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のぼみ~日記2018


2018/10/07

わたしの現役カメラ 2018年版


デジカメの本を最初に書いたのは岩波アクティブ新書の『デジカメ写真は撮ったまま使うな!―ガバッと撮ってサクッと直す』 だった。2004年7月発売なので、もう14年以上前のこと。
「ガバサク談義」(http://gabasaku.com/)の更新に合わせ、「私の現役カメラ紹介」も内容が2年以上前になってしまったので2018年版として更新する。
以前にもまして、「お金がないので高いカメラは買えない」「室内撮りや狛犬撮影が多いのでレンズが明るいのが第一条件」「画素数は極力少ないものを選ぶ」……でやってます。

オリンパス XZ-10


1/2.3型 CMOS。3968×2976(約1181万画素)。F1.8-2.7/4.7mm~23.5mm(26~130mm)。30~1/2000秒。221g(カード、電池込み)



1日中この状態で腰にぶら下がっている


朝起きてから夜寝るまで、常に腰にぶら下がっているカメラ。あ、これ面白そうと思ったらすぐに取りだしてサクッと撮る。
最大の長所はF1.8-2.7と、レンズが非常に明るいこと。望遠端(130mm相当)でもF2.7なのだからすごい。
欠点は動作がもっさりしていること(連射速度も驚くほど遅い)とコンパクト機としてはボディが分厚く、見た目が野暮ったいこと。いいカメラなのに売れなかった(多分)のは、商品をパッと見た感じの印象がダサいからだろう。コンパクト機は見た目で売れる商品だろうから。
こういう真面目なコンパクト機はもうなくなってしまった。製造終了してずいぶん経つが、まだ新品在庫が売られているようだ。オリンパスはこれの後継機種を出すつもりはないらしいので、これが壊れたらかなり困るだろうなあ。
紹介記事は⇒こちら

XZ-10で撮影 1/640秒、F3.5



製造終了して何年も経つのに、2018年10月現在、Amazonではまだ新品も売られていたAmazonで購入。中古は1万円代から。こういうカメラはもう出てこないと思われるので、買うのは本当に今が最後のチャンスだろう。

オリンパス Stylus1


1/1.7型 CMOS。4000x3000(1200万画素)。F2.8(全域)/6-64mm(28~300mm)。1/2000~60秒。402g(カード、電池込み)Amazonで購入
28-300mm相当で全域F2.8という使いやすさが最大の魅力。画質もXZ-10よりは上。連写速度などもはるかに上。マクロから野鳥までなんでもこれ1台でこなせる万能カメラ。
正確な電子ファインダーがついているのもいい。いざとなればマニュアルでピント合わせがしっかりできる。
ただ、基本的には1/1.7型CMOSのコンパクト機だから、背景はぼけないし、画質もAPS-Cサイズのカメラには負ける。
☆紹介記事は⇒こちら


Stylus1で撮影。1/640秒。F3.5



驚くべきことに、Stylus1の新品はAmazonで21万円以上、後継機種のStylus1Sは13万円以上で売られているAmazonで購入(2018年10月現在)。製造末期の3倍から4倍の値段だ。
この2種は基本的には同じものなので、当然、古いほうを買うことはない。13万円超というのもどうかと思うので、よさそうな中古を探すべきだろう。
このカメラこそ、今後絶対に出てこない、最後の「万能機」であろう。今のモデルが壊れたら、多少無理をしてでもまた中古を探して買うと思う。


ニコン COOLPIX P340


左側がP340。右はオリンパスのXZ-10。どちらも使い込んでいる

P340はニコンが良心的に作っていたコンデジPシリーズの最終モデルだ。
日常お散歩カメラとしてXZ-10とどちらがいいかテストするために相当くたびれた中古を買った。ボロボロといってもいいような外観のものだったが、それでも軽く2万円以上した。
XZ-10の1/2.3型に比べて一回り大きな1/1.7型CMOSを採用。広角側F1.8(24mm相当)~望遠端F5.6で120mm相当というレンズ。XZ-10との比較では一長一短だった。(比較テストリポートは⇒こちら
しばらくP340を腰にぶら下げていたのだが、いつのまにかXZ-10に戻ってしまった。最終的にはXZ-10のマクロ性能や夜でも明るく撮れるレンズ性能に軍配が上がったというところか。
P340が勝っているものの1つに動画性能がある。映像もだが、音がよい。
ライブステージをシラッと動画で撮るときなどはいい。ただ、動画撮影開始までにタイムラグがあったりして、イラつかされる。

P340で撮った動画。XZ-10に比べると音が格段によい


すでに新品では入手不可能だろう。中古で2万円台からあるAmazonで購入


ソニー NEX-5R+ソニー50mm/F1.8


APS-Cサイズ CMOS。4912 x 3264(約1610万画素)。F1.8/50mm(75mm)。電子制御式縦走りフォーカルプレーンシャッター  バルブ or 30~1/4000秒。276g(本体とカード、電池込み。レンズ含まず)


