一つ前の日記へ一つ前 |  目次   | 次へ次の日記へ

のぼみ~日記 2021

2021/03/30

LX100を使いこなすにはコツがいる?



引き続きパナソニックLX100をテスト中。使いこなすためのコツがいろいろあることが分かってきた。
まずは、他のカメラもそうだが、ホワイトバランスに常に注意していないといけない。AWB(オートホワイトバランス)でうまくいくことのほうが少ないのだ。撮影対象によって、晴天でも曇天モードにしたり、その逆にしたりして、いろいろ試してみる必要がある。

↑LX100 106mm相当(デジタルズーム)、F5.6、1/1600秒、ISO 200、WB:曇り

↑同じ条件で WB:晴天

↑上の写真をIrfanViewで一発補整


こんな感じで、印象がかなり変わる。画像ソフトで色味を後から調整するのは面倒だし難しい。それよりも、WBを変えたショットを複数撮っておいて、いちばんよさそうなのを選んだほうが簡単だ。
LX100は画素ピッチが大きい分、IrfanViewでの一発補整がうまくいく確率も高い気がする。これ、結構大切なことで、Stylus1はIrfanViewでの一発補整であまり変わらないことが多い。

LX100 150mm相当(iAズームの望遠端)、F5.6、1/1600秒、ISO 200、WB:晴天

↑上の写真をIrfanViewで一発補整。



LX100 72mm相当(光学ズームのほぼ望遠端)、F5.6、1/400秒、ISO 200、WB:晴天

↑上の写真をIrfanViewで一発補整。微妙な差だが、こっちのほうがきれいかな。


XZ-10との比較

LX100は望遠端が75mm相当で物足りないが、150mm相当(光学ズーム端75mmの2倍)までは劣化を抑えた処理のiAズーム、その先も300mmまで劣化を承知でトリミング拡大するデジタルズーム、という2段階のズーム設定ができる。
どちらも原理はトリミングして拡大しているのと同じなのだが、最終的な記録画素数は減っていないので、失われた部分の画素はカメラが補填していることになる。
その補填の仕方が、2倍相当までのiAズームではかなり緻密に計算して補填するけれど、4倍相当のデジタルズームでは雑な水増しにしています、ということだろう。
だったら後からトリミングして拡大したほうが融通が効くじゃないか、と思うわけだが、実際にいろいろ試したところ、後からトリミングして拡大したほうがピントが甘くなることが多かった。
一方、150mm相当までのiAズームでは劣化はほとんど分からないし、4倍にしたデジタルズームでもトリミングするよりきれいな結果になることが多かった。
AFも、デジタルズーム時のほうが細かく合わせてくれる感じである。よほど大きく伸ばして印刷すれば分かるのだろうが、WEB用や一般書籍用のサイズなら問題ない。というわけで、最初からデジタルズームは有効に設定しておくとよい
ただし、光学ズームとは画角が違う。150mm相当でも300mm相当でも、光学ズーム端である75mm相当の画像を切り取っているだけなので、光学ズームでの150mm、300mmとは構図が違う。

ズームマクロ的な使い方も、コツを摑めばやりやすい。
menuで「AF+MF」という設定にしておくと、シャッター半押し後にコントロールリング(レンズの周囲についているリング)を回すことで、ファインダーを覗きながら微調整ができる。その際、「ピーキング」をONにしておくと、輪郭部分の色が変わるので、視力が衰えている私でも安心してマニュアルでのピント合わせができる。
このピーキング表示が控えめなのも優れた点で、他のカメラだと全体がまっ黄色や真っ赤に染まってしまい、モニターに写る対象物がまともに見えなくなるのだが、LX100はその味付けがちょうどよい。

ということで、近くの小さなものを大きく写すのが得意なオリンパスのXZ-10と比較してみた。

LX100 150mm相当(iAズーム望遠端)、F5.6、1/250秒、ISO:200、WB:曇天

XZ-10 130mm相当(光学望遠端)、F3.2、1/320秒、ISO:100、WB:Auto



LX100 150mm相当、F5.6、1/200秒、ISO:200、WB:晴天

↑上のアマガエルの写真をトリミングで拡大



XZ-10 130mm相当、F3.2、1/320秒、ISO:100、WB:Auto

↑上の写真をトリミングで拡大



LX100 150mm相当、F5.6、1/200秒、ISO:200、WB:晴天

↑上のトウキョウダルマガエルの写真をトリミングで拡大

↑同じ条件でデジタルズームX2、300mm相当で撮影。
やはり、後からトリミングして切り出すより、最初からデジタルズームを使ったほうがクリアに写るようだ。
これは多分、デジタルズームしたときのピント合わせが正確になるのと、カメラ内での処理でシャープをかけるなどしているからだろう。
理由はどうであれ、これならデジタルズームを気楽に使ったほうがいい。
同じトウキョウダルマガエルをXZ-10で撮るとこうなる↓。

