のぼみ~日記 2015

2015/07/22

イモリ!

先日、方舟にアカハライモリが1匹棲みついているのを発見。
ぼ~~っと、長い時間座り込んで池の中を見ていることがある。そんなある日、一瞬、なんかオレンジ色みたいなものが反転するような感じで見えたのだが、まさかイモリだとは思わなかった。すぐに見えなくなったし、忘れていたのだが、数日後、今度ははっきりと顔や尻尾まで見えた。でも、すぐに底に潜り込んで見えなくなるので写真が撮れない。泥の上に泥の色のイモリ、しかも水面の反射があるから見つけるのも大変。
そこで、意を決して、三脚を立てて長時間動画を回しっぱなしにしてみた。
↑こんな感じで。

ようやく、画面の端っこに一瞬だけとらえたのがこれ↓

30秒くらいのところで、ほんの数秒、画面左上に見え隠れするのだが、わっかるかな~?

どこからやってきたのだろうか?
1匹だけみたいだから、孤独な人生だな。
それに比べて、メダカはどんどん繁殖中。増えすぎでちょっと心配になってきたほど。
メダカは最初、コメリでヒメダカを数匹買ってきたのだが、それが増えていって今では数十匹。どういうわけか、オレンジ色をしているやつはほとんど生き残らず、生まれたメダカのうち、黒いやつだけが冬を越して生き延び、翌年また黒い子を産む。

三脚を立てたので、他にこんなのも↓

オマケ:

iPadに入れてみた「ネコ用アプリ」に、イマイチ乗り切らないみ~ちゃん。のぼるくんは全然ダメで猫またぎだった

今日のオマケ アップルの良識・ソニーの大罪


先日、久々に「ガバサク流」のサイトを更新した。

まずは、「ガバサク流まとめ講座 デジカメ新時代のカメラ選び」というのを新たに5ページ追加。
数年前、「仕事とパソコン」という雑誌に書いたものを改稿。次々に新機種が出てきても、こうこうこういう考え方でカメラを選べばよい、という内容にした。

他にも、「おすすめのコンパクトデジカメ」のページを更新。
XZ-10を推薦するページなども更新した。

カメラと撮像素子(CMOSイメージセンサー)の世界で日本はトップを守れるのか

デジカメは日本のメーカーがまだ世界トップを走っている希有なジャンルになってしまった。
コンピュータもモバイル端末も負け。テレビも負け。液晶パネルも負け。電子機器業界で、カメラも負けてしまったらもう後がなくなるが、個々のメーカーを見るとどんどん規模縮小しているし、魅力的で画期的な新製品が出ない。

『デジカメに1000万画素はいらない』(講談社現代新書)でも書いたし、「ガバサク講座」でも何度か書いてきたことだが、撮像素子の画素数は多ければいいというものではない。それなのに高画素化競争をまだ続けようとするソニーの姿勢は困ったものだ。
デジカメが登場した頃の撮像素子はCCDが主流だったが、今ではすっかりCMOSになった。このCMOSは、ソニーが世界のシェアトップで、韓国のSamsung Electronics社と米国OmniVision Technologies社が2位3位の座を激しく争い、この3社だけで世界の市場占有率のおよそ3分の2を占めている。(4位はキヤノン)
日本ではソニーの他にはシャープ、キヤノン、東芝、パナソニックなどがCMOSを製造しているが、ソニーのシェアに比べれば「泡沫メーカー」と呼ばれても仕方ないほど弱い。
シャープはCCD時代にはデジカメ各社にOEM供給していたが、CMOS時代になってからはソニーに完全に負けてしまった。
キヤノンは自社製のCMOSを製造している数少ないカメラメーカーだが、かつてはコンパクト機のセンサーやレンズはOEMが多かった。
パナソニックはフォーサーズ用のCMOSを作っている。フォーサーズの提唱者であるオリンパスのCMOSもパナソニック製が多い。
富士フイルムは自社開発でEXR-CMOSという意欲的なCMOSを作っているが、実際の製造は東芝。
その東芝は韓国のサムスンと技術提携しているので、今後はソニー vs サムスン・東芝という構図がより明確になっていくかもしれない。

東芝とサムスンの提携はカメラ以外にもいろいろやっていて、意外なところでは東芝の洗浄便座はサムスンが製造している。これが相当優秀で、本家のTOTOをコストパフォーマンスで脅かす(というかC/Pでは圧倒する)存在になっている。
実は今の日光の家には洗浄便座がついていなかったので、引っ越しと同時にアマゾンで購入したが、それが東芝製だった。価格はわずか1万2000円ちょっとだったと思う。脱臭機能までついていて、4年近く経過した今もトラブルは一回もない。サムスンはすごいなあと、そんなところでも感心してしまう。


iPhone6の内蔵カメラのCMOSは、1/2.3型クラスのCMOSでは最小の画素数(=最大の画素ピッチ)

