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のぼみ~日記 2022

2022/06/09

ようやく地方テレビ局が……


前回の日記でも書いた、
「大メディアの中に残っている「良心」たちの草の根的な粘り強さに、もっと期待したい」という件だけど、ようやくサンテレビ(兵庫県を放送対象地域としたテレビジョン放送の特定地上基幹放送事業者←Wikiより)がこうした報道を行った。


すごいことするね、厚労省。

上の15分の特集報道を見るのも面倒くさいという人のために、ザックリと要点をまとめると、

厚労省が発表していた「ワクチンの接種回数別新規感染者数」のデータは、

「ワクチンを打ったけれど、いつ打ったか日付を覚えていない」という人を全部「未接種者」に入れていた

のだ。
当然、「未接種者」の数が膨大に膨れあがる。そのデタラメなデータを見せて「ワクチンを打たないとコロナになりやすいんですよ」とPRしていたというのだ。

これに気づいた名古屋大学の小島勢二名誉教授が国会議員を通して厚労省に指摘した。

すると、4月11日以降、これまでとはまったく違う傾向を示すデータがシラッと発表されるようになった……という。
具体的には、2回接種者の感染予防効果がマイナスに転じてしまった
「マイナスになったということは、かえって感染率がワクチンを打った方が未接種者に比べて高くなってしまったということを表している。感染しやすくなってしまった。これは、今回私の話だけじゃなくて、デンマークとかイギリスとかでもそういうデータが出ています」(名古屋大学名誉教授 小島勢二医師)

世界の動向や海外で発表されている公式なデータをしっかり見ている医師には、厚労省の出しているデータがあまりにもおかしいと感じたわけだ。それで国会議員を通じて国会で質問してもらったところ、厚労省はあっさりとデタラメだったことを認めた……と。

さらにものすごいのは、2021年10月に厚労省が作成した10代、20代の男性と保護者に向けた新型コロナワクチンのパンフレットに出ている図表。
「心筋炎・心膜炎が疑われた報告頻度の比較(男性)」というタイトルがついていて、「心筋炎・心膜炎の発症数(人/100万人あたり)」という説明がある。
で、左が「ワクチンを受けた場合」、右側が「新型コロナウイルスにかかった場合」というのだが、これは全然違うカテゴリーのものを並べていて意味をなさない。「ワクチンを受けた場合」「受けなかった場合」を並べるなら分かる。しかし「ワクチンを受けなかった場合」の人数が出ていない。
右側は「新型コロナウイルスにかかった場合」に心筋炎・心膜炎を発症した人数であって、ワクチン接種の有無は関係ない。
しかも、右側の数字「国内834人、海外450人」は、調査母体が国内は「15~39歳男性」、海外は「12~17歳男性」となっていて、年齢層が違う。
しかも、この数字の出所を問い質すと、国内の834人というのは、
「2021年5月31日時点のデータから必要な情報を抽出し算出したものでございます。集計可能であった15歳から39歳までの男性が4798名おりまして、心筋炎・心膜炎を合併したと考える方が4名あったことから4798人中4名。すなわち100万人あたり834人と算出しております」(厚生労働省 佐原康之健康局長)だそうだ。
しかし、2021年5月31日時点での10代から30代のPCR陽性者数は約30万人だったと厚労省のデータにはある。
4798人とはどういうことかと質すと、「入院した人数」だという。
入院患者数を分母に使ったのなら「かかった場合」ですらない。まったくのデタラメ数値ということだ。
となると、並べている「海外」とはどこのことなのかも大いに怪しい。全世界平均ということなのか、特定の国のことなのか。
なんの意味もなさない数字を同じグラフの中に並べて、見る者を瞞そうとしている意図がありありだ。これは立派な犯罪である。
こういう詐欺手法を使って、何がなんでも「ワクチンを打ちましょう」に持っていこうとしているのだ。こんなとんでもない詐欺犯罪をちゃんと罰せないのは法治国家ではない。
では、ちゃんとした比較をしたらどうなるのか。
この問題を指摘し続けていた宮澤大輔医師(宝塚市・みやざわクリニック院長)が総務省の人口統計や厚労省の資料から作成したところ、ワクチン未接種者の場合の発症は2266万人中4人。1000万人あたり1.8人。一方、ワクチン接種者はファイザーが147人、モデルナが387人で、2桁違うという結果が出たという。

↑上が厚労省が作った表。本来比較する意味のない2種類のデータ(しかも右は分母がまったく揃っていないデタラメなもの)を並べて、あたかもワクチンが効果があるかのように偽装。
下の表は本来のデータを元に宮沢医師が作り直したもの。

