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のぼみ~日記 2021

2021/09/10

とにかくコロナ診療から保健所を外せ!

AERAに「誰の指示で勝手に訪問診療を使った?」と言われ…看護師が明かすコロナ自宅療養者の実情 という記事が出ていた。

40℃の熱が4日続いていても保健所からは連絡なし。ようやくつながったのは訪問看護ステーション。そこから訪問診療医につないでもらってようやく訪問診療が行われたが、アビガンやイベルメクチンは使えない。武器は解熱剤くらい。ようやく入院先を見つけたら、その後、保健所は「勝手に訪問診療を使った」と怒る。

↑なんだこれ。

こうした事例は、あちこちから報告されている。
中でも毎日のように生の情報を届けてくれるのが長尾和宏医師。
彼のブログやニコ動の「長尾和宏のコロナチャンネル」では、メディアが伝えようとしない医療現場の現実が、生々しく語られている。

例えば、彼が訪問診療医として診ていた患者が、治療薬のおかげで回復した頃、ようやく保健所が入院先を手配して強制隔離入院。それまで治療していた長尾院長が保健所に入院先を訊くと「個人情報なので教えられない」と突っぱねられ、それまでの治療経過などをFAXで病院に送ることもできない。
……もう、滅茶苦茶である。

とにかくコロナ診療から保健所を外すことが最優先事項。⇒そのためには、コロナを2類から外すことが先決。⇒そのためには国会が機能していなければならないのに、目下、政府は何をやっているのか……。


こういう現状をメディアがしっかり伝えることこそ、緊急事態下で行うべきことだろうに、していない。
結果、ほとんどの国民は、現場で何が起きているのか分からないまま、ただただメディアが伝える「今日の感染者数(実際には「陽性者」数)」とか、緊急事態宣言の延長とか、酒類の提供停止がどうのこうのといった報道に踊らされ、あるいは麻痺していくだけ。

コロナのことはもう書くのは嫌だ、これを最後にしたい……と思って書いた日記「アベノマスクからスガルワクチンへ」(2021/09/02)の最後に、
もうすぐ次の選挙がある。そこでも変わる兆しが見られないようなら……、ほんとにもう「貝になる」しかないかなあ。
と書いた。

ところがその後、菅が総裁選に出ないと言いだして、自民党大敗が回避されそうな状況になってしまった。
コロナに専念するために……といったこの御仁は、その後、何をやったのか?
テレビは政府の無責任ぶりを追及するどころか、連日、「次の自民党総裁は誰になる」というお祭り騒ぎ。
おそらく、次の総裁は河野太郎になり、威勢のいい演説を連発して、11月の衆院選では自民党の負け数は最小限に抑えられるのではないか。
もう、うんざりだ。
河野太郎には、太平洋戦争直前の外相・松岡洋右に通じるものを感じる。弁は立つが視野狭窄で、人の意見を聞く謙虚さがない。コロコロと考えを変える。
こういう人が政権を握ると、怖ろしい間違い路線が加速される恐れがある。うんざりだ、どころではなく、戦慄する。

長尾和宏医師の超人ぶり

コロナと戦う、結果、政府とも戦うことになってしまった現場の医師の代表が、東の倉持仁医師と西の長尾和宏医師だろう。
ふたりとも個人病院の院長で、当初からCOVID-19の患者を診てきている。超人的な活動ぶりだが、さすがに限界にきている(超えてしまっている)ようで心配だ。

長尾院長はこの夏、立て続けにテレビ番組に呼ばれ、尾崎治夫・東京都医師会会長とも複数回対談。開業医が総力戦でコロナの初期診療・治療にあたる態勢作りやイベルメクチンの早期適用を提言させるまでこぎ着けた。素晴らしい。

その流れで、長尾院長が読売テレビの『そこまで言って委員会NP』に呼ばれ、出演した部分をTVerで見た。
YTV My Do でも公開されている(9月20日夕方まで)。

