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のぼみ~日記 2020

2020/10/01

SONY HX-90V、Olympus XZ-10、Canon G9X MarkⅡから1台を選ぶとしたら……


左から、Canon G9X MarkⅡ、Olympus XZ-10、SONY HX-90V

総重量250gまでの小型カメラ3台を比較する

Stylus1が万能機であることは再確認できた。しかし、Stylus1はやはり大きくて重い。ポケットにいつでも入れて持ち歩くというわけにはいかない。バッグに入れて旅行に、とか、気合いを入れたときの散歩用。
ストラップも入れて総重量が250gまで。厚みが35mmまでという条件で絞り込むと、Stylus1はもちろんだが、RX100Ⅲも脱落する。RX100Ⅲは300g超で厚みが40mmくらいあるからだ。
Canon G9X MarkⅡは厚みが30mmでいちばん薄い。XZ-10が33mm、HX-90Vが35mmくらい。この厚さ35mmというのが、ポケットに入れて我慢できる限界かなと思う。HX-90Vは35mmあるが、レンズ部の出っ張りが大きくて、ボディはXZ-10より薄いので、実際の感触としてはXZ-10とほとんど変わらないか、むしろXZ-10より薄く感じるほどだ。
左から、Canon G9X MarkⅡ、Olympus XZ-10、SONY HX-90V


では、朝起きてから夜寝るまで、常に身につけているポケットサイズのカメラとしては、XZ-10、HX-90V、G9Xのどれを選べばいいか。
RX100ⅢやG9Xを買った後も結局は常用カメラの地位を譲らなかった明るいレンズのXZ-10(現在は2台目)、XZ-10と同じ大きさながら720mm相当で野鳥も撮れるHX-90V、お洒落で小さいけど、1型センサーのCanon G9X MarkⅡ。
というわけで、本日はこの3台を持って家の外に出て、いろいろ比較してみた。
広角端で

HX-90V 24mm相当 F3.5、1/60秒、ISO:80



XZ-10 26mm相当 F2.8、1/500秒、ISO:100



G9X 28mm相当 F2 1/1250秒、ISO:160




HX-90V 24mm相当 F3.5、1/250秒、ISO:80



XZ-10 26mm相当 F3.2、1/250秒、ISO:100



G9X 28mm相当 F4 1/640秒、ISO:125




HX-90V 24mm相当 F3.5、1/200秒、ISO:80



XZ-10 26mm相当 F2.5、1/400秒、ISO:100



G9X 28mm相当 F4 1/500秒、ISO:125


どれもそんなに印象は変わらないと思うかもしれないが、実はすべてIrfanViewで一発補整している。一発補整で変になったり、元画像と変わらなかった場合は元画像をのせている。補整するのが大前提という使い方なので、最終的にどこまで見栄えのいい絵になるかで比較しているわけだ。
元画像を比較するとHX-90Vが見劣りするのだが、IrfanViewを使って一発補整しただけで結構見られる感じになる。この「補整にうまく応えてくれる」というのも、カメラの性能のうちだと思っている。

暗い場所で撮る


HX-90V 131mm相当 F5.6、1/50秒、ISO:3200
ISOが3200まで上がったが、なんとか見られる程度に補整できた。



XZ-10 130mm相当(望遠端) F2.7、1/50秒、ISO:800
ISOは800だが、HX-90Vとあまり変わらない。



G9X デジタルズーム2倍 F4.9 1/25秒、ISO:800
1型センサーの威力で、デジタルズームを使ってもXZ-10やHX-90Vより階調が深い絵になる。



草むらで撮る


HX-90V 24mm相当 F4、1/25秒、ISO:125



XZ-10 26mm相当 F2、1/100秒、ISO:100



G9X 28mm相当 F4 1/50秒、ISO:125


この3枚はすべて補整なし。広角端で撮っているが、どれも色味が物足りないが、そこそこの絵作りか。
同じ場所でズームしてみる↓

HX-90V 102mm相当 F5.6、1/100秒、ISO:1250
屋外でも曇天だとISO1250まで上がってしまう。IrfanViewで補整すると↓




XZ-10 97mm相当 F2.5、1/125秒、ISO:200
明るいレンズなのでISOは200に抑えられているが、パッと見、HX-90Vとあまり変わらないか。IrfanViewで補整したのが↓




G9X F4.9 1/100秒、ISO:400
これもそんなに変わらないか……。補整後は↓




HX-90V 52mm相当 F5、1/50秒、ISO:200



XZ-10 74mm相当 F2.4、1/160秒、ISO:100



G9X F4.5 1/60秒、ISO:125

マクロ的な撮影でも、HX-90Vは他の二機種に比べて大きく劣る感じはしない。感動的な絵にはなりにくいが、失敗ばかりというわけでもない。「なんとかなる」レベルでは使える。
こうなると、望遠が使える分、XZ-10やG9Xよりも撮影チャンスが広がるメリットを取ったほうがいいのではないか、という気になる。
個々のシーンでは、G9Xにはかなわないというケースが多々出てくるだろうし、連写した後の記録速度が遅くてイライラするという大きな欠点も抱えている。
また、夜などはまったくダメで、月や星を撮るなんていうのはハナから諦めたほうがいい。
色味がパッとしないのも諦めるしかない。しょぼい色で撮れた写真を見ながら、他のカメラで撮っていたらもっときれいな絵になっていたんじゃないかと考えるのもストレスにはなる。
ただ、予期せぬシーンで遠方の野鳥や野生動物がしっかり捉えられたりしたら、喜びも満足感も大きいだろう。
それを考えると、常時腰にぶら下げるカメラは、HX-90Vになるのかなあ……。

ふと目に入った秋桜を取る。色がパッとしない。



いい感じの木と曼珠沙華の組み合わせ。色が出ないので、IrfanViewで思いきり補整した。



夜の景色は諦めるしかない。


中秋の名月に照らされた風景……暗いレンズではどうにもならない。



Stylus1だとこの程度には撮れるが……↑



XZ-10だとそれほどの差にはならない?



光学ズームの倍率がすごくても、暗いレンズと小さな画素ピッチではこんなことになる。



Stylus1だとサクッと撮ってもこの程度にはなる。
それにしても、である。
ここまで技術が進んだのだから、ぜひこの設計で、1000万画素以下に画素数を落とした最新技術のセンサーを搭載したモデルを作ってほしい。そういうセンサーが作れない理由が「画素数でPRすることの呪縛」だとすれば、本当に馬鹿げたことだ。
小さなボディに720mm相当のズームレンズを載せれば暗くなるのは仕方ないが、センサーの画素数を半分にすればものすごいカメラになったのではないか。
作れるはずなのに営業的な理由で作れない、作らないのは、技術史の悲劇だ。
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