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のぼみ~日記 2025

2025/10/20

enjoo.comの閉鎖

おつきあいが長かった三遊亭円丈師匠が亡くなって、来月で早くも3年が経つ。
円丈師匠のWEBサイト「enjoo.com」はうちの(イーネットの)サーバーにあって、ドメインもイーネットが管理していたのだが、ご子息から、enjoo.comを閉鎖したいとの連絡があり、閉鎖した。
なんでも、お弟子さんのふう丈さんが来年真打ちに昇進し、「円丈」を継ぐことになったとのこと。
enjoo.comを削除するのは簡単なのだが、確認してみると、狛犬関連のページが多数あって、狛研(円丈師匠が始めた「日本参道狛犬研究会」)会員の仕事も含まれている。これもWEB上から消してしまうのはあまりにも忍びないと思い、ご子息に許可を取って、狛犬関連のページは全部、阿由葉編集長がやっている狛研のサイトに移動させた。
⇒こちら

人は死して名を残す?

「円丈」という名は円丈師匠が最初で、これからもそのままだと思っていたのだが、改めてWikiを見てみたら、
三遊亭圓丈 - 後:六代目司馬龍生
三遊亭圓丈 - もう一人圓丈がいた可能性があるが詳細不明
三遊亭圓丈 - 四代目橘家圓喬門下で「橘家喬太」から「三遊亭圓丈」となる。本名:山内 正次郎。
初代三遊亭圓丈 - 本項で詳述
二代目三遊亭円丈 - 三遊亭ふう丈が2026年3月より襲名予定。
(略)
表記については本人の出版物・作成物の名義や、本人(及び門弟)の表記は一貫して「円丈」と表記されている。
(略)
代数としては、本人は三代目を名乗ったが、落語協会公式においては、「初代」という位置づけになっていた。師匠圓生が、圓丈の真打昇進の際に「(以前その名前を名乗り、売れなかった落語家を代数に入れる必要は無いから)お前が初代だ」と発言した事が起因と思われる。
……とあった。

私はふう丈さんとは面識もないので、円丈師匠のお弟子さんは一体何人いたのだろうと調べてみたら、
……だそうだ。
この他に、1992年に三遊亭圓丈に入門し、「三遊亭ぐん丈」の高座名を名乗っていたガッポリ建設の小堀敏夫がいる。

丈二師匠は小田原丈時代に狛研の司会のために円丈師匠についてきていた。私はその時期しか狛研には出入りしていなかったのだが、阿由葉編集長によれば、三遊亭らん丈、三遊亭白鳥(にいがた~)、三遊亭丈二(小田原丈~)、三遊亭天どん、三遊亭彩大(かぬう~ぬう生~)の各師匠は何度か例会へ来ていて、三遊亭彩大師匠は狛研の二代目司会だったとのこと。ただ、司会を務めた(やらされていた)小田原丈、彩大のお二人とも狛犬にはまったく興味がなかったようだ、とも(苦笑)。

初期のお弟子さんたち(らん丈、白鳥、丈二、天どん)は「円丈」を継ぐことにまったく興味がないようで、おそらく今回のふう丈さんの円丈継承についても「継ぎたければ継げば?」という感じだったのではないだろうか。それもまた円丈一門らしくて面白い。

それにしても、名前を残すとか、名前を継ぐというのはどういうことなんだろうと、改めて考えてしまった。
人はひとりで生まれてひとりで死ぬ。特に自分は、今までいろんな人たちを裏切ったり不義理をしたり失礼をしまくってきたことを思うと、孤独を噛みしめながら死ぬんだろうと覚悟はしている。死んでしまえばその後のことは知らないよ、と言いたいところだが、それも無責任だと責められるだろうし……自分の死に関しての思いは、欲と諦観と責任のせめぎ合いが続いている。

2025/10/21

十二支改造論


そんなことがあったからだろうか。今朝は頭の中にいろんなことが渦巻いていて、いつにも増して眠りが浅かった。
で、起きる直前には、こんなことを考えていた↓。

■十二支改造論■

十二支ってあるよね。

──「ねー うし とら うー たつ みー」……ってやつ?

あれ、最近の若いもんは全部きちんと言えないらしいよ。

──まあ、俺も後半部分とかはちょっと怪しいかも。

そもそも十二支って、おかしいのよね。「十二支理不尽論」って知ってる?

──りふじん?

「略称理不尽」と「種別理不尽」という2つの理不尽があるという論。まず、略称理不尽というのは、「ねー うし とら うー」の「ねー」とか「うー」とかがまずい、っていうのよ。

──「ねー」はネズミ、「うー」はウサギだろ? おかしくないじゃない。

なんで「ねー」とか「うー」とか伸ばすの? ウシやトラに合わせていいリズムで読み上げたいから、むりやり伸ばして2文字分の音にしてるんじゃないの?

──別にいいんじゃないの、それは。

なんか「ねえ」って呼びかけられてる気がするだろ。「うー」も、気持ち悪くてゲロ吐くのかって思うじゃない。

──思わないよ。

「ねず うし とら うさ……」でいいでしょ。

──うーむ……いや、最初は「ねー」のほうが入りやすいだろ。

そもそも「ねー」って、ネコっぽいじゃないの。最初の音が「ねー」って伸ばしたほうが入りやすいなら、「にゃー うし とら うー」にすればいい。

──にゃーって……ああ、おまえも「十二支にネコ入れてくれ団体」の会員なのか。十二支にネコが入ってないのはおかしいとか言う連中の団体。イヌは入っているのにネコが入ってないのは不公平だ、とかなんとか、性格もネコに似てわがままな連中。

いやいや。そもそもネズミってのが変なのよ。小さすぎるでしょ。ウシやトラの前にネズミって。バランス悪すぎ。ネコなら人気の点でウシやトラに圧勝できる。トップを飾るにふさわしいよ。

──じゃあ、「にゃー うし とら うー」で行く? 「うー」はどうするの?