この番組には私も一度ゲストとして呼ばれたことがあるので、あのスタジオの雰囲気はちょっと懐かしい。

もっと聴きたいのにあまりにもあっけなく終わってしまい、残念な気持ちが残るけれど、地上波番組で発信するってのはこういうことなのよね。突っ込んだことを言ってもカットされるし。
でも、今回は長尾氏を好意的に応援したい門田隆将、厚労省や政府を代弁して長尾つぶしにかかる丸田佳奈、裏をある程度知っていながら言葉を濁して逃げる舛添要一(この人は40年前の『朝生』の原発論争のときからズルく生きるという態度は変わらない)……という構図がはっきり分かる編集で、ある意味、ちゃんと見る力のある視聴者には言外の事情も匂わせられたから、いいんじゃないかな。

このテレビ出演について、長尾氏はブログやメルマガで何度か振り返っているけれど、先日配信されてきたメルマガの最後はこう結んでいた。

早期診断、即治療すれば重症化を防げるのがコロナ。もう正体は割れています。
(1行だけだから、引用を許してもらいましょう)

本は予約時点で完売、現在増刷中とのこと。ギリギリで予約が間に合い、私のところには昨日届いた。

思っていたより分厚くてビックリ(四六判で400ページ)。この人、一体いつ寝ているんだろう。私も文章を書くスピードは速いほうだと思うけど、それを超えている気がする。

2020年1月31日から2021年8月4日までのWEB日記がまとめられている。

驚くのは、ごく初期からCOVID-19に対して極めて冷徹な観察と適確な意見を述べていたこと。
2020年2月19日の日記では、
感染ルート探しも、接触者捜しも、感染者の入院先探しも、今後は、感染症のピークを小さくすることにどれだけ貢献するのか未知だ。それよりも今、優先することは「重症化」しそうな人の早期発見であろう。つまり「コロナ肺炎」を見逃さないことに尽きる。コロナ肺炎のスクリーニング(選別)に協力する医療機関に手を挙げさせて、国内約10万件ある医療機関を明確に二分して公表してほしい。(同書・20ページ)

……とある。
この部分をWEB上の日記の同日分と比較してみた。WEB上の日記原文?では、こうある。
感染ルート探しも、接触者探しも、感染者の入院先探しも、
今後は、感染症のピークを小さくすることには、利さない。
今、重要なことは「重傷者」(ママ)の早期発見である。
つまり「肺炎」を見逃さない、ことに尽きる。
そのスクリーニングに協力する医療機関を手挙げさせて
国内約10万件ある医療機関を明確に2分し公表するべき。

書籍化するにあたって細部を調整していることが分かる。しかし、主張部分は変えていない。2020年2月19日の時点で、彼はとにかく「重症化しそうな人の早期発見と、その人たちへの医療機関による早期治療が最も重要だ」という主張を続けていたのだ。
現場の医師の目がどれだけ正しかったかがはっきり分かる。

この本の「死なせへん」というタイトルとは裏腹に、長尾氏は「人は必ず死ぬ」ということを大前提として、様々な我欲や願望、煩悩、妄想を排除して思考していることがよく分かる。
彼のもとでコロナが直接の原因で死んだ患者は一人もいないのに対して、癌、老衰、誤嚥性ごえんせい肺炎などで死ぬ人を毎日のように見ている。夜中に携帯に連絡が入って、在宅看取りに出向くことも日常的にある。
そうした医療者としての生活を実践し、それが医師の生き方だという職業観を持っている人が綴ってきた日記。
コロナがどうのこうのという話を超えて、生き方、死に方を深く考えさせられる。
コロナは必要なものと不必要なものをあぶり出した。必要なものは、お酒、エンタメ、娯楽。人は「楽しむ」ために生きている、ともいえる。必要な「楽しみ」を奪うのは、日本もそろそろ終わりにしたい。(同書371ページ 2021年7月11日の記述より)


エビデンスが~、自粛が~、ランセットやネイチャーには~、と言って「評論」している「専門家」たちより、毎日ニコ動で貴重な情報を発信し、合間に本音を吐露し、最後はカラオケで歌謡曲を歌っているこの人の生き様を、私は圧倒的に支持したい。


           


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