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のぼみ~日記 2020

2020/01/29

荷物運びで新発見


今日から特養への荷物運び開始。いちばんでかくて重たいのは衣類箪笥。プラスチック製の衣類ケースでもいいのだが、新たに買うのはまたゴミを増やすだけになるから……ということで、我が家にある木製の箪笥を1つ空にして持ち込むことにした。重い……。
プジョーに積む前に、以前から疑問に思っていた、後部座席を畳んだときにロックできない不思議を解決するため、ネットでダウンロードしてあったPDFのマニュアルを改めて読んでみた。その結果、驚くべきことを知った。

……嘘だろおい。

↑2列目の座席は取り外して3列目に移動させられるらしい
ちなみにうちの307SWには3列目シートは最初からついていない(5人乗り仕様)



それはまあいいのだが、後部座席を畳んだときは、ゴム紐でくくりつけるしかないらしい↑

どこかにロックレバーがあるはずだ、ロックできる方法がないはずはない、と思ってずっと悩んでいたのだが、「ない」のである。
「付属のストラップ」で縛り付けるだと~? ったく、これだからフランス人って……。
シートは工具なしで簡単に取り外せる。これはまあいい。それを後ろにつけられるというのはビックリだが、そんなケースはまずないだろうなあ。
完全に取り外すことも、まあ、ないだろうなあ。外したシートを保管する場所が必要だし。
「付属のストラップ」というのも謎だったが、これはそれらしきものが1本、この車を中古で買ったときから後ろの荷室にあったのだった。荷物を留めるにしては短すぎるし、なんだろうと思ったままぶら下げたままにしてあった。改めてよく見たら、クリップ部分に「Made in France」と書いてある。ということは、純正部品なんだな。……これかぁ……。
まあ、これで疑問は解けた。座席は畳めるが、ロックはできない。「縛る」しかないのね。

このプジョー307SWは前の307(ハッチバックの初代2000cc)に続いて2台目だが、走る、曲がる、止まるといった基本性能は文句なしで、この運転感覚を知ってしまうと、ほとんどの国産車はかったるく感じる。でも、とにかくしょーもないところがよく壊れるし、考えすぎの設計で大ボケをかますところがある。
前の307を買い換えるなら、親の介護問題などが起きてくるだろうから、いざというときに荷物が載せられるワゴン車にしたいと思っていた。
本当は、マツダのプレマシーあたりを考えていたのだが、国産のワゴン車は中古でも高くて買えなかった。プレマシーというのは、スバルのワゴン車(レガシーとかフォレスター)などは高性能なのは分かっていても、高すぎて買えないので、せめてマツダなら……と思ったわけだが、それでも高いのよね。
このプジョーは37万5000円だったが、同じときに同じ車種(307SWのローランギャロス特別仕様車)が埼玉県内の中古車屋に4台出ていた中で、いちばん高かった。他の3台は20万円台から30万円ちょっと。安いんだから、まあ、こういうオマヌケ仕様は笑って許すことにしている。

左が前に14年間乗っていた307、右が今乗っている307SW。2015年11月



というわけで、縛りましたよ。倒れないように。ストラップは1本しかついてないし、真ん中のシートも倒れるので、結局は荷物紐みたいなのでこうしてグルグルと縛り付けて固定するしかない。左側の1席分は付属のストラップとやらで押さえつけたが、真ん中と右側の座席は100円ショップで買ったゴムベルトで前の席にくくりつけて倒れないようにした。やれやれ

2020/01/30

昨日の箪笥に続いて、本日は現施設からテレビや小物を運んだ。机とベッド(これは親父用に持ち込んだり買いそろえたりしたものがそのまま残っていた)は特養には持ち込まないので、最終的には我が家に引き取らないといけない。
積みきれないので、明日だな。

夕方、お世話になっていたケアマネさんから電話で「私の担当は今日が最後になりますので……」と挨拶があった。
彼女の活躍も素晴らしかった。本来、ケアマネは自宅介護サービスの提案や立案をするのが仕事で、特養を探すなどというのは職務外のことなのに、あちこちに問い合わせ、情報を集め、都度提供してくれた。最後に間に合った特養が緊急対応に近いような態勢で動いてくれたのも、彼女の働きがあってのことだろう。感謝。

