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のぼみ~日記2019

2019/05/22

岡部市三郎の龍と獅子(1)


「浅川町史」に出てくる「岡部市三郎」の項目には、こんな一節がある。
平田村蓬田字打違内には、石塚留蔵に依頼されて造った、高さ2メートルほどの上り龍下り龍、狛犬などがある。

写真も載っているのだが、キャプションがおかしい。
岡部市三郎が建てた石造物 平田村の菅布祢神社に上龍下龍、狛犬を建てた。掲載の写真は上龍下龍のうちの一基である。
とあるのだが、写真はどう見ても龍ではなく、獅子。
しかも、Googleマップで平田村菅布祢神社を調べても、それらしきものが奉納されているとは思えないし、そもそも場所が蓬田字打違内ではない。
調べに行きたくても、場所が分からないのではどうしようもない。平田村に問い合わせてみたが、なしのつぶて。
諦めかけたとき、同じ「浅川町史」の説明に「現在その建て主の孫の石塚雄幸氏の話では……」という記述があったので、そのお名前を検索して、住所を割り出せた。
で、その住所をストリートビューで見ると……出た! 道路に面してまさにそれが建っているではないか。

Googleのストリートビューはすごいね↑

これで場所が分かった。じゃあ、見に行かなくては!
というわけで、急遽、大雨の翌日である本日、出発。


数年ぶりに線量計を持って行った。8年以上経ったが、線量が高い場所は相変わらず同じで、線量計は正直だし、まだ壊れていないことが分かった。東北道に乗ってすぐは↑この程度でまったく普通だが……



毎回、↑ここと ↓このへんで線量計の数値が上がる。今回も同じだった。もちろん、原発爆発直後に比べたらずっと下がっているし、この程度のガンマ線をあびてもまったくなんでもないが、今もまだ消えてはいないのだなあと、改めて考えさせられた。



あぶくまPAで食事。いつもの一食目よりだいぶ早い。白河ラーメン。最近、東北道のPAの多くは「ヤスモッカ」というブランド名で統一されているなあと思ったら、案の定、そういうことだった。

NEXCO東日本のSA・PAの直営店舗の運営を担当する株式会社ネクスコ東日本リテイルは、今後3年間で中・小規模のSA・PAの56店舗を『YASMOCCA(ヤスモッカ)』のブランド名で展開します。(略) 東北自動車道 矢板北PA(上り線)をはじめ5店舖が、第一弾として7月1日に『YASMOCCA』へ生まれ変わります。
どらプラ WEBサイトより)

基本、SAよりPAの飯のほうが安くてうまいものが多い。だから、トラッカーや仕事で高速を使う人たちはみんなPAの常連だ。僕らもずっとそうしている。
それが、最近個性が消えてしまって、味も落ちたところが増えているようで寂しい思いをしていたところだ。
あぶくまPAは何度も上り線で食事をしていたが、下り線は初めて。上り線のPAよりラーメンの味が落ちているような気がしたが、すでに上り線も同じなのかもしれない。
でも、やはりあぶくまPAでは白河ラーメンがオススメ。

中国製製造物の山


目的地に近づいたところで、石の細工ものが無造作に積まれている場所が道路脇にあって、思わず車のスピードを緩めた。
助手席の助手さんが「可愛いのがいる」と言うので、停まってじっくりと石造物の山を見てみた。
中国製の「商品」群だが、現役石工の綱川潔親方によれば「日本中いたるところでこういう光景がある。安く仕入れられたときに大量購入してしまい、余剰在庫の山になっている」そう。
確かにこういう光景はあちこちで見るが、ここまで「動物もの」が多い場所は初めてかな。大黒様とかはよく見るのだが……。

亀、熊……横に倒れているのは大黒像なのか、鼠が衣にまとわりついている↑



仲睦まじい熊の親子?↑ でも、父さん熊はちょっと危ないポーズ?↓



その横の猪が抱えている「福」玉は、ちょっと雑な印象?



仰向けに寝かされ縛られたまま空を見ている石仏? 布袋?↑
これはどういう購買層を想定して買い付けたのだろうか? かなり引いてしまうなあ



この程度のものなら軽トラの荷台でも運べる? でも、設置には重機が必要かもしれないし……



牛を神使像にしている神社とかが想定購買層?



公園のベンチにどうぞ?



かつては、この山から切りだした石を加工していたのだろうか
円が高くて、中国製品を安く買えた時期に大量に買ってしまい、その後は放置、という状況が日本中にあるという。
この場所ではすでに石材店の看板も見あたらなかったので、廃業してしまったのかもしれない。
しかし、ここにある「動物もの」はどれも愛らしく、中国の石工さんたちもいい仕事しているなあと思わされた。
もともとこうした石造物文化は中国から伝わってきたものだし、中国の底力は計り知れない。もちろん、粗悪品もいっぱいあるわけだけれど、それは今の日本も同じ。
技術立国といいながら、ひどい落ちぶれ方だ。これからどうなっていくのだろう……。


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