先月のゴロの命日の日記に、ゴロの思い出に寄せてEWI-SOLOを吹いた動画をのせた↑。
冒頭のメロディをメモっておいたのだが、なんだかいつもと同じだしなあ……わざわざ仕上げるほどじゃないよなあ……でも、何か理由をつけて形にしないと、このままどんどん音楽から離れていくし……などと、ウダウダしたまま2週間経過。
譜面に向かってちょっとずつちょっとずつ修整を加え、ようやく録音までこぎ着けた。
今回は歌を入れてないので、ギターのマイク録りのとき以外はヘッドフォンをせず、スピーカーから音を出して作業していたら、助手さんが、
「新しい曲を作っているの?」
と訊いてきた。
俺「ど~せ、また同じような……って思ってるんだろ」
助手さん「うん(笑)……でもまあ、いいんじゃない? ゴッホもヒマワリいっぱい描いてたし」
……慰めにも励ましにもなってない。
ゴッホのヒマワリは今は何億円とかで取り引きされるけど、ゴッホ自身は、生きている間にはそんなこと、想像もできなかったんだよなあ。
俺の「また同じような曲」は、俺の死後、ゴッホのヒマワリのように……は、ならないもんな。
世の中が100年後もマトモであるかどうかも怪しいし。
だからやっぱり、自分という一人に向かって……だわね。
↑今回はVIMEOにUPしたやつをど~ぞ。
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EWI-SOLOは木管楽器だと思えば、これほど安直でよくできた楽器は他にない。
今回、内蔵音源の音をそのまま使ったけれど、木管楽器の音に聞こえるよね?
で、歳を取ると、どんどん脳が子どもの頃に戻って行くのだろうか。
4歳頃に習っていたときは、ヴァイオリンという楽器、嫌いだったのに、なんだかこのMaica姐御が奏でるエレクトリックヴァイオリンの音が一番馴染めるような気がしている今日この頃。
鈴木メソードの教室でやらされたクラシックの小品のメロディが、脳の奥底に根づいているのだろうか。
『きらきら星』から始まって、『メヌエット』とか『ガボット』とかいう練習曲のメロディが、脳の老化と共に浮き出てくるような……?
本物のバイオリンの音じゃなくていい、という気持ちも、以前より固まってきた。
この音と感触、好きだわ。自分の生理に馴染むというか。
助手さん曰く「ヴァイオリンが嫌いだったんじゃなくて、お母さんに被せられたベレー帽が嫌いだったんじゃないの?」
……それはあるけど、やっぱりヴァイオリンという楽器は好きにはなれなかったな。4歳の子供に楽器の好き嫌いなんて分からないのかもしれないけれど。
擦弦楽器って、ものすごく人間の生理に反しているというか、不自然だと思うんだよなあ。音ではなく、演奏方法が。
EWIで音を出すのは、生理的にもしっくり馴染んでいる。
もっと早く気づけばよかった。この楽器の存在に。
打ち込みで音楽制作をしている人たちのために、今回の録音・編集環境を明かしておきましょう。
- Bass : Trillian(Vintage)……キーボードとマウスで打ち込み
- EWI SOLO : 内蔵音源をそのまま録音(使ったのは"Jazz Clarinet")……リアルタイム録音
- Cello : SWAM CELLO ……EWI5000で演奏したものをアナログ出力してライン録り
- Electric Violin : EWI USB 付属のAria音源のViolin(TH) ……EWI5000で演奏したものをアナログ出力してライン録り
- Guitar : 茶位幸信工房のオリジナルエレガット「杉作」 ……マイクで生音録りのみ
- Mic : AudioTechnica AT3060 (国内では販売されなかった真空管内蔵モデル)
- DAW : Logic Pro
- DAC : Focusrite Saffire PRO 24/SoundBlaster Play3!
- ※CelloとViolinのライン録りはSound Blasterで出力したアナログ音をSaffireのAUX入力で受けてLogicのアナログ音声トラックで生録音。
- Computor : MacMini OSはCatalina
- 整音 : Sound Engine Free(Windows)
- 動画編集 : PowerDirector15(Windows)