XZ-10 130mm相当、F2.8、1/250秒、ISO:100、WB:Auto

↑上の写真をトリミングで拡大


この比較では、LX100のほうがXZ-10より明らかに優れているとは思えない。
やはりXZ-10のズームマクロ的撮影は素晴らしいな、と改めて思わされた。レンズがいいのだろうなあ。
センサーの大きさ、画素ピッチの大きさではLX100が圧倒しているのに、XZ-10がここまで対抗できるのは本当に驚く。

地味な色の被写体が続いたので、今度は小さな花で比較。

LX100 150mm相当、F5.6、1/1000秒、ISO:200、WB:晴天

↑上の写真をIrfanViewで一発補整



XZ-10 97mm相当、F4.5、1/800秒、ISO:100、WB:Auto



LX100 150mm相当、F5.6、1/1000秒、ISO:200、WB:晴天

↑上の写真をIrfanViewで一発補整



XZ-10 130mm相当、F4.5、1/1000秒、ISO:100、WB:Auto
↑上の写真をIrfanViewで一発補整


これもいい勝負ではないだろうか。
次は、カツラの若葉をマクロっぽく撮影して比較した。

↑LX100 100mm相当、F5.6、1/640秒、ISO:200、WB:晴天、IrfanViewで一発補整



↑XZ-10 130mm相当、F4.5、1/640秒、ISO:100、WB:Auto


桜はどうかな。

↑LX100 72mm、F5.6、1/250秒、ISO:200、WB:晴天
↓上の写真をIrfanViewで補整



↑XZ-10 74mm相当、F3.2、1/400秒、ISO:100、WB:Auto
↓上の写真をIrfanViewで補整
これはそれほど違いが出ないかな。ピントさえ合ってくれれば、XZ-10でも十分いけるし、LX100が圧倒的に解像感がすごいということもない。
ただ、XZ-10はマニュアルでのピント合わせができないという致命的な弱点があるので、AFが合わないときはどうにもならない。

LX100 72mm相当、F5.6、1/250秒、ISO:200、WB:晴天

XZ-10 81mm相当、F2.8、1/320秒、ISO:100、WB:Auto
AFがどうしても合わずにすっぽ抜ける。こうなるとどうしようもない。


対象が小さいからすっぽ抜けるとは限らず、↓この例などではXZ-10でもちゃんとピンポイントでAFが合ってくれた。対象の花が白くて、コントラストがはっきりしているからだろう。

LX100 135mm相当、F5.6、1/160秒、ISO:200、WB:晴天

XZ-10 130mm相当、F2.7、1/320秒、ISO:100、WB:Auto



LX100 300mm相当(デジタルズーム)、F5.6、1/200秒、ISO:200、WB:晴天

↑上の写真をIrfanViewで一発補整

このへんまでやってみて、さらに分かってきたのは、 ……ということだ。
さらには、この手の撮影では、XZ-10はやっぱり素晴らしいということも再確認できた。
XZ-10は常時(24時間)腰からぶら下げておけるので、携帯性のメリットはLX100に対して圧倒的。
逆に言えば、LX100はズームマクロ的な使い方をしたとき、XZ-10に圧勝するような凄みはない。
↑XZ-10はやっぱりいいカメラだ。Amazonで購入で程度のよい中古があればお勧め。私は最初の中古がへたってきたので、さらに中古で2台目を買って使っている。Amazonで購入で捜す場合は⇒こちら


ガバサク談義へ
たくきのカメラガイドはこちら


タヌパックブックス

★Amazonでも購入できます⇒Amazonで購入こちら


更新が分かるように、最新更新情報をこちらの更新記録ページに極力置くようにしました●⇒最新更新情報
    Twitter   LINE


一つ前の日記へ一つ前 |  目次  | 次へ次の日記へ


Kindle Booksbooks    たくきの音楽(MP3)music    目次へ目次    takuki.com homeHOME


Google
nikko.us を検索 tanupack.com を検索