コンパクト機の小さなCMOSではどうしても物足りない、あるいは背景をしっかりぼかして撮りたいという場合は撮像素子を大きくするしかない(そうしないと物理的にレンズの焦点距離が伸びないから)。
それでもなるべくコンパクトにいきたい、ということで、レンズ交換式ミラーレスカメラの登場。性能も上がってきたので、今まで使っていたAPS-Cサイズの一眼レフ(ソニーα300やペンタックスK-r)からAPS-Cサイズのミラーレスへ移行した。
最初に買ったのがNEX-5R。これはファインダーがついていないのが失敗だった。このクラスのカメラになるとやっぱりファインダーは必要。というわけで、ファインダーのついているNEX-6を買えばよかったと後悔したが遅い。

これは動画撮影と狛犬写真集用に使っている。レンズはもっぱらSony製の50mm/F1.8。このレンズは安くて助かる。セット販売のズームレンズ F3.5-5.6/16-50mm(24~75mm)だと背景がしっかりぼけてくれないので、今ではしまい込んで忘れている。
動画がいい感じで撮れるし、内蔵マイクの音もそこそこよい。これ以上音質を求める場合は、かなり高価な録音機を別に買う必要がある。
☆紹介記事は⇒こちら


↑NEX-5R+50mm/F1.8で撮った動画


ソニー α6000


2400万画素というのが気に入らないが、仕方ない。画質は1600万画素のNEX-5Rと同等だった


NEX-5RにF1.8/50mmをつけて外出すると、固定焦点レンズでは入りきらない画角が必要なときがあり、その際にいちいちレンズを交換しているのは危ないしやっかいなので、いっそのこともう1台Eマウントのミラーレスを買って、1台に50mm、もう1台にセットでついてきたズームをつければいいのではと考え、α6000を思いきって買ってしまった。
2400万画素に増えた分、画質はどうなのかと思ったが、NEX-5Rの1600万画素との違いはほとんど感じられなかった。
ファインダーがついているのはやはり便利。
ほんとはα6000に18-200mmのズボラズーム。NEX-5Rに50mmをつけて2本持ち歩けば最強なのだが、18-200mmは高くて(5万円くらいする)買えないでいる。

これによって、APS-Cの一眼レフ、α300、K-rは完全に引退状態になった。特にK-rはCMOS過渡期の失敗作だったのだなあと思う。昔のK100Dのほうがきれいな写真が撮れていたもの。

パナソニック FZ1000


Eマウントの18-200mmが高くて買えないので、いっそカメラごと……と考えて、FZ1000を中古で買った。
SONY製1型CMOSを使っているレンズ一体型超望遠ズームモデルではいちばん安く買えたから。
これと同じコンセプトのフジフィルムX-S1というのをかつて使っていて、結構感動もしたのだが、冷静に見ていくとやはり画質は粗い。
X-S1はだいぶ前に業者(多分)に売ってしまったので、そのタイプの万能機は手元になくなってしまったので、今度は奮発して1型CMOSのやつを……というわけだ。
でかいけれど、とにかく便利である。野鳥の写真などでは存分に実力を発揮する。ただ、映像エンジンの作りの問題なのか、妙に色味が浅く、青みがかる傾向がある。設定で調整できるだろうといろいろいじってみたがダメだった。
Eマウントのα6000やNEX-5R+50mm/F1.8と比べると画質の差、というよりも雰囲気の差が歴然と出る。

1/400秒、F3.9、105mm相当で撮影


こういう写真はあたりまえに撮れる


実写テストリポートは⇒こちら
中古だと5万円以下のものも見つかるかもしれないパナソニックFZ1000Amazonで購入


以上の6台が目下「現役」のガバサクチーム。
お金があれば、Eマウントの18-200mmズボラズームがほしいのだが、当分は我慢だなあ。
ここに紹介した6機種のうち、まだ辛うじて製造しているのはα6000だけだ。

今から買おうという人には、現行製品としては、
コンパクト機はソニーRX100の初代機
APS-Cのミラーレスならソニーα60006300
超望遠ズーム万能モデルならソニーRX10M3あたりを勧めます。
お金はかかってもいいからフルサイズモデルという本格マニアにはソニーα7S

……あら? 全部ソニーになっちゃったよ。なんか悲しいね。

☆私が今まで手にしたカメラ一覧は⇒こちら
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タヌパックブックス



↑エントロピー環境論を子どもから大人まで伝えたいという気持ちで書いた、これは私の「遺言」です。



医者には絶対書けない幸せな死に方
「医者には絶対書けない幸せな死に方」(講談社プラスα新書)
内容紹介は⇒こちら

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更新が分かるように、最新更新情報をこちらの更新記録ページに極力置くようにしました●⇒最新更新情報
  


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