕方、み~が必ず外へ出せと騒ぐようになってしまった

2013/08/10

トガリネズミと村長への手紙


夜、廊下でうだうだしているのぼみ~


いつもとポーズが逆だな。これはみ~ちゃんのポーズなんだが……

2013/08/11


山形県立博物館からこんな立派なものが送られてきた。なんだ、なんだ?




忘れていた、川内村のタヌパック阿武隈の玄関で死んでいたトガリネズミの写真を提供したのだった。
そのときの日記は⇒これ。3.11の少し前、2011年2月5日の日記。
あのときは、真冬の川内村で、お隣のジョンや野良猫シロと一緒に暮らしていた

2011年2月のシロ↑


水飲みの水が完全に凍る野外で暮らしていたジョン

あの頃、日々の生活における最大の不安材料は風力発電施設問題だった。
あれが建設開始なんてことになったら、もう川内村には住んでいられないと覚悟を決めていた。
まさか目の前に別の脅威が迫っているなんて想像できなかった。

3月12日に1Fの1号機爆発シーンをテレビで見てすぐに避難してからは、ほんと、すぐ先のことが想像つかない日々が続いた。
3月26日、一時帰宅。4月26日に本格帰宅。そのときは村は全村避難中だったから、僕らは村民とは逆の行動をしていたことになる。
国が屋内待避を命じたときには「冗談じゃない」とすぐに逃げ、「緊急時避難準備区域」になってからは家に帰って普通に暮らしを再開していたのだ。
メールソフトのフォルダ整理をしていたら、2011年5月15日に、村長に送ったメールが残っていた。
2年以上前のメールだ。
あのとき、全村避難中の村に戻った僕らは、同じように村に戻ってきた仲間たちと一緒に、これから川内村を、というよりは、放射能汚染を受けた阿武隈エリアをどう建て直せばいいのかを考えていた。
仲間たちと一緒に、被害が大きかった飯舘村に出向いたり、外部の人たちの協力を得て、あちこちの土壌汚染調査をしたり、公共施設やその周辺の空間線量を測って回ったりしていた。
そういうことを始めていたのが2011年の5月。
まだ希望は捨ててはいなかった。

村長の目眩がするような立場を思いやり、なるべく現実味のあることを、コンパクトに提案したいと思って、こんなメールを書き送ったのだった。

2年以上経ち、あの頃のことはもう過去の一コマのように思える。これはひとつの資料として、ここに残しておこう。
2011年5月15日、郡山ビッグパレットに避難中の村長に宛てて、全村避難の川内村自宅から送信したメールの全文。

■村長への手紙

先日はお話しできてよかったです。
疲労困憊と思い、メールは控えていましたが、一本だけ送ってみます。
川内村が、自立して、早期に、「美しく」再生していくための現実的な戦略をいくつか提案します。


1)村のメインストリート再開発に際しての注意点

富岡など、浜側からの移住で村の人口が増えていく可能性がある。しかし、その場合の移住者は、全国から集まってきた原発(後片づけ)労働者(単身赴任者多し)や、浜側で原発の恩恵を受けていた人たちが中心。
無計画にアパートを林立させたり、空き家の斡旋をしていくと、村のイメージがぐちゃぐちゃになり、回復不能になる。再開発する場合は、村がこれから美しく再生していくのだというPRになるような、美しいグランドデザインを最初に描き、金をかけなくても美しい街並みができる工夫をすること。(新規に作る住宅や店舗に、共通のイメージカラー、デザインなどを適用して、村の中心部の景観をシンボリックなものに印象づける)
岐阜の高山や京都の古い街並みでの建築物イメージ保存などに近い発想で、薄っぺらくない、飽きのこない街並みをしっかりデザインする。(東北人は特にこれが苦手で、どの田舎も中心部の景観は滅茶苦茶になっているから、その気になれば簡単に差別化できる。もちろん、センスのいいデザイナーや建築士を起用しないと、悲惨なことになるので十分に注意が必要。とくに、似たような発想に思えても、中央にとって都合のよい「エコタウン構想」などの餌食になってしまったら、今までと同じことになってしまう)


2)再開発地区と自然共存地区をしっかり区分けする

一方で、再開発エリア(商用エリア+原発ベッドタウンとしての新居住区)は村の中心部に集めて拡散させず(そのほうが機能化も図れる)、その他のエリアは自然と調和・共存した美しさを取り戻すことに努める。
今までの「開発」は、これをきっちり分けていなかったので、自然がどんどんつぶされてしまい、中心部もへんてこな開発で使いづらい、空疎なものになっていっていた。
自然との調和を図る地域(村のほとんどが該当)には、県内外から、土や水と共生する志の高い、かつ、村が自立して生きていくためのビジネスアイデアに富んだ熟年世代を中心に呼び込む。「元気な熟年が集まる桃源郷」を合い言葉に、一代限りの土地・住居の賃貸契約を村が斡旋するなどして、土地への愛情が育つように仕向ける。


3)放射能汚染を免れた「奇跡の村」というPRを展開する

今までのところ、川内村は原発周辺地域の中でも、奇跡的に放射能汚染被害が軽度だった。これは文科省やDOEの調査、SPEEDIのマップでもはっきりしている。この「放射能汚染が川内村を避けて拡散していた」という事実を、今からでも積極的に外に向かってPRするために、SPEEDIやDOE作成の汚染マップを図案化して「奇跡の村・川内村」を知らしめる。これにより、農業復興を早めると同時に、飯舘や津島など、不幸にも桁違いの汚染を受けてしまい、農業復興が厳しい(おそらく数十年規模で絶望的)地域で頑張っていた人たちも呼び込めないか。優秀な人材を集めることにより、村の基礎体力を増強させ、自立能力を高める。


4)ソフトウェア企業、ベンチャービジネス、自由業者、芸術家の誘致

環境汚染と引き替えのような大規模工場などではなく、形のない商品を扱うデザイン、プログラミング、アートなど、ソフトウェア関連ビジネスの拠点として注目を促す。
ソフトウェアを扱うということは、土地の資産を汚さずに外貨を稼ぐいちばんの方法。
アイデアグッズ、隙間商品の開発・製作・販売。「あぶくま」ブランドの健康食品の開発。県内で一旦つぶれてしまった小規模技術系メーカーに復活の場所を与えるなど、多方面で工夫が可能。
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……とりあえず、こんなことを考えています。


……なるほど、こんなことを考えて動いていたんだなあと思い出す。
川内村に提言したいことは、今でも基本的には変わっていないけれど、理想と合理性を持って動く人がいなければ、ただの机上の空論。
言葉を重ねることにはもう疲れ果てた。
村がどうの以前に、この国が急速にひどいことになってきている。
そんな中でできることは、まずは自分がつぶされず、少しでも長く生き抜くこと。
「フクシマ」以降、いろんなことが分かってしまった。それまでの生活がいかに危うく、あるいは欺瞞に満ちたものであったかということも。

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