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のぼみ~日記 2021

2021/02/26

熊野神社(鹿沼市富岡) 天保の間違い宝珠型狛犬


新たに設置された巨大な護国型狛犬の後ろ、社殿の前には、前にも確認している天保9(1838)年の宝珠型狛犬がいた。
これもしっかり作られたいい狛犬。
大きな破損や摩耗もなく、保存状態もかなりよい。



阿像に角がある。




吽像が宝珠(だいぶ潰れているが)。いわゆる「間違い宝珠型」。





台座の銘はだいぶ摩耗したが、まだ天保9年と読める。
「仁科弾正源高士十一代  仁科利右衛門 源?? ?品儀兵?」
仁科弾正をググってみると、⇒ここに詳しく説明されていた。
盛忠は、元弘三年(1333)鎌倉幕府滅亡に殉じた関日向守盛長の子といい、旧縁を頼って仁科郷に移り住み、のちに仁科城主原信濃守源義隆の婿となり、文和二年(1353)仁科家の譲りを受けて仁科弾正少弼を称し、仁科の領主となったものだと『飯砂山仁科系図』に記されている。ここに至って、仁科氏が源平双方の氏を持つことになったという。(播磨屋WEBサイトより)

「高士」というのは、「世間から離れて住んでいる、りっぱな人物。隠君子」の意味だそうで、我こそは仁科弾正の流れを汲む十一代当主である、という宣言なのだろうか。

いろいろと謎の多い神社で、郷土史的に掘り起こしていけばとても面白そうだ。

それにしても入口のはじめ狛犬はどうなったのだろうか。明らかにこの天保期の狛犬よりは古いものだったはずだ。盗まれたのではなく、どこかに保管されているのならいいのだが……。

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