2020/01/31

引っ越し当日

いよいよ引っ越し。期限の1月末日にギリギリ間に合った。
早起きして10時前に現施設に行くと、義母はニコニコと上機嫌で車椅子に座って待っていた。どこか遠足にでも行くような気分なのだろうか。
予定より10分ほど早く特養からの迎えの車が到着。車椅子のまま乗せる。
よく晴れて、山がきれいだ。
現スタッフが「お元気でね!」と車椅子の義母にハグ。義母はどこまで理解しているのか分からないが、黙ったまま。
もともと入居していたのは3人だけだったが、1人が先月抜けて、もう1人も今月半ばには抜けたので、今は残った義母1人をスタッフ全員が介護しているという状態。こんな贅沢な環境はない。だからまあ、つぶれちゃったわけだが……。

特養は今までの施設から車で5分ほどのご近所。すぐに到着。
義母を部屋に入れ、テレビのアンテナ線をつないで映るかどうかチェックしたり、荷物のレイアウトを考えたりした後、スタッフのみなさんとの挨拶。ここで初めて施設長に会った。優しい笑顔が絶えない穏やかで上品な女性で、最初は施設長だとは思いもしなかった。ああ、このかたの人格や個性が、スタッフ全員にも自然と反映されているんだなと思った。
その後、細かな説明やら事務手続きの続き。
12時に今までの施設に施錠するというので、その前に残った荷物、ベッドと机と蒲団などを積んで、一旦家に戻り、買ってきた弁当を食う。疲れて30分仮眠。
その後、改めて特養に行って足りない物などを運び入れ、そこから今度は市役所へ行って転居届を済ませ、介護保険証などの住所を変更してもらい、その保険証をまた特養に届けて、途中、100円ショップで買ったコードステップル(ケーブルを留める両面テープ付きの小さな金具)と電源分配器、延長テーブルタップでテレビアンテナ線やラジカセの最終セッティング。
ようやく終わって家に戻るともう4時を過ぎていて、急いでライチェルのお散歩。疲れて30分また寝る。歳だなあ。

ようやく一連の引っ越し作業が終了した。

特養に行くたびに、スタッフが細かな観察報告や指示をしてくれる。食事をどのように取ったか、このように対処したいがいいか……。
食事は好き嫌いがはっきりしているようなので、ふりかけ、マヨネーズ、ソース、ケチャップを買ってきて常備したいとか、お茶や味噌汁は嫌いで、甘い飲み物やポカリが好きみたいなので、大量に買っておきたいとか、実に細かなところまで気を配って対応していただいている。こちらもそれに応える形ですぐに用意する。
これも、事前にスタッフが揃って今までの施設に来て義母と面接し、スタッフからどんな介護をしているかの申し送りを受けているからできることで、初日からすぐに今までと変わらないような介護対応を心がけてくれているのだ。
マニュアル通りの対応しかしない施設だと、食事は減塩食で、健康のためにはどうのこうのとかやっているが、終末期が近い老人に残された数少ない楽しみである食事くらいはなるべく好きにさせたいという考え方で動いている。介護という仕事に「心」があるかどうかって、こういうことなんだよね。
今までの主治医からは、「特養に移れば、どうしても今までのような細かな対応は無理になるので、それは理解しておいてください」と言われたが、この分だとほとんど心配いらないように思う。
もちろん、いつ何が起きるか分からないし、義母がどう感じているのかも分からない。でも、今、これ以上の環境など到底望めないし、こんな特養に入れたことは、信じられないくらい運がよかったと思う。親父も義母も、人生の最後は本当に恵まれているし、運がいい。

ここ2か月半、一時はどうなることかと思ったが、ここまでことがうまく運べたことに改めて驚く。これも、義母の介護に関わる多くの人たちの精力的な働きのおかげだ。普通には考えられないことで、改めて感謝したい。





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