一つ前の日記へ一つ前へ |  目次へ   | 次の日記へ次の日記へ

のぼみ~日記2017たくき よしみつの日記2017


2017/06/20

再び小来川へモリアオガエルの産卵チェックに





だるくて動きたくない気持ちを振り切って、小来川にモリアオガエルの産卵チェックに行く。20日なので、枝からいっぱいぶら下がっているだろうと思ったら、なんと、数えるほどしか見えない。
今年は雨が少ないのも関係しているのだろうか。それともやはり、個体数が絶対的に減ってきているのだろうか。
時間が経過したのにうまく孵化して下の田圃に落下できないまま固まってしまったような卵も見えて、とても心配だ。

↑上の写真、左がわりと新しい卵。右に見えている茶色いのは、もしかすると中にオタマが閉じ込められたままかさかさに固まってしまったのかもしれない。……で、このときはまったく気づかなかったのだが、家に戻って写真を編集していたら……ぎょ! アオダイショウが写っているではないか。
いや、でっかいシマヘビか? 模様がシマヘビっぽいなあ……。
産卵に登ってくるカエル目当てなのか、それとも卵をつついて中のオタマを食っているのか……。今年、卵の数が少ないのはこいつのせい?

シマヘビはあまり木には登らないだろうに……と思って調べたら、こんな写真入りツイートを見つけた

先週の写真。この時期はシマヘビもモリアオ狙って夜間樹上に張り込んでる。
この時は結構モリアオも抵抗して、自分が見つけてからも暫くバタバタしてた。でも徐々に頭から吞み込むように咥え直して、頭が口内に入ってから吞み込むまでは早かった。 pic.twitter.com/7oCAXlWVy6

— 雲猫 (@Nyandful2) 2017年6月15日


これを見ると、たまたま写り込んでいたヘビは、アオダイショウではなくシマヘビの可能性が高いような気がする。
はっきり頭を撮り損ねたのは痛いな。遠かったから、望遠レンズで覗いていても全然気づかなかったもんね。

確認するために元画像のヘビが写り込んでいた部分だけトリミングしてみたら……↓


ああ、やっぱりシマヘビだな。間違いない。憎たらしいねえ。わざわざこんなところで希少種のモリアオが産卵するのを待ち伏せしなくても、他に食い物はいくらでも見つかるだろうに。


残っている貴重な卵。無事に孵化してほしい



同様に、もう一か所でも卵は少なかった。すでに落ちた後みたいなのがいくつか見えるだけ



モリアオガエルの卵(卵塊)から孵化が失敗するパターンはいくつかある。

川内村にいたとき、すべて実際に目撃している。3)の状態の卵塊は、そばに行くとものすごい腐臭がするので、すぐに「ああ、これはダメだったんだな」と分かる。

うまく孵化して水に落ちたとしても、今度はそこで待ち受けているイモリやヒバカリ、ヤゴ、魚類などに食べられたり、田んぼや水たまりだと、カエルに変態する前に水が抜かれたり涸れたりして死ぬ危険がある。

もちろんカエルに変態できた後も、ヘビや鳥などに食われたり車に轢かれたりして生き延びるのは至難の業。
それで、♀が卵を産めるまでには3年はかかるので、次の世代を残す前に死んでしまうカエルがほとんど。
こうしたあらゆる試練を乗り越えたカエルだけが、数年後にようやく産卵のチャンスを迎える。
これだけ厳しい生存競争なのだから、ちょっとした環境の変化で地域絶滅していくのも無理はない。


↑Amazonへの入り口。Amazonでのお買い物はここからよろしくね!



森水学園第三分校を開設

森水学園第三分校










更新が分かるように、最新更新情報をこちらの更新記録ページに極力置くようにしました●⇒最新更新情報



iBooks図書館ガイド  Kindleアプリで本を読む



一つ前の日記へ一つ前へ |  | 次の日記へ次の日記へ

      
Kindle Booksbooks    たくきの音楽(MP3)music    目次へ目次    takuki.com homeHOME


tanupack音楽館  よいサイト 41.st  たくき よしみつの本 出版リストと購入先へのリンク  デジカメと写真撮影術のことならここへ! ガバサク道場




Google
abukuma.us を検索 tanupack.com を検索