
2017/06/27
親父が特養に置いてもらえなくなった
親父がお世話になっている神奈川県内の特養から、「お父様は元気になられたので、次の介護保険更新では確実に要介護1か2に下げられます。そうなると特養にはいられないので、新しい施設を探してください」と宣告された。
前から打診はされていたのだが、そこに置いてもらえる限りは……とお願いしていた。それがとうとう通らなくなった、ということか。
新しい施設と言われても、特養がダメなのならグループホームか有料老人ホームしかない。どちらも特養よりはずっと費用がかさむ。親父の年金受給額をオーバーしてしまうと、年金ゼロ老人であるこちらも、とても対応できない。
以前から打診はされていたので、日光市で入れそうなグループホームなども探してはいたのだが、どこもいっぱいで無理だった。
市の介護保険課に訊いても、今はどの施設も余裕がないと言われていた。
まいったなあ……。
しかし、ようやく一か所だけ空きがあるというところを見つけた。住宅分譲地の中にある普通の一軒家で、介護保険制度が始まるずっと前から宅老所をやっていた女性が経営するデイホーム。
介護保険が使えるデイサービス以外に、自主営業で「終の棲家を提供」が売りの24時間サポートの非公式?グループホームもやっているというところ。
さっそく行ってみる。

家を出たらいきなり枯れた赤松が道に倒れて今にも電線を切りそうな光景が目の前に現れた
その施設の場所と外観は、以前に一度、涼風号MarkIIで行って確かめてはいた。ポストに入っていたチラシの「最後まで穏やかに」といったコピーが目について、気になったのでどんな場所か確かめに行ったのだ。
だから、普通の一軒家であることは分かっていた。田舎のグループホームはこんな風な小規模なところが多いが、そこはとびきり小さくて、入所サービスの収容能力は4人くらい。今空いているという部屋もとても狭かった。
「うちは日本一小さなグループホームです」という。
しかし、スタッフはみな自負を持って働いているようだし、経営者の「最後まで看る」というポリシーも立派だ。
今親父が入っている特養からは、「看取りはしていません。食べられなくなったら病院にお任せすることになります」ときっぱり言われていたので、看取りまでちゃんとやる、というその施設のポリシーは何よりも得がたい。
親父にはお袋のような悲惨な死に方はしてほしくない。病院に入れられたら最後、家族でも簡単には手が出せない状況ができあがってしまい、終末期をぐちゃぐちゃにされる可能性が高い。動けない、食べられない状態の老人に栄養点滴パイプをつないで「死なせない」という最後はごめんだ。挙げ句の果てには3か月以上は入院させられないからと転院先を探させられる、家に引き取ろうにも訪問医師は見つからない……そんな終末期の地獄絵からどうやったら逃れられるのか……。
現代は、自然に死ぬのが極めて困難な時代なのだ。
小規模ということは、相性が悪ければ最悪だが、うまく馴染めれば、コロコロとアルバイトが入れ替わる大きな施設よりも安心できる。
とにかく問題は「人」なのだから。
そんなわけで、そこにお世話になることにした。
夜の部分が介護保険適用外なので、費用は今までよりかかる。その点がいちばんの不安材料。
他にもいっぱい不安はあるのだが、今はとにかく移転先が見つかったことでほっとしているところ。
親父も「そっちのほうがずっといい」と言っている。
3週間、日記が更新されていなかったのは、そんなこともあったからだ。
うまく移転できて、落ち着けるといいのだが……。

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