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のぼみ~日記2017たくき よしみつの日記2017


2017/07/25

レオが瀕死に


逆さになって宙づりになっていたのを抱き上げて、絡まった紐を鋏で切った後
午後、近所のしょーこさんが訪ねてきた。
「◎◎さんの犬が変な声で鳴いているんだけれど……家に誰もいないみたいで……ちょっと様子を見てくれませんか」
え? レオが??
そういえば、朝からときどき犬の鳴き声が遠くで聞こえていたのだが、レオではないと思っていた。レオだとしても、レオは家の人が近づくと吠えるので、特に変わったことではないと……。

すぐに駆けつけると、なんと、左後ろ脚に紐を何重にも絡ませて、ブロックの段差から宙づりになってあえいでいる。胃液まで吐いて、すごい声でゼエゼエと嗚咽のような声をあげて、荒い息をしている。すぐに抱え上げて地面に寝かせ、絡まった紐を解こうとしたが、ガチガチに締まっていて手ではまったくほどけない。
鋏を持ってきてもらって切った。
目は虚ろ、四肢はまったく力が入らず、立ちあがるどころか動かせないからベチャッと大の字に這いつくばったまま。身体中でゼイゼイ息をしている。宙づりになったショックもあるだろうし、後ろ脚は鬱血しているだろうし、胃液まで吐いて、さらには暑いから脱水症状だし、心臓が持つのか、このまま目の前で死んでしまうことを覚悟した。
舌も動かせず、舌の色も見る見る青紫色に変わっていく。水飲みに新鮮な水を満たしてそこに首を持っていったが、舌を水の中に入れても舌を動かせないから飲めない。身体が大きく震えるだけ。
しょーこさんが如雨露を見つけてそこに入れた水を少しずつ口に入れたが、やはりうまく飲めない。舌がまったく動いていないから、下手すると期間に入ってしまいそうで怖い。
ご主人のケータイに電話して状況を説明すると、奥さんをすぐに行かせるという。
雑巾に水を含ませて頭と耳にあてて少しでも熱を逃がそうとしたり、如雨露でちょっとずつ水を口の横から入れたりしたが、それ以上のことは何もできず、苦しむレオをそばで見ているしかなかった。

20分後、奥さんが戻ってきた。助手席までゼイゼイしているレオを抱えて運び込み、そのまま獣医さんへ。
行きつけの獣医さん(行きつけといっても、連れていったのは前回同じように脚に紐を絡ませて鬱血し、歩けなくなったときの一回だけだといっていた)に電話したら、診療時間は午後4時からですと留守番電話になっていたそうで、今から連れていくと3時半くらい。でも、とにかく連れ込めば院長には連絡できるだろうからと出発した。

見送った後、ああ、これはもう生きては戻れないだろうと覚悟した。

老衰で死ぬのは覚悟していたが、こんな悲惨な死なせ方をするなんてたまらない。



奥さんの車の助手席に運びこむ。そのまま獣医さんのところへ


2017/07/26


獣医さんのところにお泊まりか、それとももう息絶えてしまったかと思っていたら、戻ってきていた。午前中、様子を見に行くと木下で寝ていた。息はまだ少し荒い



紐を切ったので、新しい鎖でつながれていたが、これだけ細い鎖だとまた巻き付ける危険性がある。今はほとんど動けないから大丈夫だろうが……



水を替えていたら、起きてきてよろよろと立ちあがった。息はまだ整っていない。立たなくていいんだよと言って、家に戻った



家では郵便受けの上にアマガエルが……

今日は昨日に比べると涼しいのが救いだ。
その後、2回ほど様子を見に行った。体力を回復させないといけない。ネコ餌をポケットに少し入れていき、掌において口元に持っていくとペロペロと食べた。
ああ、食べられるようになったのだと、少し安心する。
立ち上がれるようになったので、また鎖が絡まるといけないから、使っていないらしい太いリードロープに替えておいた。これなら絡まることはまずない。細い鎖だと、絡まったとき、紐より悲惨なことになるかもしれないから。

水をまた替えて、「ごはん食べられるようです」とメモを置いていった。

2017/07/27

だいぶ回復した。息は完全に静かになっている。ごはんも、手にのせてあげると嬉しそうに食べる。餌入れに入っているのは残しているのに、それを手にのせてあげるとパクパク食べるというのは、どうも心のケアも必要そうな……。
少しだけ散歩させた。ゆっくりとだけれど歩けるようになった。歩きたいという気持ちがあるんだから、もう大丈夫かな。

2017/07/28



昨日はよたよたと歩いて、無理させないように戻したのだが、今日はゆっくりとだがしっかりした足取りになってきて、なかなか戻りたがらない。大丈夫そうだ。

2017/07/29


まだ完全に本調子ではない感じだけど、ほぼ回復かな。よかった

2017/07/30

今日は早足で散歩して、なかなか戻ろうとしない。完全復活。よかった。あのまま死なれたら、すごく気持ちが悪かったよ。
しょーこさんが「今日、あれから初めてレオ見たんだけれど、普通に戻っていてビックリした。もうダメだと思ったのに」と言っていた。
そばではしょーこさんの旦那が「お友達が死ななくてよかったですねえ」と笑っていた。
ほんとに。

雨が降ってきた。3周もしたから、もう戻ろうと引っ張っても、踏ん張って拒否。あ~、もう完全に大丈夫だ。
「おい~、雨降ってきたから戻ろうよ。俺は濡れたくないんだよ」
「やだ~」
……という無言のやりとりの末、お散歩強制終了。

それにしても17歳か18歳って、人間なら90歳くらいだろうに、不死身かよ、レオ。

レオとの老老介護散歩は、もうしばらく続けられそうだ。

夜の訪問者たち


夜中に玄関出たらナメクジ。踏みそうになったわ



こちらは二階の仕事部屋の窓まで登ってきて毎晩ディナーを楽しんでいるアマガエル隊のみなさん


あ~、俺が狙ってたのに~。取られた~



Gotcha!


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