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のぼみ~日記 2020

2020/02/25

「若年層はCOVID-19感染しても平気」は本当なのか?


北海道の20代女子学生が急速に重症化し、人工呼吸器をつけ、話もできない状態になっているというニュースに日本中がざわついている。
それまでは、若年層は感染しても重症化しないと言われていたからだ。
他にも、若年層の感染例は複数報告されている。2日前あたりから、本当に「若ければ感染しても平気」なのか? と疑問に思い、情報を追いかけていくうちに、非常に興味深いことにぶつかったので、忘れないうちに書き留めておきたい。
なお、ここに書くことは自分の備忘録的な意味合いが強く、情報源の正確性はかなり怪しいかもしれないこと、そこから推察する内容もすべて「仮説」であるということを最初にお断りしておく。

短期間での再感染もありうる?

まず最初にギョッとさせられたのは⇒この記事(コラム?)だ。
この話の情報源は⇒これ(台湾英字新聞の記事)「Exclusive: Chinese doctors say Wuhan coronavirus reinfection even deadlier」
要約すると、
It’s highly possible to get infected a second time. A few people recovered from the first time by their own immune system, but the meds they use are damaging their heart tissue, and when they get it the second time, the antibody doesn’t help but makes it worse, and they die a sudden death from heart failure.

さらには、
Also, the source said that false negative tests for the virus are fairly common. “It can fool the test kit – there were cases that they found, the CT scan shows both lungs are fully infected but the test came back negative four times. The fifth test came back positive.”
……という。

北海道の20代女性のケースは、おそらく巷で言われているようにサイトカインストーム(免疫系の暴走で普通の細胞まで攻撃してしまい、致命的になる)なのだと思うが、一説にはサイトカインストームは若い人ほど起きやすいという。であれば、「若いから風邪程度で済む」とはいえなくなってきた。

アジア人が重症化しやすい?

次に、COVID-19の感染者が重症化する度合は人種や地域によって異なり、日本人と中国人が最もハイリスクである、という説が出てきた。
情報元は⇒これ
biorxiv.orgという科学論文の内容を発表前に試験公開して意見を募るサイトに載った論文が元になっているという。
これによれば、
East Asians, Japanese, and Han Chinese are the most likely people to become severely sick by the coronavirus with a chance of more than 90% when exposed. Europeans only rank in the 50%, Africans in the 60% range, and considered low to medium. It also makes a difference if one is a smoker or non-smoker.

さらに、人口密度による感染しやすさを考慮すると、東京に住む日本人は最もハイリスクな人たち……ということになるらしい。
High risk 90%-99%
Japanese in Tokyo, Japan
Southern Han Chinese
Kinh in Ho Chi Minh City, Vietnam
Han Chinese in Bejing, China
Chinese Dai in Xishuangbanna, China

これはあながちデタラメな論とはいえない。というのも、SARSのときも、感染者数は人種や地域によって著しく異なっていたからだ。中国、香港、台湾、シンガポールなどに集中していた。
日本ではSARSの被害はほぼゼロだった。同じ東アジア人なのになぜ? となるわけだが、それはACE2受容体という要素だけでなく、数万種あるHLA型(白血球の型)に関係していたからだという研究を台湾の医学者らが報告している。
この研究によれば、SARSの場合は、HLA型がHLA-B4601、HLA-B5401(中国南部、香港、台湾に多い)に感染しやすく、特にHLA-B4601は重症化する要因となるということらしい。
The presence or absence of HLA-B* 4601 in a population appeared to be an important element that acted during the outbreak of the SARS epidemic.
Association of HLA class I with severe acute respiratory syndrome coronavirus infection)より

で、この論文の内容を日本にあてはめれば、HLA-B4601型もHLA-B5401も日本人では少ないので(ゼロではない)、SARSのときは中国系の人たちが感染したのに日本人での感染者がいなかったという説が出てくる。実際に日本人の感染者はゼロだったし、人種によって極端な偏りがあったことは事実(データに残っている)なので、今回のCOVID-19でもHLA型が何型なのかというのは重要な追跡調査テーマだろうと思う。
(そのへんの話は、⇒こちらのnoteを読んだのが最初で、そこからいろいろ調べるに至った。その話の続編もすでにUPされている)

HLA型の研究においては、猪子英俊氏(京都大学 iPS細胞研究所特任教授、東海大学名誉教授、現ジェノダイブファーマ株式会社代表取締役)が第一人者のようで、⇒この記事がとても興味深かった。

楽観論は完全撤回して身構える

HLA型が免疫機能に深く関係していることはすでに分かっている。臓器移植の適合性を事前に検査する際にはドナーと患者のHLA型を調べて、一致率がどの程度かを調べる。HLA型が一致しなければたちまち免疫機能が働き、患者は移植臓器拒否して死に至る。
サイトカインストームは免疫機能の暴走だから、これが起きるかどうかがHLA型と深く関係しているであろうことは推論として無理がない。
で、問題は、今回のCOVID-19の感染しやすさ、重症化しやすさにもHLA型が関係していることは考えられるが、実際、日本国内で重症例が続出し、死者も出ているのだから、SARSのときとは違うパターンらしい、ということだ。実際、イタリア、イラン、米国などにも感染が広がっている
であれば、SARSのときは幸いにも日本では被害がなかったが、今回はそうはならないだろう。
ともあれ、ここにきて「新型コロナウイルス感染症は風邪のようなもので、インフルエンザとあまり変わらないから恐れる必要はない」とか「重症化するのは年寄りや基礎疾患を持つ病人だけ」といった当初の楽観論は、一旦撤回したほうがよさそうだと分かってきた。
最悪のケースを想定して身構える必要がある。
数か月して「なんだ、やっぱり大したことなかったじゃないか」となればいちばんいいのだが、どうもそうはならないような様相を呈している。
感染症の専門家たちが日増しに悲壮な表情になっている。

感染者の死者数が極端に増えなかったとしても、今の状況だと、日本が一気に疲弊していくのは間違いない。
政治や行政に期待できない今の状況では、一人一人の備えを最大限工夫していくしかないということか。




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