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のぼみ~日記 2020

2020/01/10

デジカメの撮影性能は経年劣化するのか


左が届いた新しめのXZ-10、右が6年半使い込んだXZ-10。色ヤケでこんなにボディの色が変わっている

私は今、現役のコンパクト機としては、SONYのRX100Ⅲ、Canonの G9X MarkⅡも使っているが、未だにいちばん多く使うのはオリンパスのXZ-10である。
このXZ-10を一体いつから常用しているのだろうと日記を振り返ったら、2013年6月からだった
それまではフジフィルムのXF1という2/3型 1200万画素CMOSを使っているお洒落なデザインのコンパクト機だった。
2/3型 1200万画素のXF1に対して、XZ-10は1/2.3型 1200万画素。画素ピッチでは完全に負けているのだが、比較していくうちに、どうしてもXZ-10のほうが楽しい写真、パッと見がきれいな写真が撮れることが多いので、常用カメラの座についたのだった。
あれから6年半以上のつき合い。毎日腰にXZ-10をぶら下げて生活している。
私は年間およそ3万枚以上の写真を撮るが、そのほとんどはXZ-10なので、XZ-10の撮影枚数は軽く十万枚を超えている。何度も舗装路の上に落としたりしていて、レンズカバーが凹んで自動開閉で開ききらなくなったりするたびに爪を突っ込んで薄いレンズカバーを引っぱり出して動くようにしたり、ということはあったが、致命的な故障はここまで一度もない。ただ、1年以上前から、内蔵電池が完全にダメになったようで、電池交換するたびに日付時刻がリセットされるので、設定し直さなければならなくなっている。それもまあ、大した手間ではないし、むしろ小まめに時刻合わせすることで日付時刻記録が正確になるのでいいか、くらいの感じで使っている。
しかし、最近、どうも撮った写真が暗めでパッとしないと感じることが多くなった。こんなだったかなあ? 当初はもっと明るくて鮮やかな色を出してくれていた気がするのだが……。十数万枚も撮っていると、メカ的には動いていてもCMOSやカラーフィルターなどの電子パーツが経年劣化して、色や階調が落ちるのだろうか? と疑問を持ち始めていた。
ネットで「デジカメ CMOS 経年劣化」などと検索しても、説得力のある情報が出てこない。「確実に劣化する」という人は、「新しくした同じモデルのカメラで同じ場所に出かけていき撮った写真はきれいだった」などと言っているが、それに対して「別の日に撮っているなら、照明や絞り値、シャッター速度などの条件が違うんじゃないか」と突っ込んでいる人もいる。カメラ業界の営業をしていたという人は「経年劣化はない」と言いきっていたり……。
同じカメラを同じ場所、同じセッティングで使って比較しない限り、答えは出ない。かといって、相当くたびれてきたがまだ動いているXZ-10をもう1台買う気合いや金銭的余裕はない……というわけで、疑問は疑問のままになっていた。
しかし、お正月気分というか、惚けが進んだというか、レンズの衝動買いに続いて、ついにXZ-10をポチしてしまった。新品はもう出ていないので、程度のよさそうな中古をAmazonで。
それが届いたので、さっそく今までの使い込んだXZ-10と比較テストしてみた。

↑届いた新しいXZ-10の製造ナンバーはJLB208968JO
↓6年半使い込んだXZ-10は製造番号が擦れて消えている。なんとか読める最初の4文字は2010……かな? 7000台くらい古いってことかもしれない



↑ダイヤルなどの文字も、6年半使い込んだXZ-10は消えかかっている。


では、さっそく届いたきれいなXZ-10を古いXZ-10とまったく同じに設定して撮り比べを開始。
設定は、ピクチャーモードが2(Natural)で、彩度とコントラストを+1に。画質は最高画質、ホワイトバランスはオートでG(緑)を+1に。忘れていたが、古いほうを確認したらこうなっていたので同じに設定した。

とりあえず、仕事部屋の椅子に座ったまま撮ってみる。
↑新 F1.8、1/40秒、ISO-200、+-0
↓旧 F1.8、1/30秒、ISO-200、+0.3



↑新 F1.8,1/30秒、ISO-640、-0.3
↓旧 F1.8、1/30秒、ISO-640、-0.3



↑新 ↓旧 それぞれIrfanViewで一発補整後



↑新 F2.7、24mm(望遠端、130mm相当)、1/200秒、ISO-200、+-0
↓旧 F2.7、24mm、1/160秒、ISO-200、+-0



↑新 F2.7、24mm、1/125秒、ISO-200、-0.7
↓旧 F2.7、1/125秒、24mm、ISO-200、-0.7



↑新 ↓旧 上の写真をそれぞれIrfanViewで一発補整



↑新 F2.7、24mm、1/200秒、ISO-200、-0.7
↓旧 F2.7、24mm、1/200秒、ISO-200、-0.7


↑新 F2.7、1/30秒、24mm、ISO-1000、-0.3
↓旧 F2.7、1/30秒、24mm、ISO-1250、+-0
暗い部屋なので手ぶれが目立つから古いほうがきれいに見えるが、たまたまで、結局は同じだろう。

なんかもう、どうでもいいわ、っていうくらい同じだった。つまり、6年半、十数万枚撮って使い込んでも性能劣化はないと考えていいのだろう。
そう分かると、とても複雑な気持ちになる。さすがは我が愛機、ここまで使い込んでも若いときの力を保っているのか、と誉めたくなると同時に、なんだ、買わなくてよかったじゃんという後悔。
まあ、これだけ惚れ込んだモデルで、今後、オリンパスはコンパクト機を作らないようだし、バックアップ機を持っていても悪いことはないだろう。

↑これだけ傷だらけになっても初期性能を保っていたXZ-10。おまえは凄いやつだ。
↓兄ちゃんは少しお休みさせるから、今日からはおまえがしっかり働けよ。


↑中古でしか入手できなくなったオリンパスXZ-10 Amazonで購入で程度のよさそうなのを確保しておきたい。今なら1万円台から見つかる。上の画像をクリックするとAmazonへ




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