心筋炎、心膜炎はファイザー社が命令を受けてイヤイヤ開示したデータ↓にもちゃんと有害事象(1000件以上)として明記されている(30ページ目の「APPENDIX 1. LIST OF ADVERSE EVENTS OF SPECIAL INTEREST(特に注意すべき有害事象のリスト)」以降)⇒そういうことが起こりますよというのは、製造元が最初から知っていることなので、フェイクでも噂でもなく、事実である↓





↑ファイザー社が出した「特に注意すべき有害事象リスト」の日本語対訳の一部。全部で1291症例出ている。世の中にはこんなにたくさんの病気、症例があるのかとため息が出る。人が本来持っている自然免疫が壊されて免疫力が低下するのだから、どんな病気にもかかりやすくなる、ということか……(リストの英字和訳は「いけのり通信」 より)

この「厚労省データ捏造事件」について報道しているメディアのニュースはほとんどない。未だに知らない国民が大多数だろう。

これって、戦時中の大本営発表とまったく同じ構図。毎日日本軍がボコボコにされているのに、米軍を撃破したとか嘘八百を並べていた時代。
あの歴史を実体験した世代は私たちの親世代で、もう生きている人はほとんどいない。
でも、今生きている我々は、歴史として学ぶことができる。
あの時代に国がやっていたこと、メディアがやっていたことをフェイクだの陰謀だのという人はいないだろう。
ところが、今、目の前で行われていることには向き合おうとせず、おかしいと声を上げる人を、多くの日本人が「反○○」とか「陰謀論者」とか「危ない人」などとレッテル貼りをして排除する。
しかもそうした行動が「良識ある行動」であり、社会正義、秩序を守る常識人としてのルールであると思い込んでいる。

私はこれを「情報宗教」(メディアが意図的に発する恣意的な情報を無条件、無意識のうちに「社会常識」として自分の中に刷り込ませてしまう一種の宗教的心理・行動様式)と呼んでいたのだが、もう一歩進んで「善意の闇」とでも呼んだほうがいいかなと思い始めた。

そう、実際にみんな善良な人たち……大切な友人・隣人・知人たちなのだ……。

善意の闇に包まれた現代社会……か……。

ウクライナ政府自身がフェイク報道を認めた

もう一つ、こんなのも……。

5月31日、ウクライナの人権監察官リュドミラ・デニソワに、ロシア兵による女性暴行の戦争犯罪を根拠なく捏造した疑惑が浮かび、ウクライナ最高会議によって解任された、というニュースが飛び込んできた。
Newsweekなど西側のメディアも報じている

The move to dismiss Denisova came after outrage about the wording used in public reports about alleged sexual assaults committed by Russians, as well as the alleged dissemination in those reports of unverified information. Despite accusations from Ukraine, the Kremlin has repeatedly denied that Russian soldiers have committed war crimes or sexual assaults during the invasion.

デニソワ解任の理由は、根拠も証拠もなく、扇情的な言葉を使ってロシア軍による性的暴行を公式発表し、喧伝したというもの。こうしたウクライナからの告発を受け、クレムリンは繰り返しロシア兵たちは侵攻に際して戦争犯罪や性的暴行などはしていないと否定し続けてきた。
Newsweekの記事より)

ウクライナの女性人権NGOが、デニソワが告発した何件かの「ロシア兵による女性暴行」を調べたところ、何の具体的根拠もなく事実無根の捏造だと判明、糾弾と抗議に動いたところから判明し、ウクライナ政府でさえも認めざるをえなくなったようだ。
この記事を詳説しているブログが、「ウクライナ 人権 デニソワ」でネット検索した結果を紹介していたのでリンク先を確認したところ、実際、大手メディアがこのデニソワの「根拠なく喧伝した」というリポートをそっくりそのまま世界に向けて報道していたのだ。
↑これらの情報を発信したのはすべてデニソワで、西側のメジャーメディアは検証もせずにそれを報道し続けていたのだ。

↑「ウクライナ 人権 デニソワ」で検索すると、メジャー媒体が報じたニュースが並ぶ


しかし、そのデニソワが、根拠のないデマを流していたとしてウクライナ最高会議(国会に相当)によって解任されたというニュースは、Newsweekなどの一部海外メディアは伝えているのに、日本のメディアはまったく伝えていない。伝えているのは個人ブログばかり。それらのブログの情報元がNewsweekやDeutsche Welle (DW ドイツのメディア) Zero Hedgeなどの海外メディアなわけで、情けないのを通り越して怖ろしい。


↑「デニソワ 解任」で検索すると個人ブログばかり並ぶ

本当はこうした情報を、「NHKスペシャル」とか「報道ステーション」とか「ニュース23」とか「報道特集」とかで見たい。でも、今の日本では無理。ついにはテレ東の「やりすぎ都市伝説」までがおかしくなってきている。
今、世界はどうなっているのか。
それを知るためには、個人がネットで様々な情報(特に海外の独立系メディアとかフリーランスのジャーナリスト、医師、学者、軍人ら、現場を直接知る立場にある人々からの情報)を探し出して、真贋を確かめなければならない。

