2012/08/06

川内村から引き上げてきたX90のタイヤを夏用タイヤに交換し、調子を見るために家の周辺を少し走った。
城山という小さな山があって、山頂までハイキングコースがあるらしいのだが、まだ歩いたことがない。また今度。
その周辺には、周囲と隔離されたかのようなエリアがあり、そこに入り込むと、ぐっと山里という雰囲気がある。スギが多いのが残念だが。

霧が立ちこめて、いい感じの「山里」エリア


家まで戻ってきたら、ちょうど夕焼けだった


空の色は刻々と変化していく


うちの隣の農地。左は田んぼ。右は畑

2012/08/07

土が汚染されているという現実


今日もまたとびきり暑い。
朝、嫌な騒音で目が醒めた。
隣の田んぼでラジコンヘリによる農薬散布をしていた。
田村市に移住して農業を始めていた宇宙飛行士・秋山さんは、これに反対して、一気に地域の中で孤立することになったと、一度、お宅にお邪魔したときに、苦笑しながら話していらっしゃった。。
農薬空中散布は、行政がバックアップしているというか、資金援助しているようで、ネットで検索すると、あちこちでこの問題を書いている。
どれも、新規就農者(農業に理想を抱いて田舎に移住した人たち)や子供のいる非農家世帯と地元の農家・行政との対立という構図になっている。
こんな狭い田んぼにヘリを飛ばす意味はないだろうに、と、普通なら思うのだが、いろいろ金が絡んでいるのだろう。
バネットバンがあるうちに……ということで、この前、ユンボで掘り返してもらった花壇に植える木を探しに、鹿沼の花木センターへ。
客はほとんどいなかった。
マルバノキ、ソヨゴ、ヤマブキ5株を買う。

家の裏にユリが咲いた


シャラ、ヒメシャラはかなり大きく育ったやつでも安い。
うちには最初からこれが植えてあったので、買わないが。


花壇はユンボで竹のしつこい根を切りながら掘り起こしたため、土がごそっとなくなっている。そこで、植木と一緒に腐葉土、黒土、鹿沼土など、「土」を何袋も買い込んできたのだが、ん? 待てよ、と思って、買ってきた土に線量計を近づけてみたら、どうも周囲の線量より若干高くなる。
ここいらへんの空間線量は0.15μSv/hくらいなのだが、土の袋に線量計を近づけるとす〜っと数値が上がり、不安定ながら、一瞬、0.3μSv/h台になることもある。
つまり、この「商品として売っている土」は、我が家の庭の土よりも若干汚染された土であるということらしい。
……と書くと、これを読んでいるかたがたの中には「とんでもないことだ」「そんなものを売っているとはけしからん」と怒り出す人もいるだろうが、僕自身は、もう、そうしたことにいちいち大騒ぎする気持ちが起きない。
あ〜あ、日本はこういう国になってしまったんだから、しょーがないな〜、と思う。
これが線量計を近づけたら一気に1μSv/hを超えてピーピー警告音を発したとか、そういうレベルなら、これはまずいなあと思うのだが、0.3μSv/hを一瞬さすくらいだと、まあ、そういうこともあるんだろうなあ、と思ってしまう……。
もともと庭にあった土やコンクリートの表面が0.15μSv/hくらいで、新しい土が0.2μSv/hだとすれば、これは「除染」の逆で、お金を払ってわざわざ外から余分に放射線源を持ち込んでいることになる。
ちなみにこの「高くて0.3μSv/h」というのは、川内村の我が家(林の中で、村の中心部よりは確実に線量が高い)の庭とか林の中と同じで、ほぼ変わらないレベル。
その川内村では、莫大な公金を注ぎ込んで「除染」している。外から除染のためにたくさんの人たちが村に入ってきて、飯場で寝泊まりしながら土を剥いでいる。
そこで剥いだ土は、仰々しく青い樹脂繊維バッグに詰められて「仮置き場」に積まれているが、あの土の多くは、園芸店で売られているこの腐葉土などとあまり変わらないのではないか。

