ほぼ毎日1冊ずつのペースで、電子書籍版しか作っていなかった過去の小説作品などを紙の本に再編集している。
書いたときには不満だらけ、あるいは不本意ながら書いたような作品ばかりだが、今読むとどれも結構面白く読めるのはなぜだろう。時間が経ちすぎて、完全な一読者になっているからかな。
特にこの『ラブホテル物語』は、なんとか小説家を続けたいと思ってあがいていた時期のものだけに、自分では作品としての評価など度外視で書いていたような気がするのだが、今読むと面白い。細かなところに「お、技ありじゃないの」って思わせるような表現があったりして、感心してしまった。(甘いね~、たはは)
ただ、ラブホテルという業態が今ではほとんど瀕死で、全盛期より一桁少なくなっているし、利用するのは若者ではなく年寄りなのだという。
そこで、冒頭の部分は少し書き換えた。
ラブホテル──それは世界中どこにでもあるというものではないらしい。
欧米では、日本の特徴的文化・風俗の一つとしてラブホテルが紹介されることもある。
日本国内にはかつて約3万軒のラブホテルがあり、1日約200万人が利用したと言われているが、そこで展開されるドラマは実に多種多様で、単純なイメージではとらえきれない。
例えば、ここにご紹介するような物語がこの国のあちこちで綴られてきたのだった。
しかし、ラブホテル業界は80年代をピークに一気に衰退し、2016年には5000軒台にまで激減した。生き残りをかけて外国人観光客向けの宿泊施設に転業したり、中には葬儀場へ衣替えしたものもある。令和時代に入ってからは、かつての「ラブホテル文化」を知らない若者も多い。
かつてラブホテルという異空間で起きていたいくつかのドラマを、ここに残しておきたい。
『ラブホテル物語』の目次
……で、かなり大変な編集作業なのだが、ちょっと休憩して机に戻るとテキストエディタに数万行の空行が入っている……。
のぼる~!! Enterキー押して遊んでいただろ~!!
知らんわ~