- 今、日本政府が抱えている借金は1200兆円くらいだが、これとは別にすでに高齢者に支払いを約束している債務額が1600兆円ある。
- これから払うと日本政府が約束している以上、存在する債務なので、暗黙の債務と呼ばれている。
- 年金、医療保険、介護保険をあわせて1600兆円の債務額となる。
- しかし、保険料として高齢者から徴収してきた金は、年金だけでも債務額の6分の1くらい。医療や介護はほとんどとっていない。介護保険などは最近できた制度なので、ほとんど払ってもらっていない。つまり介護サービス費用については、払っている保険料では全然足りないことは明白。
- その差額は誰かが払わなければならない。その差額が1600兆円ある。
真実が明らかになっていないのが問題ですよね。それが一番、困っちゃうんですよねえ。「このままいくと、こうなります」「あと30年くらいで年金が終わってしまう可能性があるので、年金制度を伸ばすためには荒療治が必要です」と政府が正直に言うんだったら、みんな「うーん」って考えますよね。でも、政府は絶対にそんなことは言わず、「100年安心です!」だなんて言っている。国民が何も知らないうちに、莫大な暗黙の債務が作られ、負担が先送りされてゆく。
例えば原発の場合、安全神話で我々は生きてきました。原発は危ないと言うことすらタブーという感じでね。「危ないなんて言ったら、何も知らない国民にまで波及して慌てるじゃないか」「国民が反対するかもしれないから、一切、もう言うな」と。「危険なんかなかったことにしよう、いかなる可能性も考えることすらだめだ」と。で、震災が起こって、「なんだこれは!」という事態にみんな、はじめてびっくりしたわけです。
官僚は終身雇用、年功序列の世界。死ぬまで縛られて生きているようなもので、途中で責任をとらされる羽目になると大変な損失になるわけですよ。幹部になって組織の上にいけばいくほど、守るべきもの、背負っているものだらけです。特に、どんどん大きくなる退職金や年金、天下り先を背負っているので、身動きできずかわいそうなものです。下手に改革になんかに手を出して全てをパーにしないように、極端な事なかれ主義で生きていますから、リスクを負うことなんかできないですし、しようとはしないでしょうね。
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『3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ』(岩波ジュニア新書 240ページ) 『裸のフクシマ』以後、さらに混迷を深めていった福島から、若い世代へ向けての渾身の伝言。 複数の中学校・高校が入試問題(国語長文読解)に採用。大人にこそ読んでほしい! 第1章 あの日何が起きたのか 第2章 日本は放射能汚染国家になった 第3章 壊されたコミュニティ 第4章 原子力の正体 第5章 放射能より怖いもの 第6章 エネルギー問題の嘘と真実 第7章 3・11後の日本を生きる ■今すぐご注文できます ![]() ⇒立ち読み版はこちら |
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『裸のフクシマ 原発30km圏内で暮らす』(講談社 単行本352ページ) ニュースでは語られないフクシマの真実を、原発25kmの自宅からの目で収集・発信。驚愕の事実、メディアが語ろうとしない現実的提言が満載。 第1章 「いちエフ」では実際に何が起きていたのか? 第2章 国も住民も認めたくない放射能汚染の現実 第3章 「フクシマ丸裸作戦」が始まった 第4章 「奇跡の村」川内村の人間模様 第5章 裸のフクシマ かなり長いあとがき 『マリアの父親』と鐸木三郎兵衛 ■今すぐご注文できます ![]() ⇒立ち読み版はこちら |
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