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のぼみ~日記 2020

2020/02/24

感染症問題は「加害者・被害者」の関係ではない


メディア(特にテレビ)がCOVID-19感染関連の報道をする際に、重要なことを言わず、視聴者を煽るのを目的としたようなミスリードをしていることについてはすでに書いた。
これ以上書くとストレスが溜まりすぎてナチュラルキラー細胞が死ぬのでもうやめようと思っていたのだが、あまりにも目に余るので、また書く。

今日(2月24日)、テレビのワイドショーに呼ばれた某医師が、千葉の60代女性教諭のことを「具合が悪くなった時点で仕事を休んでいればスプレッダーにならなくてすんだ」と責めていた。そういう言葉がどんどん世間をミスリードしていく。
この60代の教師は「休みたくても休めなかった」「休ませてもらえなかった」のではないかと、日本の社会風土を知る我々は容易に想像できる。そういう職場環境、休めない空気を作りだしていることを問題にすべきである。
そもそも彼女が「スプレッダー」になった証拠は何もない。生徒が感染していてそこからうつされ、過労が重なったので60代教師が最初に発症した可能性もある。
新たな感染者が報告されるたびに、まるでその人が起点となって周囲にウイルスをまき散らし続けたような印象を与える伝え方をするのは報道のあり方として許されることではない。JRの駅員も、給食配膳の人もそうだが、その人はすでにたくさんいる(はずの)感染者の1人に過ぎず、たまたま発熱などの症状が出てきて、たまたまCOVID-19感染検査を受けることができて、その結果陽性反応が出たにすぎない。
多くの感染者の中から「たまたま発症した」のは、その人が感染に対する「弱者」であったからだ。
千葉の女性教諭は、連日の仕事で疲労が溜まっていて、しかも60代という年齢でもあり、ウイルスに勝てなかったのだろう。
こうした「弱者」の存在こそが最もケアされるべきなのであって、新たな病人を「感染源」のように報じるのは、注意喚起の仕方として完全に間違っている
例えば、千葉の女性教諭が勤めている中学校に、70代の用務員とか外部からの80歳の清掃員とか、あるいはペースメーカーをつけた教員とかがいれば、その人たちは「感染弱者」と見なせる。そうした感染弱者に危険が及ばないように、しっかり健康状態を観察して、異変があればすぐに対応する、といった方向の注意喚起をすべきである。

感染検査させない国の方針こそが追及されるべき

韓国の感染者数急増を騒いでいる連中の馬鹿さ加減にもほとほと嫌気がさす。韓国は検査数を増やしたから感染者数が増えたのであって、日本も検査数を増やせばたちまち1桁2桁増える。
韓国で新型コロナウイルスの感染者が全国で出ている中、検査件数も急増している。
中央防疫対策本部によると、23日午前9時現在、6039件の検査が進められている。1日約5000件の検査能力を上回る件数だ。
新型コロナ検査能力 1日1万3千件に拡大へ=韓国 聯合ニュース 2020/02/24
日本は何をやっているんだ、という話である。
1日万単位の検査は可能だといわれているのに、理解不能な縛りをかけて数千件しか検査しようとしない国が世界から信用されるはずはない。
なぜ検査体制を国が統制しようとするのか? メディアはそこをなぜ徹底的に追及しないのか?
(追記)この頃書いていた上記のような内容は、相当間違っていたということが後になって分かった





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