「右翼」という不思議な存在

ドンバス地域で何が起きていたのか、それを西側メディアはどう伝えた(伝えなかった)のかということは、これまでにも何度も書いてきたが、こんな映像も見つけた。

この「日本の中立外交を要求する国民大会」というのは、右翼団体といわれる黒龍会が主催していて、会の冒頭では現会長の田中健之氏が挨拶している。

右翼というと国粋主義と反共運動というのが基本だと思っていたのだが、最近ではそう簡単ではないみたいで、有名なお煎餅屋さんの大型トレーラーとかは自民党政権に真っ向から異を唱えていたし、一時期では「朝まで生テレビ」で保守論客と呼ばれる人たちと喧嘩していた右翼団体主宰者なども記憶に残っている。
日本一おかき処 播磨屋本店 の宣伝トレーラー(画像はこちらのブログからお借りしました)

黒龍会会長の田中健之氏はロシア科学アカデミー東洋学研究所客員研究員、全ロシア日本研究協会研究員、日露善隣協会会長といった肩書きも持っているロシア通のようで、ソ連崩壊後にモスクワに渡ってロシア人人脈などもあるようだ。
そうした背景もあってこうした会を開催したのだろう。

で、この会では二人のウクライナ出身の女性が登壇していて、日本語で懸命に故郷の現状を説明している。
一人目のオザワ・ヤニナ氏はドネツク出身でロシア国籍を取得した女性。二人目のリャザノワ・イリーナ氏はルガンスク出身で日本で仕事をしている。
今まで8年の間、アメリカとヨーロッパと日本は、ウクライナ人がウクライナ人を殺している──そのことを誰も全く気にせず、ニュースも出なかったんですよね。
8年間、ずっとウクライナ人がウクライナ人を殺している。その事実をどう思いますか?

誰も、今まで興味がなかった。世界中がね。
たくさんの人が逃げられずに死んでいて、難民もたくさんいます。
私の家族、父も家を燃やされ難民になりました。

戦争をストップしましょうという約束を守らないのは、ウクライナ政府です。ロシア政府ではありません。
私の父が難民になりましたが、それはロシアがやったのではなく、ウクライナにやられたことです。
ドンバスは、ロシアに何度も助けてもらいました。
年金を払ってくれたり、食べ物を配ってくれたり、生活費をくれたり……。

ロシアだけ、ロシアにだけに、助けてもらったんですよ。
(リャザノワ・イリーナ氏の講演文字起こしの一部)


彼女は話し始めたときは笑顔で「大物のスピーチの後で話しにくいんですよね。簡単な日本語でよろしいですよね? すいません」と前置きするなど、柔らかな物腰だったが、話をしていくうちに声を詰まらせる場面も出てきた。
特に、呟くように「(ロシアには)もっと早く来てほしかった……」と漏らした場面は、見ていてドキッとさせられた。

これも日本では「右翼団体が仕掛けたプロパガンダ」「演技がうまいね」などと唾棄する人たちは多い。
しかし、私には、民放のワイドショーに連日出ていた日本語ペラペラのウクライナ人男性のほうが、今となっては違和感を覚える。
もちろん、どちらもそれぞれの立場で真剣に話しているのだろうけれど、現ウクライナ政府の勢力下で貿易商をしている人と、毎日ウクライナ軍の砲撃で殺されてきた東部のロシア語を話す市民とでは、まったく深刻さが違う。

もちろん、確実にこれが正しい、正確だ、嘘が入っていない、と言いきれる情報はない。どんなに本当らしく見えても、1%は嘘かもしれないという可能性を残しながら判断する必要がある。
時間と基本的な技術がなければそこまではできないから、ほとんどの人たちは流し見するテレビの情報やマスメディアの記事が正しいと思ってしまう。
何かおかしいな、と感じても、それ以上深追いはしない。面倒だし、何かやっかいなことに巻き込まれそうで怖いから。

……その結果が今の世界状況なのだから、あとはもう、自分が消耗し尽くさないように、うまくやり過ごすしかない。

親父もお袋も、晩年、「今の世の中は戦争前にそっくりだ」と言っていた。
戦争の形が80年前とはだいぶ違っている。その意味ではもはや情報戦争、認知戦争という「戦時中」なんだろう。
個人ができる防衛策は、正確な戦況を知ること、食料や必需品の入手方法を考えること、そして、見えない攻撃をかわすための精神的防空壕に籠もること……かな。

まずは生き抜きましょう。


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