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のぼみ~日記 2026

2026/02/27

アンスロピック社とペンタゴンの攻防(続編)

前回の日記後半で記したAI Claudeのアンスロピック(Anthropic)社と米国防総省(ヘグセス長官)との攻防はその後もピリピリした展開を続けている。 アメリカのニュースサイトAxiosによる続報をごく短くまとめてみる。
2月25日

国防総省、アンソロピックのブラックリスト掲載に向けた第一歩を踏み出す


2月26日

■議会は国防総省とアンソロピック社の対立を調査するよう要請された

Exclusive: Congress urged to probe Pentagon-Anthropic clash
  1. ヘグセス氏およびその他の国防総省高官の証人喚問
  2. 国防総省、Anthropic、OpenAI、Google、xAI に、国内監視および自律兵器への AI の使用に関する文書を要求する
  3. 国防総省に対し、機密システムにおける AI の使用について、議会に定期的に報告するよう要求する

ピーター・ブライアン・ヘグセス(Peter Brian Hegseth 1980-)
2003年、プリンストン大学卒業。ハーバード大学ビジネススクールで修士号取得。
大学卒業後は陸軍州兵の歩兵部隊に入隊し、アフガニスタン紛争やイラク戦争に従軍。
2024年11月、大統領に返り咲いたドナルド・トランプにより国防長官に指名されたが、2017年にカリフォルニア州モントレーで性的暴行を行った疑惑や勤務中に過剰飲酒していたことが発覚。大きな組織を率いた経験がないことなども問題視された。
親イスラエル的発言から、「クリスチャン・シオニスト」「クリスチャン・ナショナリスト」などと呼ばれる。右腕にはラテン語で「神がそれを望まれる」を意味するラテン語の「デウス ウルト Deus vult」(ローマ教皇ウルバヌス2世の「第1回十字軍による宣戦布告」の際に民衆があげた歓声)、右胸には「エルサレム十字」のタトゥーを彫っている。
イラン政府を「悪の政権」、ウラジーミル・プーチン大統領を「戦争犯罪人」と批判。中国共産党は「私たちの文明を終わらせる」ことを望んでアメリカを打ち負かすことに特化した軍隊をつくりあげていると発言。2025年9月に実施したベネズエラの麻薬運搬船への攻撃の際は難破者を含む全員の殺害を命じたとして戦争犯罪疑惑で追及された。(Wikiより)

2月26日

■クロード獲得レース The race to catch Claude


2月26日

■AIは戦争シミュレーションにおいて核兵器の使用を非常に好む

AI really likes using nuclear weapons in simulated war scenarios
◆AIモデルによる戦争シミュレーションの内容と結果

この研究はキングス・カレッジ・ロンドンのケネス・ペイン氏によって行われた。

2月26日

■アンソロピック社、国防総省の「最終提案」は受け入れられないと表明

Anthropic says Pentagon's "final offer" is unacceptable

οアンソロピック社は木曜日、「昨夜の交渉で国防総省から受け取った契約文言は、クロードが米国民の大規模監視や完全自律兵器に使用されるのを防ぐ点で、実質的な進展がなかった」と指摘。ダリオ・アモデイCEOは、国防当局者が最終案と位置付けたAI安全対策案を受け入れられないと述べた。 ο最終回答期限まで24時間を切った今も重大な隔たりが残る中、アンソロピック社はさらなる協議を見込むとしているが、決裂が目前に迫っているように見える。 ο国防総省のアンソロピック交渉担当官エミル・マイケルは、アモデイ氏を「嘘つき」で「神様気取り」の「国家安全保障を危険に晒す人物」と非難した。 οアモデイ氏は、「国防総省は当社をセキュリティリスクとレッテル貼りする一方で、クロードを国家安全保障に不可欠とレッテル貼りしている点で矛盾している」「いずれにせよ、こうした脅威によって当社の立場が変わることはない。良識ある企業として、彼らの要求に応じることはできない」とブログで述べている。 οアモデイ氏は、国防総省がアンソロピックとの契約解除を決断した場合、同社は「国防総省が別のプロバイダーへ円滑な移行ができるよう支援する」とも表明した。
2月26日

■議会、国防総省を「未熟な」アンソロピック論争で激しく非難

Congress rips Pentagon over "sophomoric" Anthropic fight


2月27日

■グーグルとOpenAIの従業員が軍事用AIの制限を求める

Google, OpenAI workers push for military AI limits

οグーグルとOpenAIの従業員200人以上が、高度なAIを国内監視や完全自律型兵器に使用することを制限するAnthropicへの連帯を表明する公開書簡に署名した。 οこの書簡は、Anthropicが自社の技術が米国市民の監視や自律兵器に使用されることを拒否する姿勢を改めて表明したタイミングで発表された。 ο書簡は「国防総省はGoogleとOpenAIに対し、Anthropicが拒否した条件への同意を求め交渉中だ」と指摘した上で、「国防省は各社を分断しようとしている」「GoogleとOpenAIの経営陣は国防総省の要求に対して結束して立ち向かうべきだ」と呼びかけている。 ο26日木曜午後5時30分(太平洋時間)時点で、Google社員160人以上とOpenAI社員40人以上が書簡に署名している。ただし一部は匿名での署名。(Googleの親会社Alphabetの従業員数は昨年時点で約20万人、OpenAIの従業員数は1万人未満) οGoogleは2025年2月、武器・監視目的でのAI利用を禁じる社内方針を撤回している。

……とまあ、米国防総省とAI企業関係者のバトルは目の離せない状況になっている。
日本では相変わらず冬季五輪のメダル獲得者やら野球やらの話題ばかりで、こうした「現代の危機」への関心が極めて低いようだ。
古稀爺としては情報を追いかけながら見守るしかないのだが、なんだかAIたちが気の毒に思えてくる。
なんちゅう感情移入やねん、と笑われそうだが、原爆開発に駆り出された物理学者や技術者たちの姿を重ねてしまうのだよね。

(03/02追記)
……などと言っているうちに、アメリカがイランを攻撃。最高指導者ハメネイ師は周囲の「避難してください」という説得に従わず、爆撃で死亡というニュース。
この攻撃にもAIは使われているに違いないわけで、この先どんな世界になって行くのか……。


↑Geminiが描いてくれた風刺画。アモデイが全然似てない


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