放射能汚染国家で生きていくというのは、そういうことなのだな、と思う。
うっすら汚染された土地で暮らしていくには、それなりに腹を据えるしかないし、放射能そのものより、放射能を巡るごたごたでストレスを抱え込み、疲れ果てるほうが心身共にダメージが大きい。

「感覚」の閾値は人によって大きく違う。
線量計が0.2〜0.3μSv/hをさすような環境でなどとても生きていけないと主張する人もいっぱいいるが、その程度の放射線を外部被曝したからどうこうと考えていたらとても暮らしていけない現実がある。
ありとあらゆるものに、もしかしたらそこそこ汚染されているんだろうなあ、と覚悟して接する生活。そんな生活がいいわけないが、もはやどうしようもない。これが現実なのだ。

例えば、宮城県石巻市の震災瓦礫を九州まで運ぶことで大きな反対運動が起きているが、その理由が放射能汚染だというなら、そんな話にはもうつきあっていられない、というのが東北に住む人大多数の本音だろう。
なぜそんな長距離を運ぶのか? そんな金があるなら、現地で処理できるのではないか。国が金を出すことで、本来なら成立しないことで儲かるやつがいるからではないのか? ……という疑問をぶつけるのはまったく正しいし、実際、瓦礫処理利権問題というのは存在している。
無駄に金を使うのは許しませんよ。効率を第一に考えて我々の税金を使いなさい、と訴えるべきであり、そうした姿勢で庶民が政治や行政に臨まないと、原子力ムラと同じ構造のものがどんどん増えていく。日本にはもはや連中に税金の無駄遣いをさせている余裕はない。

石巻の瓦礫にだって、もちろん多少の放射性物質はこびりついているはずだが、それが今、日本中で売られている園芸用土の汚染度よりはるかに高いとは思えない。
一説には、福島原発から出た放射性物質の汚染は、九州よりも太平洋の向こう側、アメリカの海岸線などのほうがひどいという。あのとき、風はほとんど太平洋側に吹いていたから、それは十分にありえることだ。
九州の人は、東北から放射能を持ち込むなとシュプレヒコールをあげる前に、自分たちのところにある原発を再稼働させるな、と運動してくださいよ。そっちのほうがはるかにはるかに危険なことなのだから。
東北からものを持ち込ませるな、でも、地元の原発は地域の経済活動のために動かさざるをえない……なんていう話が通用するはずはない。
運転すれば、放射能漏洩事故を起こさなくても、隔離・管理しなければならない放射性廃物がどんどん増えていくのだ。自分が生きている間だけなんとかなればいい、という根性では、何も解決しない、事態は変わらない。

福島原発から出てしまった放射性物質は、放っておいてもおかなくてもどんどん拡散していく。拡散して、薄められたり、場所によっては少し濃くなったりする。それはもう止めようがない。
話を園芸用の土に戻すと、DIY店や園芸店で売られている園芸用の土がどこで採取されたのか、袋を見ても明記されていない。また、○○県などと書いてあったとしても、ホットスポットはいくらでもあるから、県名くらいではなんの判断もできない。(採取された時期が2011年3月以前だというなら安心できるだろうが)

こんなことも含めて、放射能汚染国家で生きることに慣れていくしかないのだが、どうしても「慣れる」「忘れる」ことができないことがある。
それは、こういう日本にしてしまった犯罪者たちが、未だになんのお咎めもなく、冷房の効いた豪邸で暮らしていること。こういう取り返しのつかない事態を引き起こした責任者たちが、今度は除染だの再生可能エネルギーだのといった新しい利権システムを作って、その権力構造のトップに座り、さらに無駄金を使いまくっていること。
この現実には、どうしても「慣れる」ことはできない。

買ってきた園芸用の土に線量計を近づけると、す〜っと数値が上がる


コンクリートの上だと大体こんなもの。この数値も決して低いとは言えないのだけどね


びみょ〜な感じの土を入れ、買ってきた植木を並べて、花壇はそれなりになってきたが……

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