気合いを入れて早起きして、さあ、出かけようと玄関を出たら……う!!↑
これじゃあ運転できないじゃないか。解氷剤あったっけ……。
あった! よかった。

これを溶かすのがまず大変
でも、氷を溶かしても溶かしてもすぐに凍りつき、走り出してもすぐに前が見えなくなる。
おまけに、宇都宮は東方向なので、真正面から朝日が強烈に差し込んできて、前方視界が最悪。信号も強烈な逆光で見えない。
冬の間、宇都宮に出勤していく人たちはみんなこんな危険な道を運転しているのか……。大変だなあ。
セブンイレブンでバナナと紅茶を買って、無理矢理バナナ一本、胃に押し込む。
親父は昨日からパニック状態で、ここがどこか、どういう状況なのか理解できず、必死に頭を働かせようとしているが、やっぱり理解できずに、混乱している。それでも食欲はあるようで「ランチはまだか」と何度も訴えていた。
「これからすぐに手術だから、今日は飯抜きなんだよ」
「そうか……分かった。……それで、まだなのか?」
「何が?」
「飯!」
……こんな感じでループする。
予定通り、9時に手術室へ。
「このままじゃあ寝たきりになっちゃうから、車椅子に座れるようにしてもらうんだよ。寝てれば終わるんだから楽なもんだよ」
などと、いろいろ声をかける。年末のやさしいズのネタを思い出す。
「手術が怖い? 何言ってんの。あんなの寝てるだけじゃん。……え? 麻酔しない派?」
あのネタ、好きだわ。でも、今の親父には通じないかな。

手術室に入るのを見届け、それからはずっと病棟のデイルームで待機。誰もいなくて、カウチがあったので横になった。
本を読みながら延々と待ち続ける。
昼前に手術が終わったと呼ばれる。
手術自体は2時間の予定が1時間半で終わったのだが、始めるまでに時間がかかったとのこと。全身麻酔をしていいものかどうかで、かなり悩んでいたらしい。
結局、全身麻酔ではなく、下半身のみの麻酔でやったという。
やさしいズのネタみたいに「寝てれば終わってる」というわけにはいかなかったわけで、意識のあるまま、骨にドリルがガ~っと入っていくのを聞いていたわけだ。それは怖かっただろうなあ。

改めて、手術前の写真と手術の図解。↑こうなっていたのが……



↑手術後のレントゲン写真。すごいねえ。これだけガッチリと深く金属を埋め込むのね。
もともと血液中酸素濃度がかなり低めで、骨折した部分での出血のために貧血もあるので、昨日も今日も輸血をしているという。最短で明後日の退院は可能だと思うが、明日、明後日の朝に採血して、その結果を見て決めるとのこと。
ここまでくると、病院に長く入れておくことのストレスのほうが怖いので、なるべく早く退院させたいと、再々度申し入れた。
担当の医師もそこは理解してくれている。