昨日から始まった大木二株の同定作業を今日も続ける。ほぼコナラということで決定なんだけれど、根っこのほうに変なものが癒着?していたり、微妙にハッパの形が違ったりしていて今ひとつ自信が持てない。

玄関を出るとこれ……花序というのだということを学んだ

正確には雄花の花序。コナラは雌雄同株で、同じ木に雄花と雌花が咲くのだが、自家受粉を避けるために咲く時期をずらすらしい

さて、今まで2本のナラの大木、みたいに書いてきた気がするが、正確にはこんな感じで、道路側に2本の株、その隣に4本の株、さらにもう一本小さめのがある

まず、道路に近い2本のやつから。とりあえずAとしておく

幹はこんな風にガサガサで避けている

葉っぱ。花序が下がっているのは隣のBから飛んできたやつが引っかかっているだけかもしれない

Aの葉っぱ。コナラで間違いなし


これがAだが、根元から生えているのはひこばえではなく別の植物?

根っこから生えているのはひこばえかとも思ったが、何か違う植物みたい。フジではないかと教えられる

反対側からもまた違うものが生えている

さて、なんでしょうね

その隣(Bとしておく)。普段は1本の木として見ていたが、よく見ると4本立て

これも何か違うものが根元に癒着している

リョウブではないか……と教えられる

他にもいろいろ?

なんか2つも3つも根元で癒着しているようだ

葉っぱを確認

表側

裏側

雄花の花序

去年のドングリ

Aに比べると葉っぱが細いが、やはりこれもコナラと同定

昨日はこの木から大量の花序が飛ばされてきていた

雌花を探してみる……

変な花序……と思ったらイモムシだった
大きくてもコナラ。オナラじゃないよコナラだよ。
親ガモでもコガモ……あ、それはちょっと意味が違うか。とにかくごくごくあたりまえのコナラだった。
ところが、
あたりまえすぎるコナラがそのうち絶滅危惧種になるかもしれないという説を敢えて提示している人がいた。
日本の雑木林でもっとも多い樹種は、おそらくコナラだろう。かつてはアカマツだったと思われるが、マツクイムシにやられて激減している。その代わりに伸びたのがコナラだ。
(略)
このコナラの将来が危ぶまれている、と書けば、疑問を持つ人も多いだろう。私もそうだった。
が、その危険を指摘する研究が森林総研にあったのだ。
その理由は、コナラが太くなりすぎたこと。コナラは、伐採しても萌芽が生えるから、減少することがないとされた。ところが、太くなると萌芽しなくなるのだ。
(略)
どうやら樹齢40年を越えると、萌芽の出る能力が減退して、50年を越えると期待できなくなるらしい。
(略)
そんな極端でなくても、現在興隆している種が、ある時にガクンと勢力を減退させる可能性はある。
(田中淳夫 森林ジャーナリストの「思いつき」ブログ より)
考えてみれば、スズメをあまり見なくなった。かつてはあまりにもあたりまえすぎる鳥だったのに、最近ではヒヨドリやツグミのほうが遭遇する回数が多いくらいだ。
ツチガエルやアカガエルもそう。特にツチガエルは、かつては道を歩いていれば踏みつけそうになるほどいたという。
うちの隣のコナラはせいぜい樹齢40年くらいらしい。伐採しなければ150年、200年は楽に生きる樹種だそうだから、このまま事故がなければ僕が死んだ後もずっとここに立っているかもしれない。
Aのほうはたしか3本立てだったのが、何年か前に1本倒れて、チェーンソーで始末した記憶がある。それからさらに成長している。
今さら倒れたりしても困るので(倒れるとしたら我が家のほうに倒れるのははっきりしている)、こうなったらとことん長生きしてほしいものだ。