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のぼみ~日記 2020

2020/10/06

神倉神社(藤岡町蛭沼)の狛犬

いよいよ暗くなってきて、写真撮影が限界。この暗さだと色味がおかしくなるだろうな。
神倉神社は、名前からすると荘厳なイメージだったのだが、なんだか殺風景な場所にある小さな神社だった。
ここの狛犬は謎が多い。とにかく変なのだよね。

こんな感じの神社。お目当てはもちろん古いほう。



しかし、一目見て、ん? となってしまった。寛政の狛犬には見えないのだ。頭はスパーンと直線的に切れているし、こんな狛犬が江戸時代に彫られていたのかな。



台座には寛政6(1794)年とある。台座は間違いなく本物。しかし、今までこのへんで見てきた寛政期の狛犬とはまったくテイストが違う。



身体にコブコブがあるのは、藤岡神社の寛政7(1795)年の狛犬と同じだ。でも、藤岡神社のほうがはるかに上手い。

頭の上がスパッと横に切れている感じは、西郷神社の狛犬を思い出すが、もちろんあれを真似たとは思えない。本当に寛政なら時代が逆だし。




頭に凹みがあるのは、寛政の江戸立ち尾タイプに共通しているんだけれど、顔は全然違うしなあ。




この平たい尾も、寛政の立ち尾江戸タイプにはときどきある。都内三囲神社の狛犬なんかが代表例。



脚が補修されているところを見ると、古いのかな、とも思うし……。

う~~ん。どうなんだろう。
本当にこれが寛政6(1794)年なら、面白い。江戸から入ってきた立ち尾タイプを真似して地元の石工が彫ったものの、技術が伴わなくてこんなカクカクしたテイストになってしまったのだろうか?
それとも、この台座にはもともと江戸から運ばれてきた狛犬がいて、それが壊れたので、後からそれに似せて作ったらこうなったのだろうか。

台座の石と狛犬の石は同じくらい古そうだから、やはり前者かな。
いろいろ想像させてくれる、変わり種狛犬だ。こういうのに出会えるから、狛犬巡りは楽しい。

ちなみに前に置かれた真新しい狛犬は、令和元年となっていた。令和の年号が入った狛犬は初めて見た。

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