実は、先日会った23歳の編集者にもこの4人の老優にインタビューしたときの話をしようと思ったところ、この4人の名前を一人として思い出せなかったのだった。
「ほら『祭りの準備』で色ボケのじいさんの役をやった……ほら、関西のお笑い系司会者と同じ名前の……あれ、ほら、ほれ……。う~ん、じゃあ、銀座の料理屋のボンで、頭つるつるでさあ……あ~じれったい、じゃあ、『ジアンジアン』で一人芝居『授業』のロングラン公演をやっていた、ほれ……。え? それも知らない? ああ~、じゃあ、共産党員で戦争中は特高にいじめられて……あ、もっと分からないね、はいはい」
これを書いてから11年が経ち、とりあえず「あと20年」のうちの半分以上が経過した。
AICの編集長・穴吹史士さんも、穴吹さんを紹介してくださった永井明さんも、AICで書く前にしばらく連載をさせてもらっていた『草の根通信』の松下竜一さんも、『マリアの父親』で「小説すばる新人賞」を受賞するきっかけを作ってくださった「すばる」の片柳治さんも、みんな60代の若さで亡くなってしまった。
その60代に突入。
「人生50から」とここでは書いているが、そんなこと書いたのをすっかり忘れている。50代を振り返れば、風力発電の暴力や原発爆発で翻弄された10年だったような気がする。
いいことは、狛犬の他にカエルが人生の友に加わったことかな。
今でもときどき、このインタビューのことを思い出す。つい先日のことのような気がするのだが、殿山さん以外はみなさん明治生まれだったとは……。そして、あの日からもう30年以上経ったとは……。
今は「人生60からが楽しいのよ」という所ジョージ氏の言葉を信じて毎日あがいている。あがこうがなにしようが、毎日、平穏に暮らせていることに感謝。
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『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ) ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。 第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか? 第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実 第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった 第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様 第5章 裸のフクシマ かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛 ■今すぐご注文できます ![]() ⇒立ち読み版はこちら |
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