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のぼみ~日記2019

2019/05/15

長谷寺 多宝塔と石仏群



さて、ここ長谷寺境内には、小説版『神の鑿』利平編に登場するもう一つの石造物がある。鳥山常蔵が彫った多宝塔だ。↑この真ん中のがそれ。

↑屋根(笠)が六角形なのが特徴。 ↓この獅子のレリーフが可愛い



↓信州伊那郡 石工三日町 鳥山常蔵 の銘



↑大きさはこのくらい。 ↓建立は文政5(1822)年12月。狛犬再建とほぼ同じ時期だ。


長谷寺の境内はそれほど広くはないが、庚申塔、道祖神、多宝塔、様々な石仏群などが一か所に集まっているので、信州から上州にかけての石像文化博物館的な存在になっている。石が好きな人にはたまらないだろう。神仏習合の見本のようでもあり、様々な発見ができる。
石仏は寺の裏手の斜面に広がる墓地にたくさん建立されている。石仏が墓そのものになっているものもある。

墓地は本堂裏手にある。江戸期の石仏がたくさん。



これは平成に作られた巨大な不動明王像。説明板によれば、中国の石工が中国の石で中国で作って、完成品を船で運んできたそうだ。↓



元々は役行者が開いた修験道の寺だそうだが、明治政府が修験道を禁止したため、天台宗に看板を付け替えた時期もあった。現在は金峰山修験本宗の寺とされている。それにしても明治政府って……(怒)



延享4(1747)年と元禄6(1693)年。きれいに残っているものだなあ……。



道祖神的なものだろうか。変わったデザインだ。



女人講の存在や、念仏信仰やら……江戸時代の宗教観、風俗などをしのばせる。

享保11(1726年)年。今から300年近く前。


山門にはお約束?の仁王像があり……



首がすげ替えられたような石仏とか……これらは廃仏毀釈で首を落とされたのだろうか。



十三重の石塔は平成の寄進だが、銘が西暦というのも珍しい。



明和5(1768)年の素朴な馬頭観音。頭が重そう……



↑裏山に登る小径から仁王像を見下ろす。 常蔵親方の多宝塔上部、高覧が壊れているのも上から見るとよく分かる↓



本堂裏手の墓地。ここには江戸時代の石仏が多数。




これは新しいが、ワンコが可愛いね。



後ろの墓石は天明8(1788)年。



天保9(1838)年。



宝暦4(1754)年。



天正10(1582年)年に建てたものを天保2(1831)年に再建したと書いてある↑



この地でも廃仏毀釈はあったのだと伝える看板。



本堂を裏手から見る。
修験道や神仏習合については、例えば、⇒この講話?などはとてもいい感じにまとまっていると思う。
人の営みもまた、自然の一部なんです。環境問題を考える時、自然をもの(対象物)として突き放して見ている限りは、本当の意味における環境問題の解決策は生まれてこないと思います。これからは「人の営みも、神も仏も自然の一部であって、自然そのものが既に大きないのちである」といった視点が必要であり、逆に、これを妨げる存在は何か? というと、それが「近代合理主義」だと思います。
(平成17(2005)年5月 金峯山修験本宗 宗務総長 田中利典氏の講演より)


さて、じっくり見て回ったが、まだ午前中。早起きしただけのことはある?
次はいよいよ修那羅山をめざすが、これまた遠そう。
上信越道に乗るのだが、そこまでの一般道が渋滞していて、こんな田舎町になんでこんなに車がいっぱいいるの? と思った。


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