「うー」がウサギってのもモヤッとするよね。トラとウシの後に弱すぎでしょ。「うー」も分からんし。「うー」って伸ばしたら、なんかウナギみたいな長い生きものを想像しちゃうよね。

──しないよ。

だからここは「うー」のリズムを尊重して「ヌー」かな。

──ヌー? 哺乳綱鯨偶蹄目ウシ科のヌー属に属する動物の総称であるところのヌー?

ChatGPTかよ

──あれってアフリカにいるやつだよ。日本から出ちゃうわけ?

にゃー うし とら ぬー ……駄目?

──ウシがすでに出てるし、駄目でしょ、ヌーは。

じゃあ、しょうがない。ウサギはギリいいとして、「うー」と略さずに、「にゃー うし とら うさ……」でいくか。その次が大問題よね。

──たつ みー?

もう完全に破綻してるでしょ、それ。「たつ」って何よ。想像上の生きものじゃん。しかも中国製。そんなのをシラッと「たつ」って入れ込む神経が信じられないよね。

──じゃあ、どうするの。

ここは「たつ」の音だけは尊重して、「たぬ」かな。

──たぬ? タヌキってこと?

そう。タヌキなら純粋な日本生まれだし、昔から童話や童謡でも大活躍だし、十分資格があるっしょ。

──にゃー うし とら うさ たぬ みー ……

ああ~! そこでなんで ミー? Meも入れろ。「俺」も入れろ、って?

──「みー」はヘビだよ。分かってるくせに。じゃあ、にゃー うし とら うさ たぬ へび、ならいいのかな?

なんでいきなり爬虫類なのよ?

──え? 爬虫類は駄目なのか? 差別だな。

駄目に決まってるじゃん。せっかくここまで哺乳類で固めてるのに、いきなりヘビって何よ。

──じゃあ、どうするの? タヌキがありならキツネもね、ってか?

おお、それだ! タヌキが入ったらキツネも入れてやらなきゃ駄目っしょ。

──にゃー うし とら うさ たぬ きつ?

語呂が悪いな。「みー」の代わりだから、キツネは「きー」にするか。

──にゃー うし とら うさ たぬ きー? ……タヌキしか出てこなくなっちゃったよ。

狐を音読みすると「こ」だっけ? ……うさ たぬ こ ……

──たぬこ? 可愛くはなったけど、いっそ、キツネだからコンにしたら?

おお、どんどんよくなるじゃん。にゃー うし とら うさ たぬ こん。こんでOK!

──こんなんでいいのか? ……次は、うま ひつじ さる とり……

「ひつじ」だけ3文字なのがちょっとね。そこでちょっとつまづいちゃう感じあるよね。

──コンに合わせてメエにでもするか?

メエ~、森の子ヤギ~♪ ヤギだってメエだよ。あ、ヤギは2文字だから、いっそヤギにするか。にゃー うし とら うさ たぬ こん うま やぎ……次の「とり」は絶対駄目だな。

──とりだけに最後に持って来る?

ちょこちょこそういうの入れてくるね。そういうことじゃな~い。そこで鳥類が出てくるのが駄目っしょ。大体、「とり」って、ニワトリのことらしいけど、ニワトリだけ特別扱いじゃあ他の鳥に失礼だし。

──焼き鳥ってニワトリの肉だよ。地方によっては豚肉使うところもあるらしいけど。

じゃあ、ブタでいいか。ブタだと語呂がイマイチだからトンかな。

──にゃー うし とら うさ たぬ こん うま やぎ さる とん いぬ いー

「いー」は駄目だよね。イノシシが「いー」って、苦しすぎ。「いぬ いの」も収まりが悪いし、最後だからもっとちゃんと着地しないとね。やっぱり「いぬ」ときたら「ねこ」だよなあ。「さる とん いぬ ねこ」

──ねこは最初に使ってしまったにゃ~。

にゃー うし とら うさ たぬ こん うま やぎ さる とん いぬ ねこ。
……ねこに始まり、ねこで終わる。それもまたよし。

──やっぱりおまえ、「十二支にネコ入れてくれ団体」の回し者か。

バレたにゃ~。



……こんな感じ。イラストはChatGPTに描いてもらった。

これを漫才でやるなら、ナイツとかエバースとか銀シャリとかのイメージかな。それぞれの個性に合わせてアレンジしてもらって。

もちろん落語バージョンでもいけるはず。円丈一門の誰かがやってくれたら感慨深い?けれど、もちろん他の落語家さんでもいい。

しかし、実際に演じてみてウケるかどうかは分からない。演者の腕次第? ……って、原作?の出来については責任回避しているかな。

だいぶ前のことだが、円丈師匠に頼まれて『悲しみの大須』と、あともう1作(タイトルも内容も失念)の「赤ペン先生」(校正・改定)をやったことがある。
私と円丈師匠は10歳違いで、55歳と45歳のときに円丈師匠から「二人合わせて100歳でいい区切りだから、合同事務所を作りませんか?」と持ちかけられたことがある。二人のやりたいことが違いすぎていて、結局は実現しなかったけれど。

私ももうすぐ円丈師匠の没年齢に追いつく。
タヌパックを引き継いでくれる人もいないし、人々の記憶に残るわけでもない。自分だけのために生きてきたんだから、それはしょうがない。欲はなるべく捨てて、少しでも軽い心で死にたいものだにゃ~。

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