2014/06/04の2
川内村へ(2)家ではモリアオが待っていた

平伏沼が無事なのを確かめてから我が家へ。
家の池は全部涸れていた。
すぐに沢水を入れ始める。
深井戸は長期不在の間にポンプが壊れたので、古いほうの井戸(沢水汲み上げ)しか使えないのだが、電源をいれようとしたら、蜂の巣が……。
トイレはこの前から水がちょろちょろしか出ない。これはどうも分岐栓の中が詰まっているらしいことまでは突きとめた。
分岐栓をばらして、変形していたパッキンを交換したが直らない……むむう。
来るたびにあちこち壊れていく我が家。辛いなあ。
ご近所さんは、ふさこさんもきよこさんもしんたろうさんもみんな元気でよかった。

井戸ポンプの電源ボックスに蜂の巣が……
雨池に水を入れ始めたら、間髪入れず、モリアオガエルがすぐそばで大きな声で鳴き始めた。
おい、ようやく来たのか。この池じゃ卵産めねえぜ。ったく、遅いぜ……と、怒られているような気がした。
姿は見えなかったので声だけでも録ろうとカメラの動画を回したが、なんか泣けてきた。
住んでいればこんな情けないことにはしていないんだけどな。ゴメンよ。人間の都合がいろいろあってさ……。
うちの池以外に、卵を産めるような沼や池が周囲にあればいいのだが、ない!
平伏沼だけ大切にするのではなく、村全体でもっとカエルを始め、野生生物の生息環境を考えていってほしいものだが、逆に環境はどんどん壊されていくばかり。
それで人間が幸せになるのかといえば、そうでもなさそうだけれどね。

土手池と弁天池を結ぶパイプが埋まってしまったので、掘り起こし、修繕。ベントナイトで補修

弁天池にも水が入り始めた

ここにも去年は数個、モリアオが産卵した

満水になった土手池

雨池の雨樋からの水流入路が腐って役立たずになっているので、ビニールで補修

マツモ池にも水が入る

満水になった雨池。この枝に今年も産卵してくれるだろう
ところが、作業の途中でショックなことが起きた。
最後の砦だった沢水汲み上げポンプもおかしくなり、水が出なくなってしまった。
これで2つある井戸のどちらもダメになった。水が出ないと何もできない。池のメンテもできないし、トイレも流せない。手も洗えない。
まいった……。
どよ~~んと憂鬱になる。
これはもう、金がかかってもプロに頼むしかない。
池は沢水パイプからの流入だけに期待をかけ、家を後に。
もうすっかり暗くなっているのに、お隣の田んぼではけんちゃんがトラクターで代掻きしていた。
車を停めて挨拶する。
「今年は田んぼやるんですか?」
「やりますよ!」
と元気な返事が暗闇の中から返ってきた。暗いので顔はよく見えない。
井戸が2つとも壊れたことを告げると、設備屋さんを紹介してくれた。
そこに頼むことにしよう。
すっかり遅くなったので、これではあぶくまPAでいつものように白河ラーメンは無理だなあ、どうしようかなあ……と、ちょっと迷った末に、小野町のラーメン吉の川の後にできていた台湾料理の店に入った。
中国人らしき奥さんの顔は、吉の川の奥さんとは違っていた。親戚なのか、全然違う人が入ったのか……。
まだ開店して間もないはずだが、そこそこ常連客がつき始めている様子。
メニューを見たら、安いのでびっくりした。
よせばいいのに、試しに一人分はセットメニューというやつを頼んでしまったら、量が多くて苦しいことに。
味はなかなか本格的。本場の味。
これから川内村の帰りはここに寄ることにしようかな。
次回からは単品で……。

べにしき? こうしき? ラーメン吉の川はそういう名前の台湾料理屋に変わっていた

麺類とご飯類セットで780円(夜は880円)。ふたりでこれ1セットだけでもいいのだが、ちょっと気が引けたので……

かといって、これでは量がありすぎて食い切れないだろうから……炒飯と台湾ラーメンのセットと白ごまネギラーメンと餃子にした

台湾ラーメン

白ごまネギラーメン

炒飯も具だくさんでうまい。しかもすごい量。
餃子は6個で280円。安い
井戸のこともあるし、モリアオの産卵も確認したいし、近々また行かないとダメだろうな。行くたびに遠く感じる。切ないやら情けないやら腹立たしいやら……
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のぼみ~日記の写真は主にオリンパスXZ-10で、他にソニー NEX-5R+SONY 50mm/F1.8 OSS、フジフィルムX-S1 などでも撮っています














音楽アルバム『ABUKUMA』
「福島問題」の本質とは何か?
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『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ)
『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言
第1章 あの日何が起きたのか
第2章 日本は放射能汚染国家になった
第3章 壊されたコミュニティ
第4章 原子力の正体
第5章 放射能より怖いもの
第6章 エネルギー問題の嘘と真実
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『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ)
ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。
第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛
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