のぼみ~日記 2015

2015/04/07

卵のその後


産んで一週間。だいぶふやけてきた。膜が濁ってきたので中の卵核の変化もよく分からない


犬とか坊さんとかのおかげで鬱から回復基調なので、もう一息、昔の録音を懐かしむのではなく、昔できたことは今もできるはずだ、ということを実感してみたいと思い、リハビリ代わりに弾き語りを録音してみることにした。
リハビリなので、ギターはいちばん弾きにくい、根性のいるやつ。ピックアップとかついてないオーソドックスなフラメンコギター。
20歳の頃はフラメンコギターの音に惚れて、田村博のフラメンコギターのいちばん安いやつ(定価6万円)をお茶の水の須賀楽器で見つけて、2割引き&月賦で買った。
田村のフラメンコギターは、大学の先輩(フラメンコギターの名手でプロクラス)が最高級品を持っていて、それを弾かせてもらったとき、音量の大きさや音の歯切れよさに圧倒された。
糸巻きがネジ式じゃなくて木のやつ(摩擦だけで止まっている)という本物志向のやつだった。酒の席だったけれど、その先輩に「死んだらこれください」って言ったら「いいよ」って即答された。
その先輩(「まの」さんっていったかな)が今も生きているかどうかは知らない。

先輩が死ぬのを待っていられなかったので、楽器屋で田村博のいちばん安いのを見つけたときは、これなら無理すれば買えるかも……と、思いきって買ったのだった。
そのギターは今も持っている。ネックがどんどん反ってきていて、ブリッジはいちばん低くしても間に合わず、彫刻刀で彫って下げてある。糸杉という柔らかい材料なので、構造がヤワなのだ。
ブリッジは2、3回剥がれた。最後は自分でエポキシボンドでくっつけた。

で、ここに写っているフラメンコギターはコンデ・エルマノスといって、本場スペインの高級品。あのパコ・デ・ルシアも弾いていたギターといえば分かるかしら。
円高の時代、自分もちょっとお金に余裕があるときにクロサワでセールになっているのに遭遇して買った。
今なら中古でも軽く30万円以上はする。50万でもいいという人もいるかもしれない。

たまには呼吸させてやらないと腐るからね。楽器は。

あと、ただ録音するだけではなく、録画もして、YouTubeなどにUPするための最低限の動画も作る練習を兼ねて。
今はもう、絵がついていないと音楽を聴いてもらえない時代になってしまったからなあ。
MacにはiMovieという動画編集アプリがついてくる。何か月か前、写真画像をつないだだけのスライドショーを初めてそのアプリを使って作ってみたのだが、複数の動画カットを用意して、それを編集でつないでいくという作業は、まだしたことがない。iMovieを開くのはMacを買ってこれが2度目。うまく同期してくれるのだろうか?

曲はちょっと悩んだ末に『雨が降る』にしてみた。
大学生のときに書いたもの。4年のときだったと思うが、キティミュージックの女性ディレクターを通じて、東京キッドブラザースの新作ミュージカル『黄金バット』に曲を書き下ろしてみないかという話に応じたときのもの。

名曲(自分で言う)『REM』はこのときに生まれた。元は『いつの間にか少女は』というタイトルで、葉月多夢(小椋佳の別ペンネーム)が作詞だったのだが、不採用になってメロディだけが残ったのを、ずっと経ってからKAMUNAでインストとして復活させた。

『雨が降る』はキッドブラザースの劇団主宰者・東由多加が作詞。一番だけの短い詞だった。
他の数曲を作って、録音した後、この詞だけ残っちゃったなあ……と思いながら、ギター一本でサラッと録音したのだった。
皮肉なことに、頑張ってデモテープを作った他の曲はことごとく不採用で、最後に「ま、こんなんでいっか」というノリで付け加えておいた『雨が降る』は採用になった。
劇中では主演の柴田恭兵が独唱した。ビクターからのライブ盤レコードにも収められている。

Amのアルペジオで歌う曲は、小松くんが中学生のときに書いた詩に僕が大学生になってから曲をつけた『鶴の飛翔(麗しき距離)』という名曲(自分で言う)があり、ステージでもたまにソロでやることがあるが、『雨が降る』は40年間、人前で歌った記憶はない。
録音しているとき、部屋の外に漏れ出る音を聴いていた助手さんも「新曲できたの?」と言ったくらいで、考えてみると、身内やかつての音楽仲間でも知らないかもしれない。

2015/04/08

雪が降る


天気予報で、最低気温が零下というのは見ていたのだが……


まさか雪が降るとは……


聞いてないよぉ。二台ともタイヤ交換済ませたばかりなのに


X90のタイヤも、まさかこんなことになると思わないから一昨日交換したばかり


しょうがないから、外で雪が降る日、家の中で『雨が降る』を録音していた


雨が降る

……というわけで、なんとか映像付きの『雨が降る』を作ってみた。

これも一種「新唱歌」の仲間かもしれないなあ。

iMovie という動画作成ソフトは、Macを買えばOSに無料でついてくる。MacOSも今はフリーなので、言わばApple純正の「フリーソフト」。
これでどの程度のことができるのかと気になっていたのだが、静止画と違って動画編集は面倒くささが半端じゃない。なかなかやってみる気力がわいてこなかった。
今回使ってみて気がついたのは、どうやらマルチトラック的に動画クリップを複数並べて配置しながら、こっからここまではこのトラック(クリップ)……というような編集ができないらしいということ。
インサートクリップみたいなものはくっつけられるのだが、それだと場面切り替え時にエフェクトが使えなかったり、その後にさらにくっつけていくときに元トラックのケツにしかつけられなかったりで、かえって面倒。
結局、ある程度クリップを切っておいて、それを一直線に並べてつなぎ目のタイミングをマウスでドラッグしながら調整……という方法しかない、というか、それがいちばん確かみたいだ。
アプリへの負荷を減らすためにもそういうシンプルな編集方法に徹したほうがいいのだろう。
Appleのソフトというのは、こんな風に「できないこと」がはっきりしているので、素人にはむしろ都合がいいのかもしれない。結果的に、それなりに鑑賞に堪えるものができる、という意味で。

あとは撮影するレンズですかね。問題は。
雰囲気重視で、望遠系レンズを使ったほうがいいみたい。今回は50mm/F1.8(35mm換算だと75mm相当)の固定焦点レンズでNEX-5Rで撮ってみた。ズームが効かないので、三脚位置を一回ずつ変更してやる。
ひとりでカメラのセットしなくちゃいけないから大変。ピントも合わないし。
でもまあ、なんとなくやり方が呑み込めたので、収穫ありかな。

いっしょうけんめいやるということと、意味があるかないかは別問題
……そうそう。一生懸命やっていれば、その中に、結果的に自分にとって意味のあることかもしれないと思えるものが蓄積されていくのだろうね。

ちなみに、もうすぐ(4月20日)この『雨が降る』を作詞した東由多加さんの15回目の命日だということに後から気づいた。
ミュージカル『黄金バット』の公演前に音楽のことで会った。
彼は僕より10歳年上だったが、すでに僕は彼よりも5年長く生きている。
今思うと、とにかくピュアな人だったのだろうな。








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