話をカメラと撮像素子(CMOS)に戻そう。

ソニーは現在、CMOS製造では世界トップの技術を持っている。これは業界の誰もが認めることだ。

iPhoneの内蔵カメラできれいな写真が撮れるのはすでに多くの人たちが体験していて、そのせいでコンパクトデジカメがますます売れなくなっているということがあるが、iPhone5/6の内蔵カメラに使われているCMOSもソニー製だ。
ただし、画素数は800万画素に抑えられている

『デジカメに1000万画素はいらない』をアップルは実践しているわけだ。

iPhone6のCMOSは6.1mm×4.8mm(29.3mm2)で、これはコンパクトデジカメによく使われている1/2.3型CMOSの6.2×4.7mm(29.14mm2)とほぼ同じ面積だ。
ソニー製の1/2.3型CMOSは、ソニーだけでなく多くのメーカーのコンパクト機に供給されているが、総画素数2000万画素以下のものはもはやない。
iPhone6のライバル機といわれているソニーのスマホXperia Z3の内蔵カメラもこの1/2.3型で2070万画素。CMOSの面積はiPhone6とほぼ同じなので、Xperia Z3のほうが1画素あたりの面積はiPhone6の約38%しかないということになる。
それを日本のメディアは、IT専門誌でさえ「スマホ最強のカメラスペック」などともてはやしている。馬鹿じゃなかろうか。

Xperiaの内蔵カメラは以前から「食べ物がまずそうに写る」と言われていたようだが、小さなCMOSに高画素を詰め込めば色階調が浅くなるのであたりまえだ。
「こんなの食べたよ~」とブログにちょろっとUPする写真が1000万画素だの2000万画素だの必要なわけがない。


iPhoneの内蔵カメラセンサーは、かつては米国オムニビジョン社のものだったが、iPhone5からメインカメラ(背面のカメラ)をソニーのCMOSにして、iPhone6では前面(サブ)カメラのセンサーもソニー製に切り替えた。コストはソニー製のほうが高いはずだが、技術的にソニーのほうが勝っていると判断したからだろう。(アップルとソニーの間で価格を巡る壮絶な駆け引きがあったことは容易に想像できる)
しかし、ソニー製CMOSを採用する際、アップルは高画素CMOSしか作っていなかったソニーに、敢えて「800万画素で作れ」と注文した。そのほうがきれいな画像になることが分かりきっているからだ。
現在、デジカメ用の1/2.3型CMOSで1000万画素より少ない画素数のものは製造されていないので、このクラスのCMOSではiPhone用のCMOSこそが画素ピッチ(1画素あたりの面積)が最も大きいということになる。きれいに撮れるのは当然だろう。
アップル社にはこうした「良識」がある。ソニーにはない。

iPhoneが800万画素に抑えた(大きな画素ピッチの)CMOSを採用した時点で写真の実質的きれいさや使いやすさでは勝負がついていた。
iPhoneに供給した800万画素CMOSはiPhone以外には供給しないという契約をソニーがアップルと結んでいる(結ばされた)のかどうかは知らないが、ソニーは自社製のスマホ Xperia ではこの優秀な新型CMOSを使わず、苦し紛れに?デジカメと同じ1/2.3型CMOSを採用した。
結果は……iPhoneユーザーが知っているとおりだ。
⇒このWEBページなどに、両機種での撮り比べ写真があるのでごらんあれ。
明るい屋外ではなんとかごまかせても、屋内での写真(特に食べ物)や花などの撮影ではXperiaの惨敗だ。
画素ピッチが2.5倍も違うのだから当然だろう。

コンパクトカメラに魅力的な製品がなくなってしまったのは、CMOSで圧倒的な技術力とシェアを持つソニーが高画素路線をやめなかったことも一因だ。 今からでも、ソニーの技術で600万画素くらいのCMOSを作れば、カメラ業界はガラッと様変わりするかもしれない。それが業界のリーダーとして正しい姿勢だと思う。
しかし、ソニーは相変わらず画素数を増やし続けて「どうだ、すごいだろ」と見栄を切る路線をやめない。
今のままだと、ウォークマンで失敗したのと同じ轍を踏むかもしれない。


なぜ日本のメーカーは世界のトップを走り続けられないのか……。
思うに「競争」だけを意識し、製品に対する哲学や良心がないからだ。
売れるためにどうするかは考える(ユーザーをいかに騙すか、その気にさせるかには腐心する)が、本当にいい製品(自分が好きな商品、責任を持てる製品)を作ろうとしない。

他社が真似できないほどのすぐれた技術を持っているのに、メーカーとしての哲学や良心がない。そんな環境からは斬新なアイデア、画期的な新製品も出ない。
「技術大国日本」と呼ばれた国をこんな姿にしてしまったのは誰だ。








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「福島問題」の本質とは何か?


『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ)
『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言。
複数の中学校・高校が入試問題(国語長文読解)に採用。大人にこそ読んでほしい!

第1章 あの日何が起きたのか
第2章 日本は放射能汚染国家になった
第3章 壊されたコミュニティ
第4章 原子力の正体
第5章 放射能より怖いもの
第6章 エネルギー問題の嘘と真実
第7章 3・11後の日本を生きる

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裸のフクシマ  『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ)
ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。

第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか?
第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実
第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった
第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様
第5章 裸のフクシマ
かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛

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