か、神隠し…
Posted by 白露 智恵子 on 2015年10月23日
ウッドフロッグに関する研究報告によると、このカエルの皮下に氷の結晶が形成されだすと、肝臓にある酵素のひとつに信号が送られ、この酵素がグリコーゲンを分解してブドウ糖に変化させることが分かりました。約数分のうちにカエルの血糖値は一気に上昇し、数時間この状態が続くのです。この驚異的な変化をより分かりやすくするため人間の場合と比べてみましょう。通常、私たちの血糖値は1mlの血液内に0.5mgから1mgが普通です。糖尿病の患者であればこの3倍から4倍の血糖値が測定されますが、凍り始めたウッドフロッグの血液内には、何と45mgものブドウ糖が確認されているのです。
糖分はカエルの身体が凍ってしまうのを食い止めることはできませんが、口や鼻などの体腔、あるいは細胞と細胞の間に氷が張ってしまうのを防ぎます。細胞内の水分も、高い糖分を含むことによって凍りにくくなります。また細胞は、外気温がさがると脱水状態へとなっていくのですが、糖分の高い体液はこの進行を遅らせます。
約24時間でこの過程も終わりに近づくと、カエルの体内にある水分の50-60%が凍っています。体内にある組織の間、皮膚の下、筋肉のまわり、そして体腔にはカチカチに氷が張っています。内臓も完全に氷の中に閉じ込められていますが、臓器そのものは氷結からまぬがれているのです。
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