一つ前の日記へ一つ前 |  目次   | 次へ次の日記へ

のぼみ~日記 2020

2020/06/21

移転していた雷電神社


日曜日なので、涼風号MarkIIで少しだけ走った。
なかなか水が入らなかった水田は、しばらく見ていなかった間にすっかり田植えも済んでいた。これで今年のシュレパトは完全におしまいだな。
モリアオチェックはまだできるけれど、もういいかなあ、今年は。
12日に回収してきたモリアオの地べた産み卵塊は、まだ孵化しない。お風呂場で毎日見ているのだが、このまま腐ってしまったりしないだろうな……と心配になる。
帰り際、ふと、雷電神社を確認してみようと思って坂道を登り始めたら……あれ? こんなところだっけ?
もっと先の、鬱蒼とした草むらの中にあったはずだけれど、妙に開けた場所にそれらしきものがある。
そばまで行くと「移転記念碑」という立派な黒御影石の石碑が2つ並んでいた。もしかして最近移転したのか?

神社なのに狛犬はいなくて、なぜか石仏が。



元文2(1737)年10月19日と、はっきり読める。283年前か。



摩耗しているけれど、穏やかな顔の半跏思惟像。



「奉供養十九夜念佛」と読める。十九夜講のほとんどは女人講、念仏講。この地域では、残っている石仏のほとんどは女人講が残したものだ。ということは、これも如意輪観音だろう。



質素な石の祠は大正2(1913)年。おそらく元々の社殿が焼失などして、仮に造ったものがそのまま今も残っているのではないか。



感心したのはこれ。ピカピカの黒御影石で「移転記念碑」が2つ並んでいる。



最初は昭和55(1980)年。道路拡張工事のために移転。富久田さんが敷地として44平米を無償贈与したとのこと。富久田(とみくだ)さんの爺さまは、以前、「秘密の沢」を復活させようとしていたときに草刈りを手伝ってくれたりもした。頑固そうだけど、心が気持ちよい人。彼のことかな。



次はこれ。平成31(2019)年というから昨年。報徳会というのは、すぐそばの特養を運営しているところかと思ったら違った。宇都宮で病院や老健を運営しているようだ。こんなところに土地を所有していたのね。

割れた社額が捨てられずに残っていた。
小さな神社だが、こうして地元の人が大切に守っていることが分かり、嬉しくなった。
元文2(1737)年に作られた如意輪観音像は、どこか他の場所にあったものがここに持ち込まれたのではないだろうか。
神社に石仏……まあ、明治までは神仏混淆だから少しもおかしくはないのだが。なんとも大らかというか、緩い感じがいい。
また、この地域に残っている石仏の多くが、どうやら女人講が建立した如意輪観音である、という点が興味深い。
女性たちのほうが信仰心が篤かったのか。それとも、男衆の講に入れない女性たちが、神社や寺の外にぽつんぽつんと石仏を建てていったのだろうか。
如意輪観音像のエリアがどのあたりまで広がっているのか、時代はいつ頃に集中しているのか、中学生の夏休みの課題にしたら面白いんじゃないかな。


小説・神の鑿 ─高遠石工・小松利平の生涯─

「神の鑿」石工三代記の祖・小松利平の生涯を小説化。江戸末期~明治にかけての激動期を、石工や百姓たち「庶民」はどう生き抜いたのか? 守屋貞治、渋谷藤兵衛、藤森吉弥ら、実在の高遠石工や、修那羅大天武こと望月留次郎、白河藩最後の藩主で江戸老中だった阿部正外らも登場。いわゆる「司馬史観」「明治礼賛」に対する「庶民の目から見た反論」としての試みも。

B6判 250ページ オンデマンド 1280円(税別) 送料:220円
ご案内ページは⇒こちら


Kindle版は643円。(Kindle Unlimitedなら0円)Amazonで購入⇒こちら
コロナが教えた「新しい生き方」のヒントがここに?

カエルやらカタカムナやら…… 森水学園第三分校

森水学園第三分校


タヌパックのCDはこちら たくき よしみつの小説


タヌパックブックス

★Amazonでも購入できます⇒Amazonで購入こちら




更新が分かるように、最新更新情報をこちらの更新記録ページに極力置くようにしました●⇒最新更新情報
    Twitter   LINE


一つ前の日記へ一つ前 |  目次  | 次へ次の日記へ


Kindle Booksbooks    たくきの音楽(MP3)music    目次へ目次    takuki.com homeHOME


Google
nikko.us を検索 tanupack.com を検索